俳句

俳句界の名物編集者、初の俳句講座に参加者約100名集う

角川俳句塾「はじめての俳句」

 バラエティ番組『プレバト!!』(TBS系)の人気も追い風に、今あらためて注目を集めている「俳句」の世界。その魅力を、まったく俳句への知識がない人でも楽しめるように、俳句界の名物編集者・石井隆司さんが、初の連続俳句講座(全3回/オンライン)を開催中。参加者は約100名近くにのぼるなど、俳句ブームはいまだ熱冷めやらないようだ。

「俳句の石井」と呼ばれた名物編集者


 同講座の講師を務める石井さんは、そもそも俳人ではない。まったくの素人同然のまま、編集者として俳句の世界に飛び込んだのは、20年以上も前のこと。月刊俳句総合誌の編集長を務め、いまや業界では知らない人はいないという名物編集者の一人として「俳句の石井」と呼ばれるまでに至った。

講師を務めた名物編集者の石井隆司さん
講師を務めた名物編集者の石井隆司さん


そんな石井さんに初講座の依頼が届いたとき、石井さんは「僕にできるかなと思ったんですよ」と、開講前はかなり遠慮がちだった様子。しかし「俳句は、私に、未知の世界を見せてくれた『魔法の詩』でした」という言葉通り、俳句が自身の人生を豊かにした喜びが、今回の連続講開催への背中を後押ししたようだ。

俳句についてのイロハのイからスタート


 今回の連続講座で石井さんは、これまでの経験を最大限に活かし、編集者視点で俳句との向き合い方を伝えている。

先月行われた第1回目の講座では、まず俳句の基本用語として、俳句を詠む人を「俳人(はいじん)」と呼ぶこと、俳句は「縦書き」、さらに俳句は「五七五」など、俳句のイロハを5段階で解説。
初心者でも十分に理解できる切り口でスタートした。

 俳句のイロハの締めくくりでは、「覚えておきたい日本の名句①」として、日本で一番有名な俳人・松尾芭蕉の晩年の名句「秋深き 隣は何を する人ぞ」を紹介している。ここでは石井さんの穏やかな口調で、この句の意味や余韻などが丁寧に語られた。

オンラインで俳句の魅力を語る名物編集者・石井隆司さん
オンラインで俳句の魅力を語る名物編集者・石井隆司さん


「季語=季節のことば」の表し方


 季語と言えば、季節の花や草木、また天気などが広く知られているが、例えば「春=暖か」など、体感する温度の変化も季語になることも解説。寒い冬を超えて暖かさを感じた気持ちを俳句に載せるという、季語の親しみ方に触れた。

 また「山」ひとつを取ってみても季語として表現できることも紹介。「山笑ふ=春」、「山滴る=夏」、「山粧ふ=秋」、「山眠る=冬」。それぞれ「山」に続く言葉でどんな山の変化、風景が頭に浮かぶのか? 想像しながら詠む季語の楽しさも伝えた。

「山」ひとつを取ってみても季語として表現できることも紹介
「山」ひとつを取ってみても季語として表現できることも紹介


編集者ならではの視点!俳人の知られざる素顔に迫る


 後半では「俳句のミニミニ知識」として、俳人の人物像や生前のエピソードを紹介。

「さまざまの 事思ひ出す 桜かな」(松尾芭蕉)

この句を解説するにあたり、松尾芭蕉が、もとは藩おかかえの武士として仕事をしていたこと。しかし、武士の道を捨て俳人を目指した経緯などにも触れ、この句が詠まれた背景や、芭蕉の心情をひも解き、知られざるサイドストーリーを織り交ぜて俳句を親しみやすいものへと変換。編集者ならではの視点で参加者を楽しませた。

 最後の質疑応答タイムに入ると、チャット欄には「勉強だけでなく、俳人の人柄も知れて楽しかった」などの声。俳句への質問はもちろん講座に対する感想が寄せられ、初講座は大盛況で1回目を終えた。

 残る3回目もオンラインにて参加可能(1回目、2回目はアーカイブ視聴)。これまでテレビや書店で、少しでも「俳句」に興味を持ったことがある人は、同講座で最初の一歩を踏み出してみてはどうだろう。

【セミナー詳細】
・角川俳句塾「はじめての俳句」(全3回)
・講師 石井 隆司
・開催形式 オンライン
・開催日 2021年8月25日/9月8日/9月22日(全3回)
・時 間 19:00~20:30(受付開始18:30)
・参加費用 4,900円(税込)
※1回目、2回目はアーカイブ視聴

■詳細はコチラから
https://studywalker.jp/seminar/detail/343/

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