英語学習

「英語」で国力が爆上がり! フィリピンの経済成長に学ぶ /黒坂岳央

日本の経済発展のためには、英語力を高める必要性が高まっています。そこで参考になるのが、英語導入で国力を高めたフィリピンの事例。今回はビジネスジャーナリストの黒坂岳央さんがフィリピンの英語事情について解説します。

フィリピンにおける一人あたりのGDP(国内総生産)は、成熟期を迎えた日本からするとまさに異次元レベルの伸びを見せています(データ出典元:TRADING ECONOMICS)。

年々、その伸びは加速度的に増しており、フィリピンのメトロマニラやケソンは「バナナやマンゴーの生産地」「ジャングルの生い茂る国」という未だに多くの日本人が持っているイメージからかけ離れた近代化を遂げています。

フィリピンの高級コンドミニアムはクッキングスタジオ、シアターや図書館、プールなど一等地のアメニティを備えており、そのレベルは東京の高級タワマンに引けを取らないレベルです。

なぜフルーツ大国だったフィリピンが急速に発展を遂げたのか? その本質的な理由を私は「フィリピンの英語力」にあると考えます。

アウトソーシングで発展を遂げたフィリピン

グローバル化により、今や全世界でビジネスは分業化が成されています。

マイクロソフトのように、アメリカのシアトルで集中的にソフトウェア開発を行ない、世界の支社が販売窓口になっている企業がある一方、Googleのように全世界のオフィスで、1つのソフトウェア開発を横断的に研究・開発をする企業もあるのです。

フィリピンはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)と呼ばれる役割を担っており、世界的企業の「コールセンター」「トランスクリプション」「ソフトウェア開発」などの業務を受託しています。

アメリカ、香港、シンガポールなどの大企業のコールセンターが集中的に受信しているのが、フィリピンです。

アメリカ人がテクニカルサポートを受けるためにニューヨークへ問い合わせをする感覚で電話をしたとき、実際につながるのはフィリピンにいるオペレーターです。

このため、アメリカ人が違和感を抱かないよう、アメリカンイングリッシュの訓練をしているコールセンターもあります。

コールセンター以外にも、アメリカの医療機関のデータを電子文書化するトランスクリプションや、ITのソフトウェア開発なども、フィリピンで受託している状況です。

国民の英語力が発展を生んだ

さて、こうしたBPOでフィリピンが潤う最大の理由は、フィリピンが英語に強い国民であることが挙げられます。

フィリピンの母国語はフィリピノ語ですが、学校教育においては国語であるフィリピノ語を除き、小学校から原則「英語」で行われています。

また、母国語で医学など専門性の高い情報から、世界ニュースなども手に入る日本と異なり、フィリピンで専門的、グローバルな情報を得るには、英語力が必須です。

成熟期を迎え、経済の伸びが鈍化し、少子高齢社会に足を踏み入れた先進国と異なり、国の経済発展が進むフィリピンでは投資も盛んです。

私も含め、世界中の投資家はフィリピンに熱い視線を送り続けています。

フィリピンは英語力の恩恵を受けたことで、BPO産業が発展し、また世界の投資家からも国の経済発展への熱い眼差しを受け続けているのです。

アジア圏の留学生の受け皿になるフィリピン

また、近年は英語留学の渡航先に選ばれる事も増えてきました。従来、母国語が英語でないアジア人にとっての留学先といえば、欧米が中心でした。

しかし、教育費の高騰を続けるアメリカやイギリスが留学生にとってコスト面で厳しい状況になるのに対し、フィリピンの語学留学は圧倒的にコストが安いのです。

アメリカへの語学留学の場合は、講師の人件費の高さもあって、グループレッスンになったりするものです。一方、フィリピンへの語学留学の場合はマンツーマンレッスンが主流で、それでも欧米よりコストははるかに安く済みます。

こうした理由から、アジア圏の留学生からは人気の留学先の受け皿になっています。

フィリピンが英語に強いことで、海外からの留学生を呼び込む強力な呼び水になっているのです。

いまこそ英語でグローバル化への扉を開け!

日本はガラパゴス化と言われ、独自の文化やビジネス、エンタメといった国内需要でもっている国です。

内需主導型の経済構造でも、人口が1億3000万人いますから、これまでは安定的で経済は比較的豊かさを維持することができていました。

しかし、このままでは少子高齢化や人口減少により、内需が落ち込むことで国民一人あたりの経済力も落ち込んでしまうことは避けられません。

英語で世界への扉をこじ開けたフィリピンに続くべく、今こそ、日本人は英語力を高めてグローバルなマーケットへの門戸を叩き、国際競争力を高める必要があります。

世界の時価総額ランキングの上位を占めている企業は、いずれもITと金融ビジネスばかりで、世界標準規格を元に全世界規模で稼いでいるものばかりです。

世界標準規格のカギは、全世界で使われることを想定したビジネスであることで、それには英語の力抜きには語れません。

日本語で鎖国をするのはやめ、真のグローバル化にうまく波乗りする。そのために、日本人一人ひとりが英語力を身につけるときが来ているのです。


黒坂 岳央

カテゴリ:英語学習

【著者紹介】黒坂 岳央(くろさか・たけお)
1981年、大阪府生まれ。「水菓子 肥後庵」代表。ビジネスジャーナリスト。高校卒業後、5年間のニート&フリーター生活の後、関西外国語大学短期大学部に入学。在学中にシカゴの大学へ留学し、会計学を学ぶ。卒業後は、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て、高級果物ギフト専門店「水菓子 肥後庵」を設立。

※参考データ
フィリピン-国内総生産(TRADING ECONOMICS)

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