英語学習

英単語を覚えるコツは心理学!? 楽して暗記する方法とは/黒坂岳央

英単語を覚える勉強では、間違った暗記法に取り組んでいる人も多くいます。そこで必要なのが、科学的な根拠に基づいた勉強法です。今回は、英語学習の著書もあるジャーナリスト黒坂岳央さんが、効率的な英単語の暗記法をご紹介します。

あなたは「英単語はつまらない暗記作業だ」という、マイナスのイメージをお持ちでないでしょうか?

英語力向上と英単語の暗記は、切っても切れない関係にあります。

しかし、英単語は間違った暗記法に取り組んでいる学習者も多く、逆に言えば正しい方法を学ぶことで効率性を高める事ができるのです。

そう、英単語の暗記は心理学を正しく理解して挑む勝負なのです。

今回は、脳の記憶のメカニズムを取り上げながら、効率的な英単語の暗記法をご紹介します。

英単語の暗記法の正しい知識を持っておくべき理由

まず、一番に知っておいてもらいたいこと、それは英単語の正しい暗記法の知識です。

もちろん、効率性を高めるためという意味合いも大きいのですが、それ以上に「不安にならないため」という理由があります。

英語学習は長期戦ですから、不安を感じながらでは絶対に途中で挫折してしまいます。

「何度見ても覚えられない。自分は能力が低いのでは?」

「本屋に○○暗記法、という書籍があったがこちらがいいのでは?」

その不安が湧いてきたとき、どうしても学習から集中力が削がれてしまいます。

そうならないためにも、「この学習法は正しいのだ」という自信を裏打ちする、科学的根拠を理解しておくことです。

科学的に正しい学習法であれば、途中でブレーキになってしまう不安も感じることはありません。

それでは、正しい学習法を見ていきましょう。

大人は文脈を通じて記憶せよ

「知識や経験のない、真っ白な頭の子供は暗記が得意」――これは、多くの人に納得頂ける事実ではないでしょうか。

しかし、一度成人すると、文脈を通じた記憶でなければ、定着させることが難しい事がわかります。

脳の中には数百億の神経細胞があり、シナプスがそれをつなぐ役割をになっています。

記憶力とはシナプスを活性化させることで向上するため、単独の情報を暗記するより、複数の情報を集合し、物語のようにつなげたものを入れた時に記憶が強化されるのです。

「apple=りんご」と無味乾燥に記憶するのではなく、

●I split the apple into three pieces.(私はりんごを3等分に切り分けた)

という具合に、英文の流れの中で英単語を何度も見直す。これが記憶に定着につながるのです。

大人になったあとに、子供や学生時代の暗記法を実践してはいけないのです。

暗記は復習が9割

英単語は繰り返し英文を読み直す過程で、記憶を定着させます。一度や二度見る程度で「記憶できていない」と落ち込む必要はありません。

脳は繰り返し入力される情報を「これは重要なのだ」と認識します。

何度も何度も遭遇することで、その情報に「重要」というラベルを貼られ、親近感が湧いて抵抗なく覚えられるわけです。

それを理解すると、「忘れないようにする」ということはまったくナンセンスであり、「覚えようとしなくても、何度も読み直す過程で自然に頭に入る」という状況を目指すべきなのです。

脳はストレスが大嫌いで、つまらないことを拒絶します。つまらなくて、つらさを感じながら無理やり英単語をインプットしようとしても頭には残りません。

こうした理由から、「読み応えがあり、知的好奇心をくすぐられる面白い英文を繰り返し読む」ことが、抵抗なく頭に英単語をインプットする最善の方法なのです。

英単語帳を使う

そして最後に、英単語のインプットには「英単語帳を使おう」という提案をさせてもらいます。

よく、英会話や英語多読だけで英単語のインプットをしようとする人がいますが、これはかえって非効率です。

あなたが英語のWebサイトをスラスラ読みこなし、必要なビジネスメールを書き上げ、ペラペラと英会話をこなせるようにするためには、ざっくり7000語以上の英単語力を持つ必要があります。

このうち、頻出の英単語(例えばtakeとかhave)は何度も遭遇しますので、すぐに記憶に残ります。

しかし、そうでない英単語は自然な英会話や英文の中で繰り返し出くわすことがなく、初めて目にしたときから期間が長く空いてしまうと、記憶が定着化しません。

英単語が詰まった英単語帳を入手し、自然な英文を通じて何度も読み直して、頭に英単語をインプットする事をおすすめします。

精神論ではなく科学的な学習法を

以上、科学的根拠に裏打ちされた効率的な英語学習法を紹介しました。

「つらいけどとにかく諦めずに頑張れ!」といったような精神論・根性論では、英語学習にストレスを感じて長続きしません。

どれだけ負担を感じず、楽しく、継続できる学習法を確立するか。これによって英語学習の成否が分かれてしまうといっても過言ではないのです。

英語学習は長いマラソンのようなものですから、出来る限り効率的にいきましょう。


黒坂 岳央

カテゴリ:英語学習

【著者紹介】黒坂 岳央(くろさか・たけお)
1981年、大阪府生まれ。「水菓子 肥後庵」代表。ビジネスジャーナリスト。高校卒業後、5年間のニート&フリーター生活の後、関西外国語大学短期大学部に入学。在学中にシカゴの大学へ留学し、会計学を学ぶ。卒業後は、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て、高級果物ギフト専門店「水菓子 肥後庵」を設立。

【著書紹介】『1年でTOEIC985点&英検1級! 中学レベルの僕が「読むだけ勉強法」で英語をペラペラ話せるようになった! 』(大和書房)

★英語力を高めるヒントが満載「英語学習」記事一覧は こちら

あなたへのオススメ記事

  • 会話できなくても問題なし! 英語は読むことにこそ真価がある/黒坂岳央
  • “英語多読”を継続させるには「週刊英字新聞」がオススメだ/黒坂岳央
  • スマホのせいで英語の勉強がはかどらない人を救うアプリ/黒坂岳央
  • サルでもわかる!? “英語多読”初心者におすすめの洋書シリーズ/黒坂岳央
  • 喪服が黒なのはなぜ? 日本文化を深掘りするクイズ

    喪服が黒なのはなぜ? 日本文化を深掘りするクイズ

  • 観戦がもっと楽しくなる!? スポーツの英語雑学クイズ

    観戦がもっと楽しくなる!? スポーツの英語雑学クイズ

  • 分析力&思考力アップ! 解くだけで頭がよくなるパズル

    分析力&思考力アップ! 解くだけで頭がよくなるパズル

  • 知れば一気に親近感がわく! 歴史人物の「ウラの顔」クイズ

    知れば一気に親近感がわく! 歴史人物の「ウラの顔」クイズ

  • 意外なウラ話にびっくり! スポーツがますます面白くなるクイズ

    意外なウラ話にびっくり! スポーツがますます面白くなるクイズ

  • コレならOK? コレだと失礼? 上司&取引先とのビジネスマナー

    コレならOK? コレだと失礼? 上司&取引先とのビジネスマナー

英語学習の人気記事ランキング

  • 元不登校の私が、英検準1級を突破できた勉強法/ちか

  • 主語が会長、動詞が社長! 目的語が役員なら他はなくてもいい平社員/忘れない中学英語(9)

  • 日英翻訳者が愛用! 簡潔に言える・書けるようになる「省エネ英単語」とは?

  • 社長が会社に欠かせないように、動詞がない英文はありえない!/忘れない中学英語(10)

  • サラッと勉強してTOEIC800点! 超効率的な「ずる勉」/東大「ずる勉」(2)

{ カテゴリ別ランキングを見る }

資格・スクール情報

  • 中小企業診断士とは? 試験&仕事内容を解説

    中小企業診断士の仕事内容は? 養成課程って何? 中小企業診断士について知っておきたいことを詳しく解説します。

    中小企業診断士とは? 試験&仕事内容を解説
  • 行政書士とは? 試験&仕事内容を詳しく解説

    行政書士って何? どんな仕事をするの? 試験の難易度は? 行政書士に関する素朴な疑問を解決します。

    行政書士とは? 試験&仕事内容を詳しく解説
ページトップに戻る