英語学習

「おもてなし英語」は先手必勝。まずは“メンタルの壁”を取っ払え!

訪日外国人が多く訪れる百貨店、販売店、鉄道会社などで導入される、NOVAのおもてなし英語研修。旅行者と心を通わせ、サービスの満足度を高めることにポイント置いた内容が支持されています。

研修のコーディネートを手がける、NOVAホールディングス株式会社の加瀬淳一郎さんは、「今、持っている英語力だけでも、十分におもてなしを伝えるコミュニケーションはできる!」と言います。

具体的な研修内容とともに、本当に使える英語を身につけるためのコツをうかがいました。

おもてなし英語の第一歩は“メンタルの壁”を取っ払うこと

「2000社以上の英語研修に携わってきて実感するのは、多くの方はすでにある程度の英語力を持っている、ということです。では、なぜ実際に英語を使うとなると尻込みしてしまうのでしょう。

そこには、『間違えたら嫌だ』という心理があります。これは、日本人に特徴的な傾向と言えるかもしれません。決して英語力が低いわけではないのに、会話となると途端に力を発揮できなくなってしまうんです」

おもてなし英語の研修は、その「間違えたくない」という心理的ハードルを取っ払うことからスタートします。

「最初の突破口は、何より話してみることことなんですね。今知っている単語、フレーズだけを使って、応対する。とにかく徹底してもらうのは、お客さまに先んじて声をかけることです。最初は、あいさつだけでもいいんです。それが英語アレルギーの克服につながりますし、またおもてなしの第一歩でもあります。

発音がおかしい、文法が間違っている。そんなことは、意外と海外の方は気にされないものです。海外旅行に出かけたとき、現地の方が「こんにちは、日本からですか?」と声をかけてくれたら、うれしいし、ほっとしますよね。たとえつたない日本語であっても、温かな気持ちになるはずです。

正しい発音、文法を学ぶことも大切ですが、それがコミュニケーションのすべてではありません。正しい英語を話さないといけない、間違ってはいけない、という足かせをはずしていくと、今持っている英語力だけでもかなりの会話ができるようになります。使いながら、さらに高めていけばいいんです」

 NOVAホールディングス株式会社 語学教育アドバイザー 加瀬淳一郎さん
NOVAホールディングス株式会社 語学教育アドバイザー 加瀬淳一郎さん


積極的なアウトプットで上達スピードが加速!

受講者からは「意識を変えるだけでも、格段に応対がスムーズになった」「自分から声をかけることで自信がついた」「より深いコミュニケーションができるようになりたい、と学習欲が上がった」といった声が続々。

研修を受けたメンバーが、自発的に社内に英語サークルを立ち上げたり、研修内容へのリクエストが寄せられたりと、会社の風土をも変えるような効果も見られると言います。

「これまで、外国のお客さまの対応は英語が得意な一部の人にまかせていた。でもこれからは、それでは追いつきません。一人一人が積極的に応対をすることで、意識変革が起きていると感じます」

日常的に外国人客の応対をする小売業、サービス業では、毎日の業務がおもてなし英語のスキルを高める場ともなります。自発的に学ぶこと、そして積極的にアウトプットすること。この繰り返しで、徐々に英語力そのものも、そして世界各国に対しての理解も深まっていくようです。

おもてなし英語、フレーズ集をチェック!

英語を使うことに抵抗がなくなれば、相手を知りたい、気持ちよく過ごしてほしい、といったおもてなしの気持ちを言葉にのせていくステップへ。

販売店での接客をイメージしてみましょう。


【お客さまに声をかけるとき】

●一般的な接客英語の例
Please let us know whenever you need us.
(ご入用の際はいつでもお声がけください)

●おもてなし英語の例
I really like your …
(すてきな…ですね)

相手の身につけているものをほめる言葉を第一声にすることで、真心をこめて接客する姿勢を伝えることができます。


【子ども連れのファミリーなら】

What’s his/her name? He/She is so cute.
(彼・彼女のお名前は? すごくかわいらしいですね)
と声をかけるのもいいでしょう。大切な家族をほめられて、嫌な気持ちになる人はいません。


【お客さまを見送るとき】

●一般的な接客英語の例
Thank you for…(ありがとうございます)

●おもてなし英語の例
How do you say “thank you” in your language?
(あなたの国の言葉で「ありがとう」は何と言いますか?)

英語圏以外からのお客さまであれば、こんな質問をしてみるのも素敵です。教えてもらった言葉でお礼を伝えれば、きっと相手の方も笑顔になるはず。

決して難しい単語やフレーズを使っているわけではありませんが、おもてなしの気持ちをのせることで、ぐっと温かみのあるコミュニケーションになることがわかります。

◇ ◇ ◇

英語のスキルと同様に、あるいはそれ以上に大切なのは、相手を思う気持ち。文化背景を知ること、相手のニーズをくみとること、そしてその気持ちをためらわずに言葉にすることが求められています。

加瀬さんは「多くの外国人が訪れる今は、英語力向上のチャンス」とも言います。英語の学び直しに、おもてなしの視点も加えて、より実践的で使える英語力を身につけましょう。

取材・文/浦上 藍子

カテゴリ:英語学習
【プロフィール】加瀬 淳一郎(かせ・じゅんいちろう)
NOVAホールディングス株式会社 語学教育アドバイザー。
語学に関する人事研修や人材育成プログラムを年間150社、のべ2000社以上に提供。官公庁や自治体の語学教育システムの監修や訪日外国人対策の立案、提案も行う。

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