資格取得

あらゆる業種で活かせる“最強”資格・簿記検定/資格トレンド

いま狙うべき資格の最新トレンドを、LEC東京リーガルマインドの人気講師陣が伝授! 第4回目のテーマは、日商簿記検定。「体系的な理解」を意識した講義で受講生の人気を集める、髙井薫先生が解説します。

「お金の流れ」がわかるビジネスパーソンの必須知識

日商簿記検定(以下、簿記検定)は、年間約40万人もの方が受験する、数ある検定試験や資格試験の中でも、最大規模の検定といえます。これだけ多くの人が受験しているのは、簿記の知識が、特定の職業や業種には限定されない魅力をもっていることにあります。

それは、簿記が経済活動である「お金の動き」を把握しようとする知識・スキルの体系、というところにあります。

簿記では、企業の日々の取引を記録し、利害関係者に報告書を作成していくまでの流れを学びますので、経済の仕組みや動きも理解できるようになります。

また、ビジネスパーソンの方には、「コスト管理」が求められたり、キャッシュフローを把握したり、財務諸表を読み取ることが必要な場面が多々あり、簿記の知識があればスムーズに理解することができます。

仕事を離れた場面でも、税理士や会計士などの会計系資格にチャレンジしたい方には、簿記の知識は必須ですし、「何か資格を」と考えられている方には、簿記検定は年3回実施されていますので、自分のペースで勉強しながら「3級→2級→1級」とステップアップできるのも魅力です。また、企業の経営状況が把握できるようになるので、「財テク」でも活用できます。

転職・ステップアップの大きな武器に

資格取得を目指す理由はさまざまですが、「就・転職のために何か資格を取っておきたい」「将来的に経理・財務の部署で働きたい(あるいは異動する)ので知識を身につけたい」「会計士・税理士などの資格にチャレンジしたい」という方が多いです。

勉強を始めた動機はさまざまですが、共通する感想は「簿記の知識はどのような部署で働くにしても必ず役立っている」ということです。

そして簿記知識の“お役立ち感”は、検定の合否には関係しません。まさに簿記は、社会人必須の知識・社会人の基礎体力といえます。

管理職を目指すなら「2級合格」を目標に!

簿記検定は、レベルにより、3級、2級、1級に分かれていますが、これから簿記を勉強しようと考えられている方には、「2級合格」を目標にされることを強くオススメします。

簿記3級では、簿記の基礎である勘定科目、仕訳などのルールを学び、2級では3級の知識を土台として、財務諸表を読み解く力が身につくところまで学びますので、2級まで学ぶことで、経営状況が把握できるようになるのです。

また、2級から学習範囲となる「工業簿記」で <損益分岐点分析> などを学ぶことで、コスト意識をはじめとしたビジネスセンスが磨かれます。

つまり、2級の知識は会計・経理系の仕事に携われている方のみならず、社会人の常識として管理職の方、部下を指導する立場にある方にも必須の知識といえるでしょう。

気になる試験内容・学習期間は?

試験実施概要・合格基準は、以下のとおりです。

【試験レベル・学習時間・合格基準】
簿記検定は、学歴・年齢・性別・国籍に制限はなく、どなたでも受験できます。

■3級…簿記の基本
商業簿記のみの学習で、経理関連書類処理や青色申告書類の作成など、初歩的な実務がある程度できる知識が身につきます。

一般的な学習期間は1~2ヶ月以上、約70時間といわれています。

・試験科目:商業簿記
・試験時間:2時間
・点数配分:100点
・合格点 :70点以上

[受験者数・合格者数・合格率の推移(3級)]

※注:「実受験者数」は検定を申し込んだ人のうち、実際に検定を受験した人数
※注:「実受験者数」は検定を申し込んだ人のうち、実際に検定を受験した人数


■2級…就職・転職の武器になる
経営管理・財務担当者には必須の知識とされる、財務諸表の数字を読み解く力が身につき、経営内容を把握できるようになります。

一般的な学習期間は3~4ヶ月以上、約200時間といわれています。

・試験科目:商業簿記、工業簿記
・試験時間:計2時間
・点数配分:商業簿記60点、工業簿記40点 [計100点]
・合格点 :2科目合計70点以上

[受験者数・合格者数・合格率の推移(2級)]

※注:「実受験者数」は検定を申し込んだ人のうち、実際に検定を受験した人数
※注:「実受験者数」は検定を申し込んだ人のうち、実際に検定を受験した人数


■1級…簿記の最高峰
公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門。極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を学び、会計基準・会社法・財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を理解し、経営管理や経営分析ができます。

一般的な学習期間は5ヶ月以上、約500時間といわれています。

・試験科目:商業簿記・会計学/工業簿記・原価計算
・試験時間:商業簿記・会計学/1時間30分、工業簿記・原価計算/1時間30分
・点数配分:各科目25点 [計100点]
・合格点 :4科目合計70点以上(ただし、1科目でも10点に満たない場合は、不合格)

[受験者数・合格者数・合格率の推移(1級)]

※注:「実受験者数」は検定を申し込んだ人のうち、実際に検定を受験した人数。第145回、第148回は実施なし
※注:「実受験者数」は検定を申し込んだ人のうち、実際に検定を受験した人数。第145回、第148回は実施なし


なお、日商簿記検定試験では、3~1級のほかに「商業簿記初級」や「原価計算初級」を実施しています。


【検定試験スケジュール】

申し込み方法、申し込み期間は全国の商工会議所により異なります。主催団体である日本商工会議所のWebサイト等でご確認ください。

・受験料 :3級/2,800 円 2級/4,630 円 1級/7,710 円
 受験料の他に受験級ごとに事務手数料が必要です。手数料は商工会議所ごとに料金設定されていますので、必ず受験希望地の商工会議所にお問合せください。
・受験会場:全国の商工会議所が指定する会場


なお、2019年度(2019年6月検定)から、3級検定の試験区分範囲が大きく改訂されます。簿記検定は、社会経済状況を踏まえて、試験区分の改訂が行われ、直近では、2016年度から2018年度にかけて2級検定試験が順次改訂されました。

今回の改訂は、3級を中心に行われ、現行の「個人商店」を対象にしたものから、小規模の「株式会社」を対象とした試験となり、実務的な処理が追加されます。試験範囲は従来に比して広くなりますが、より実務的なことを学べるようになります。

また、学習内容は3級と2級の連続性が高まりますので、2級が目指しやすくなったといえます。

(つづく)

髙井 薫

カテゴリ:資格取得
日商簿記検定についてもっと知りたい方はこちら

【著者紹介】髙井 薫(たかい・かおる)
大学卒業後、金融業界を経て、LEC専任講師として講義を担当。
講師歴は9年。日商簿記3級検定対策講座の基幹コース「3級パーフェクトパック」に含まれる全科目の収録を担当(5年間)。
簿記については、LEC講座の他、大学での学内講座・自治体の市民講座でも多数講義を行っている。
また、簿記講座の他にも、会計ソフト、財務分析、さらには行政書士講座と担当した講義は多岐にわたる。

■日商簿記検定の試験に関する問い合わせ先
日本商工会議所

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