資格取得

独学で行政書士試験に合格する人が実践しているルールとは?/杉山友理

資格学校に通うことができず、行政書士試験に「独学」で挑戦するには、どこに気をつければよいのでしょうか。これまで合格した資格試験数が50以上にのぼるブロガー杉山友理さんが、独学合格者が実践しているルールを解説します。

行政書士試験に合格するためには、資格学校に通うことが一般的です。しかし、金銭的な余裕がない、学校に通う時間がない、などのように独学を余儀なくされる場合もあるでしょう。

そこで今回は、行政書士試験に「独学」で挑もうとされる方々に向けて、独学合格者が実践しているルールを紹介していきます。

最初に教材を絞り込む

行政書士試験の試験範囲は広いため、全科目ごとに真面目に教材を揃えようとするとそれなりの量になってしまいます。特に、多くの受験生が足切りをくらっている「一般知識」は、出題範囲が膨大なため全て対策していたらキリがありません。

テキストや問題集を一冊終えたとしても、それだけで試験に合格できるのかと不安になって次々と新しい教材を購入してしまう。

その結果、どの教材も中途半端になってしまい、試験で不合格という残念な結果に至るというパターンが多いように思えます。

このような悲劇を回避するためは、「絞り込み」が必要です。学習をはじめる初期段階で、学習計画段階で使用教材の確定と、それに基づいたスケジュール管理をしてしまうのです。

具体的な計画がないから手当たり次第に教材を購入してしまうのですから、途中で浮気しないよう、学習開始前にすべて決定してしまえばいいということです。

民法と行政法を重点的に学習

では、具体的に教材をどのように絞ったらよいでしょうか。

行政書士試験は「憲法」「行政法」「民法」「商法・会社法」「基礎法学」「一般知識」の6科目から出題されますが、そのうち行政法と民法の2科目だけで全出題の60%以上が占められています。

つまり、行政法と民法に学習のウェイトを置くことで、効率良く合格に向けて対策をすることができます。

さらに、行政法が幅広く出題される一方で、民法は特に「債権」が重点的に出題される傾向があります。どうしても時間がなければ、民法は「債権」のみ注力するという戦略もありえます。

独学においては苦手な分野は捨てても構わないのがセオリーですが、こと行政書士試験においては行政法と民法は絶対に捨ててはいけません。

行政法と民法は理解が難しい科目なのは事実ですが、何度も問題集とテキストを繰り返して読んでいるうちに、徐々に考え方が身についてくると思います。

おススメは、行政法と民法だけの教材を1冊増やすことです。市販されているものの中にも、この2科目だけの教材がいくつか存在します。

「行政書士試験の肝は、行政法と民法だ」ということを常に頭に入れておきましょう。

記述は捨てても合格できると割り切る

記述式は1問20点で、3問出題されるため合計点は60点です。行政書士試験の満点が300点ですから、記述式だけで全体の20%を占めていることになります。

そう言われると「対策しなければならないのでは?」と不安になります。しかも困ったことに、独学だと添削してくれる人がいないのです。

しかし、率直に言えば、記述式は捨ててしまってもかまいません。

行政書士には足切り制度がありますが、それを乗り越えてしまいさえすれば300点満点中180点以上取得すれば合格できます。それならば、記述式以外の240点のうち180点取れれば良いことになります。実際に私は、本試験にて記述式以外だけで180点以上を取得しております。

とはいえ、マーク式だけで80%以上も正答しなければならないのは厳しいでしょう。しかし、記述式で問われるのは基礎知識の応用でしかありません。

つまり、基礎を確実に勉強していれば記述式に全く歯が立たないということはなくなります。

記述式はキーワードベースで加点されていると考えられます。問いを読んで使えそうなキーワードが思いついたら、それらを列挙するだけでもある程度部分点を取れることはできます。

もはや、記述式では20点くらい取れれば十分だという気持ちで挑み、マーク式で着実に点数を稼ぐよう注力する。それが合格への近道です。

自分でルールを決めれば、独学で挑める!

資格学校に通わずに独学で挑む場合は、自身で出題傾向を把握し、使用教材も決定しなければなりません。通学では講師に指示された通りに進めていけば合格できますが、独学では自分でルールを決めていかなければなりません。

しかし、独学が通学に比べて劣っているわけでは決してありません。

出題傾向に関してはインターネットで詳しく解説しているサイトも多いため、一人でも把握することは可能です。また、教材に関しては自分の好きな教材を選択できるというメリットもあります。

本記事で紹介したルールが、行政書士試験に挑戦しようとしている方々の参考になれれば幸いでございます。

杉山 友理

カテゴリ:資格取得
【著者紹介】杉山 友理(すぎやま・ともよし)
東京大学大学院 理学系研究科 物理学専攻 修士課程終了。イギリス留学中ファウンデーションコースにてAAAの成績を取得。ITエンジニア・オンライン家庭教師。東京大学や東京工業大学等の難関大学・大学院、中小企業診断士やITストラテジスト等の難関資格試験の指導合格実績他、資格の合格体験記や勉強のやり方を紹介する資格キラーのブログ「blog.katekyonet.com」を運営。これまでに合格した資格試験数は50以上。資格対策用のAndroidアプリ問題集を開発し、Google Play Storeの教育ジャンルにて有料アプリランキング1位取得実績あり。

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