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独学でも合格できる? 行政書士資格試験に向けた学習方法

行政書士は、法律系の国家資格のなかでは難易度が低いとされています。しかし、これは弁護士や司法書士などの難関資格に比べれば低いというだけで、決して平易な試験というわけではありません。そのため、独学でも合格できるかどうか不安だという人もいるのではないでしょうか。

ここでは、行政書士試験の合格率や合格に向けた学習方法を説明していきます。

受験資格や試験内容は? 行政書士試験の概要

行政書士試験は、行政書士法に基づき行われる国家試験です。実施日は毎年11月の第2日曜日で、試験会場は全国になります。受験資格は特に設けられていません。年齢や学籍はもちろん、国籍にも関係なく受験できます。

行政書士試験で問われるのは、業務を遂行するために必要な知識や能力です。試験科目は「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関連する一般知識等」の2つで、前者は憲法や行政法、民放、商法及び基礎法学のなかから、それぞれ出題されます。後者は、政治や経済、社会、個人情報保護法などからの出題です。

受験の申込は、インターネットを通す方法と郵送の2つがあります。インターネット申込をする場合は、毎年7月の第2週に一般財団法人行政書士試験研究センターのサイトに試験案内が掲載されますので、確認しましょう。

郵送で申し込む場合は、願書の入手が必要です。毎年8月初旬ごろから、各都道府の県庁や行政書士協会において配布されますので、直接出向いて受け取りましょう。具体的な配布期間や配布場所は、行政書士試験研究センターのサイトで試験案内が公示されたあとに確認できます。

試験に申し込むと、10月中旬から下旬にかけての期間に受験票が送付されますので、試験日まで大切に保管しておきましょう。なお、受験手数料は7000円です。

気になる行政書士試験の合格率は?

試験を受けるに当たって気になるのが、合格率でしょう。ここ数年の行政書士試験の合格率は以下の通りです。

・平成27年度:13.1%
・平成28年度:10.0%
・平成29年度:15.7%
・平成30年度:12.7%

年によって多少の差はありますが、2割に到達しない厳しい試験であることが分かります。過去には1桁台で推移していた時期もありました。

受験資格が特に定められていないため、10歳代から60歳代以上まで幅広い年齢層が受験し、合格しています。もっとも受験人数が多いのは30歳代と40歳代ですが、20歳代や50歳代の受験者もよくみられます。平成30年度の申込の最年長者は94歳、最年少は13歳でした。合格した最年長者は77歳、最年少者は16歳です。

独学で行政書士に合格できるのはどんな人?

資格試験の学習方法には独学、通信教育、予備校などがあり、これは行政書士試験でも同じです。予備校に通って効率的に学ぶという人もたくさんいますが、独学で合格する人も少なくありません。会社員として働きながら合格を目指して勉強しているケースもよくあります。

ただし、弁護士や司法書士などの難関資格に比べれば難易度は低くなるとはいえ、行政書士試験は決して平易な試験ではありません。そのため、完全に独学で合格するためには、ある程度の条件が必要です。

たとえば、試験勉強を始める段階で法律の知識が豊富にあれば、独学でも合格する可能性は高まります。これは、大学の法律学部で学んだという程度では不十分です。ほかの法律系の資格を取得している、取得を目指して勉強に打ち込んだことがあるといったレベルが求められます。

また、業務として行政手続きを頻繁に行った経験があり、手続きや書類作成に精通しているというケースも望ましいでしょう。そういった知識や経験がない場合は、長時間勉強に打ち込める環境が必要です。

マイペースで進められる!独学のメリット

独学で試験勉強をするメリットはいくつもあります。もっとも大きいメリットのひとつは、費用を抑えられるということでしょう。予備校に通った場合は数十万の費用がかかりますが、独学であればテキストや参考書などの出費で済みます。

ただし、行政書士の勉強は1冊や2冊のテキストですむものではありません。六法全書や過去の問題集なども必要になりますので、予備校の学費よりは安いものの、それなりにかかります。

また、自分のペースで学びやすいことも、独学のメリットでしょう。予備校に通う場合は、スケジュールが決まっています。会社員として働きながら学ぶ場合などは、決まった曜日の決まった時間に通うのは難しいこともあるでしょう。

しかし、独学であれば、自分のタイミングで好きな時間に勉強できます。時間を調整しながら勉強を進めていけるのです。

自己管理がカギ! 独学のデメリット

独学にはデメリットもあります。その最たるものが、モチベーションを維持するのが難しいということでしょう。行政書士の試験範囲は多岐にわたり、難解です。ある程度法律の知識や仕事で行政手続きを行った経験があるという人でも、独学でスムーズに勉強を進めるのは難しいでしょう。

1人ではわからないことがあっても、講師などに聞くこともできませんので、理解できるまで自分で調べる必要があります。勉強はわかると楽しいものですが、理解できないことや覚えられないことばかりあると、学ぶ意欲を維持するのも難しくなるでしょう。予備校に通っている場合は講師やともに学ぶ仲間がいますので、苦しい時期があってもモチベーションを維持しやすい傾向があります。

また、行政書士の試験は、法律を丸暗記しておけば良いというものではありません。応用力が問われます。そのため、それぞれの法律を深い部分で理解し、全体を体系的に理解しておくことが必要です。しかし、独学でこのような応用力をつけるのは難しい面があるでしょう。

独学で合格するためのオススメ学習方法

独学での勉強方法は人によってさまざまですが、ひとつのポイントとなるのがスケジュール管理です。具体的な計画も立てずに勉強を進めていると、試験直前になっても試験範囲が終わっていないということになりかねません。試験勉強を始める前には、必ず計画を立てましょう。

ここで大切なことは、あまり細かい計画を立てないことです。余裕のない計画にしてしまうと、遅れが出たときに取り戻すのが難しくなります。余裕があれば、修正も利きやすいでしょう。また、試験の1~2カ月前までにはすべての範囲を終えて過去問に集中できるようにしておくことが望ましいです。

テキストは、最初はよくわからないところがあっても読み進めていきましょう。全体をつかんでからもう一度読み直すことで、理解が深まります。このとき、声に出して読むというのもひとつの方法です。また、過去問には繰り返し取り組むことが大切です。過去問を解くことで、問題の形式に慣れ、解くスピードを速めることができます。

また、どの内容を理解し、何を理解していないかも把握できるでしょう。間違えた問題は、必ず見直すことが大切です。このとき、解説だけ読んで理解した気にならないように注意しましょう。どうして間違えてしまったのか、何を理解していなかったのかを知ることが重要です。過去問を一通り解き終わったら、予想問題集に取り組むと良いでしょう。

また、模試を受けてみるのも有意義です。実際の試験に近い雰囲気で受験することで当日の緊張が和らぎ、試験の時間配分の感覚をつかむこともできます。

自分に合った学習方法で行政書士試験に合格しよう!

行政書士の試験は、独学で合格している人も少なくありません。しかし、出題範囲が広く、深い法律知識が必要です。そのため、勉強を始めた段階で法律の知識がない場合は、合格までに時間がかかることもあるでしょう。

独学で合格するためには、スケジュール管理をしっかり行い、自分に合った学習方法を見つけて勉強を進めていくことが大切です。

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