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中小企業診断士の難易度は高い? 合格を勝ち取るためにすべきことは?

日本国内で大企業と呼ばれるのはほんの一握りです。多くの中小企業では経営戦略を練るのも大変かもしれません。そんな中小企業向けの経営コンサルタントとして活躍できる資格が中小企業診断士です。経営コンサルタントとして働いてみたい人ならば、国家試験の難易度はどれくらいなのかが気になるのではないでしょうか。

そこで、この記事では中小企業診断士の難易度と試験合格に向けてしておくべきことについて詳しく解説します。

中小企業診断士試験の難易度は高いの?

中小企業診断士は、企業の経営をコンサルティングする資格として日本国内にある唯一の国家資格です。試験は、まず1次試験が実施され合格すれば2つの選択肢があります。その一つは中小企業基盤整備機構または登録養成機関が実施する養成課程を修了して、中小企業診断士として登録する方法です。ただし、この方法は登録養成機関に通って勉強しなければなりません。

通う養成機関によって費用も期間も異なり、なかなか社会人になってから養成機関に入学して勉強するのは難しいことも多いでしょう。そこで、もう一つの方法として2次試験があります。この段落では、まず中小企業診断士の試験の難易度がどれくらいなのか、1次試験と2次試験に分けて解説します。

1次試験の合格率はどれくらい?

中小企業診断士の1次試験の合格率は2割前後です。2015年の合格率は26.0%と高かったものの、翌年は逆に17.7%と極端に下がりました。しかし、それ以外はほぼ2割強の合格率で推移しています。

ちなみに、弁護士白書2018年版によると、新司法試験へ完全に一本化された2012年以降の司法試験の合格率は、中小企業診断士の合格率をやや上回る2割強から3割弱です。この数字だけみると、中小企業診断士の試験は難関といわれる司法試験とほぼ同じ合格率になっています。

ただし、中小企業診断士のほうはあくまでも1次試験の合格率です。実際に中小企業診断士として仕事をするためには、1次試験合格後、2次試験にもパスする必要があります。

一方、難関試験だと思われがちな医師国家試験の合格率は約9割です。しかし、合格率はあくまでも試験を受けた人数に対する合格者の割合を示すものにすぎません。医師国家試験の場合は、医学部に入学して勉強に励み、国家試験を受験ところまでたどり着くハードル自体が高い試験です。

試験を受ける時点で合格できるだけの知識を身につけている人が多い可能性が高く、単純に9割合格しているから難易度が低いという話にはならないことに注意しておく必要があります。要は高いレベルの人が集まっていれば、合格率が上がるため、合格率の数字だけでは難易度を測れないということです。

2次試験の合格率はどれくらい?

2次試験の合格率は、2014年が24.3%と2割を超えているものの、そのほかは1次試験の合格率よりもやや低い2割弱です。毎年4000~5000人が1次試験を突破して2次試験に進み、最終的に合格者が1000人前後でる形です。

つまり、20%前後という1次試験の合格者のうち、2次試験に合格するのはさらに20%という計算になります。そのため、全体の合格率としては4%前後という低い合格率であることが分かります。

2次試験では応用力が試され、内容は中小企業の診断および助言に関する実務の事例4科目の筆記試験および口述試験です。筆記試験で合格点を取っている受験者は95%が口述試験でも受かっているため、口述試験は落とす試験ではないという見方もできるでしょう。筆記試験に関しては、全体の6割が取れていれば合格です。

ただし、4科目中1科目も4割を切らないことが合格の条件となっています。全体で6割を超えていても、不得意科目があるなど1科目でも4割を下回る科目があれば合格はできません。しかし、1次試験、2次試験ともにしっかりと中小企業診断士として仕事をするのに必要な下知識が身についていれば合格を目指せる資格です。

中小企業診断士の受験者はどんな人?

中小企業診断士の国家試験の受験者について男女別の割合をみてみると、2017年のデータで男性が1万8259人、女性が1859人と圧倒的に女性が少ないことが分かります。試験の申込人数および合格者数ともに毎年9割以上が男性受験者です。

一方、年齢層では10~70代まで幅広い受験者がいます。ただし、申込者数と合格者数ともに多いのは30代と40代で、2つの年代を合わせると全受験者の約3分の2を占めることが特徴的です。もちろん、2017年時点では2次試験の最年少合格者が20歳、最年長合格者が67歳と、どんな年代でも合格できるチャンスはあります。

しかし、全体的にはある程度社会人としての経験を積んだ、30~40代のバリバリと働いている世代の受験者や合格者が多い試験だといえるでしょう。

また、受験者の勤務先区分をみてみると経営コンサルタントや金融機関、公務員、自営業など幅広いです。しかし、民間企業に勤務している層が最も多く、2017年の試験では5割を超えています。もちろん、学生やその他(無職を含む)という受験者層も一定数いるものの、中小企業診断士は幅広い業界や業種で必要とされている資格だといえるでしょう。

中小企業診断士の勉強方法

中小企業診断士の国家試験に合格するためには、自分に合った勉強方法を選ばなければなりません。大きく分けて中小企業診断士の勉強方法には3つの選択肢があるため、それぞれ詳しく紹介します。


【1.専門学校に通って学ぶ】

専門学校で学ぶ方法では、中小企業診断士の受験に必要な勉強にじっくり取り組むことができる点が大きなメリットです。専門学校で学ぶメリットはほかにもあり、目の前で講義を聴けることもメリットになります。途中で疑問に感じたことがあれば、その場で質問して解決することが可能です。

また、専門学校で使用するテキストはしっかり作り込まれています。ただし、専門学校を選ぶと通学する必要があり、平日の昼間に授業があるコースの場合は仕事をしながら通うのは難しいケースが多いでしょう。そのため、会社員が仕事を持ちながら学ぶのには向いていません。また、20万円前後の受講料が必要になり、費用が高いこともデメリットになります。


【2.通信教育で勉強する】

通信教育では、自分の都合のいい時間に合わせて勉強を進められる点が魅力です。中小企業診断士の受験者層で6割近くを占めるのが民間企業に勤務しているサラリーマンであることを考えると、自分の時間に合わせられる通信教育が最も現実的な勉強法であるといえます。受講料も10万円以下に抑えられるコースが多く、通学に比べるとリーズナブルです。

通信教育では、従来のような紙媒体のテキストを使った通信教育だけではなく、DVDやアプリを利用した映像授業が主流になっています。そのため、テキストだけの勉強では得られなかった臨場感のある通学に近い感覚で学習が進められるようになりました。

スマートフォンアプリの利用などで、通勤時間などスキマ時間を使った勉強もしやすくなります。また、短期間で終了できる講座も多いのが特徴の一つです。


【3.独学で必要な知識を身につける】

独学で必要な知識を身につけようとする場合、テキストや参考書選びが重要になってきます。書店に行けば、数多くのテキストや参考書が出回っているものの、「どれがいいテキストなのか」が判断しにくいことはデメリットです。テキストや参考書を選んで勉強をはじめても、実際にはうまく使いこなせていないことも少なくありません。

また、テキストを使っての独学ではインプット中心になってしまうことが多く、アウトプットできる機会がないことも考えられます。疑問を感じたとしても質問する相手がいないため、つまずくと先に進めなくなってしまう可能性もあるのです。

そのため、的を射た勉強を自分1人でスムーズにできない限り、独学での合格は難しいかもしれません。

効率よく学んで合格を目指そう

中小企業診断士の国家試験は1次試験も2次試験も合格率が2割程度、1次試験を突破してさらに2次試験の合格を勝ち取れるのは全体の4%前後という難関試験です。

しかも、勉強方法は通学や通信教育、独学などいろいろありますが、学び方によって合格率も異なってくる可能性があります。せっかく受験するならば、合格率の高い学び方を選んで中小企業診断士を目指してみてはいかがでしょうか。

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