スキルUP

資金0円、事業計画不要。「とにかくやってみる」で起業はできる/地味な起業(5)

転職、副業、独立……すべてが「リスク」になる時代。悩みや焦りを感じているあなたに、田中祐一氏の著書『僕たちは、地味な起業で食っていく。今の会社にいても、辞めても一生食いっぱぐれない最強の生存戦略』より、世界一カンタンな稼ぎ方をご紹介します(第5回)。

「資金0円」で、今日からできる

地味な起業を始めるにあたって、事業計画は不要です。

事業計画というのは、事業の目的や数値目標、戦略や戦術を具体的に表したもの。1〜5年くらいのスパンでの行動計画を「事業計画書」のかたちで明確にしておくのが一般的です。

起業では、事業計画のあるなしが大きな問題となります。起業セミナーに参加すると、「事業計画書を作りましょう」といわれることが多いです。「事業計画書作成セミナー」なども頻繁に開催されています。

事業計画なしに起業を始めるなんて、無謀の極みみたいなイメージでとらえられています。まるで、Tシャツ短パンで冬山登山に行く人のような目で見られます。

たしかに、事業計画は大事です。でも、事業計画というのは、本来は資金調達のために求められるものです。工場や店舗を作ったり、拡張したりするときに、融資先から「これならお金を貸してもいい」と認めてもらうためには絶対的に必要です。

誰だって、計画らしい計画も立てずに「カフェを始めたいんでお金貸してください」などといっている人に、お金を貸すはずがありません。

そういう人が、Tシャツ短パンで冬山登山に行く人といわれるのも納得です。


でも、地味な起業を小さく始めるときには、計画を立てるよりも「とにかくやってみる」ことが大切です。

僕が大切にしているマインドで「すべてはテスト」というものがあります。

これは、地味な起業でもとても重要な考え方です。すべてはテストだから、完璧に作り込む必要はない、ということです。

人生において最も生産性がなく無駄な時間は「悩んでいる時間」。2つやりたいことがあったら、とりあえず両方やってみたらいい。それが、人生を変えるためにはとても大切です。すべてはテストだから、やってみてから改善すればいい。


これは目標とか計画を否定するのではなくて、目標や計画を語るのは大げさだということです。地味な起業は、地味な「サポート」から始まります。サポートをするのに、いちいち計画書を作るのはやりすぎです。

To-Doリストを作るくらいで十分です。

たとえるなら、地味な「サポート」で事業計画を作成するのは、ちょっとその辺のコンビニに行くだけなのに、冬山登山用の重装備をするみたいなもの。コンビニに行くだけなら、ちょっと薄着でもなんとかなります。家を3歩出たところで、「やっぱ寒いからコート着ていこう」と引き返してもいいんです。

事業計画に関連していうと、経営理念とか、働く意義とか、ミッションみたいなことも、別に考えなくてもよいと思います。

とくに若い人たちは、働く意義とかミッションを重んじる人が多い気がします。そういう僕自身、ミッションを追求する働き方が結構好きだったりします。

だから、ミッションを求めるのはよいのですが、あまり頭でっかちにならなくてもいいと思っています。ミッションにしばられて、


「これはミッションにかなう仕事だからやる」

「これはミッションに反するからやらない」


などといちいち考えるようになったら仕事の範囲が狭くなり本末転倒です。それよりも、


「この仕事面白そう!」

「この人を応援したい!」


という素直な感情にしたがって、いろいろ経験してみることをおすすめします。

経験していくうちに、「自分のミッションってこれだったんだ!」と気づく瞬間が訪れるかもしれません。


「共感できる人を応援する」

「やっていて楽しいと思える仕事をする」


あえていうなら、このくらいゆるいベクトルを設定しておけば十分です。

また、地味な起業は事業資金がなくても始められます。これは相当な魅力です。

普通、カフェを開業しようと思ったら、店舗物件を借りたり、内装工事をしたり、備品を揃えたり、原材料を購入したりするのにかなりのお金がかかります。専門学校でスキルを得る場合にもお金が必要です。

場合によっては数百万、数千万円というレベルで事業資金が必要となり、借金をして開業する人もたくさんいます。

これに対して、地味な起業では、応援したい人を自分のできることで手伝っていくだけ。元手がなくてもできることばかりです。

さすがにスマホ1台で仕事をするのは難しいので、パソコンは必要だと思いますが、家にパソコンがあればそれを使えばいいのです。さしあたり、インターネットで「○○ やり方」を検索できれば、それだけで仕事が成立します。

あえていうまでもないかもしれませんが、パソコンとスマホでできる仕事ですから、事務所を借りる必要もなし、です。自宅でも、カフェでも、好きな場所で仕事をしてください。

ところで、僕が会社を辞めたとき、退職届を提出してから退社まで4カ月の時間がありました。どうして4カ月もの長い期間居続けたかというと、僕はわりと安全志向なので、辞めるならボーナスを頂いてから辞めたいと思っていたからです。

4カ月で仕事の引き継ぎを進めながら、最初に実行したのが会社の設立です。今考えるとバカみたいな話ですが、起業するには会社を作らないとダメだと思い込んでいました。個人のまま事業を行う「個人事業主」というカテゴリがあることすら知りませんでした。

通常、株式会社を設立する場合、定款認証や登録免許税など最低限約20万円のお金が必要です。一方、個人事業主は税務署に開業届を提出すれば、個人事業主として認められます。費用はゼロ円です。ですから、最初から会社を作る必要もないのです。

まとめ

1、「すべてはテスト」。まずやってみて、あとから改善すればいい

2、地味な起業に事業計画はいらない

3、パソコンとスマホがあれば大丈夫


著=田中 祐一

カテゴリ:スキルUP
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僕たちは、地味な起業で食っていく。 今の会社にいても、辞めても一生食いっぱぐれない最強の生存戦略

僕たちは、地味な起業で食っていく。 今の会社にいても、辞めても一生食いっぱぐれない最強の生存戦略

作者: 田中祐一, 村山宇希 (イラスト)
出版社/メーカー: SBクリエイティブ
発売日: 2019-09-11
メディア: 単行本

【著者紹介】田中 祐一(たなか・ゆういち)
株式会社ザ・リード代表取締役。仕事をしていく中で“地味な起業法"と出会い人生が逆転。WEBマーケティングを教えるビジネススクールを開講し、累計179名の受講生は「30億3238万円」もの売上を達成している。

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