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高いも安いも本質は同一だから、「価格」より「価値」で判断を/人生の勝率の高め方(8)

仕事、お金、人間関係……すべては「ゲーム」であり、その「成功のツボ」には共通項がある! 人生の勝算を高める技術を『「人生の勝率」の高め方 成功を約束する「選択」のレッスン』(土井英司著)よりご紹介します(第8回)。

※この記事は、語り手(Dさん)が開催した講座で、Dさんが受講者からの質問に答える形で進行します。

「価格」に惑わされず、「価値」で判断する

【D】:大学を出てすぐ、僕は大手のゲームメーカーに就職したのですが、この就職は間違った選択でした。


【セミナー受講者】:なぜ、失敗だったのですか?


【D】:僕は、「すでに有名な会社」よりも、「有名ではないけれど、価値のある会社」のほうが、伸び代があると思っています。

けれど、あのころの僕は、今ほどそのことに確信が持てなくて、「名前がある会社のほうが、なんとなく伸びそう」と思っていたんです。

それに、親への配慮もありました。ほかにも行きたい会社はあったのだけれど、「上場企業に入社したら、親も安心するのではないか」と思ってしまい……。

結局、すぐに辞めてしまったのだから、中途半端な入社をしたと思っています。

その後、僕が「Amazon」に入社したのは、「有名ではないけれど、価値がある会社」だと判断したからです。

僕が入社した当時の「Amazon」は、正直、いつ潰れてもおかしくない会社でした。

いくらアメリカで大成功したからといって、日本で成功する保証はどこにもありません。しかも、日本にはすでに先発のオンライン書店がいくつもありました。

入社直後にITバブルが崩壊。赤字決算が続いた上に、メディアからの猛烈なバッシングを受け、ピーク時には100ドルをつけた株価が大暴落し、一時は5ドルという数字がついたこともありました。

多くの同期は、このタイミングで辞めていきました。当然のことですよね。

でも、なぜか僕はこの会社を裏切ることができず、残る決心をしました。

幼少期から嫌われ者だった自分と(笑)、メディアや業界にバッシングされる「Amazon」の姿がダブったからかもしれません。

同僚の多くが「Amazon」を辞めていったのは、「価格」でしか物事を判断していなかったからです。

でも僕は、価格ではなく「価値」を追っていたし、価格ではなく「価値」を信じていました。

「この会社はきっと伸びる、自分が伸ばす」と信じて頑張り続けた結果、「Amazon」は数々の苦境を乗り越えて成長し、僕自身も最高のサラリーマン時代を過ごすことができたのです。


【セミナー受講者】:株価や世間の評価に踊らされず、「Amazon」の価値を信じたわけですね。


【D】:「Amazon」に入る前、僕がライターの仕事をしていたとき、グッズ系雑誌の特集を任され、たくさんの「高級腕時計所有者」に取材をしたことがあります。

その中のひとりに、ある外資系企業の社長(イタリア人)がいたのですが、彼に「その素敵なオメガはどこで買ったのですか?」と聞くと、ある「雑貨店」の名前を挙げたんです。

僕はてっきり、オメガの正規販売店で買ったものだと思っていたのですが、街の雑貨店で「安売り」されていたそうです。

彼は続けて、こう言いました。

「私は、本物を見る目には自信がある。だから、どこで売られているかは、どうでもいいことです。どこで買っても、本物の価値は変わらないからです。このオメガは、あの雑貨店だったから売れ残っていたのであって、そうでなければ、売れ残っているはずがない一品です」


【セミナー受講者】:同じブランド品でも、ディスカウントストアで買うより、正規販売店で買ったほうがなんとなく「格が上」のように思ったりするけれど、それは、買い手の「気分」の問題であって、商品そのものの価値は変わらない、ということですね。


【D】:そうです。

この社長のエピソードは、僕にひとつの教訓を与えてくれました。

どういうことかというと、ようするに、「売られている場所によって、バーゲンセールになることもある」ということです。

商品と客層がマッチしていないときは、「価値は変わらないのに、価格が下がる」ことがあります。

原宿で人気の商品が地方では人気がなく売れ残っていたり、安く売られていることがある。そんなときは「買う」のが正しい選択です。

なぜなら、高い価値のものを安く手に入れることができるからです。


【セミナー受講者】:バリュー投資の考え方ですね。


著=土井 英司

カテゴリ:スキルUP
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「人生の勝率」の高め方 成功を約束する「選択」のレッスン

「人生の勝率」の高め方 成功を約束する「選択」のレッスン

作者: 土井 英司
出版社/メーカー: KADOKAWA
発売日: 2019-09-13
メディア: 単行本

【著者紹介】土井 英司(どい・えいじ)
エリエスブック・コンサルティング代表取締役。日経BP社を経て、Amazon.co.jp立ち上げに参画。数々のべストセラーを仕掛け、「アマゾンのカリスマバイヤー」と呼ばれる。同社のCompany Awardも受賞。独立後は数多くの著者プロデュースを手掛ける。

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