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実はクロールより速い泳法もあるのに「自由形」の主流がクロールな訳/毎日雑学

実はクロールより速い泳法もあるのに「自由形」の主流がクロールな訳/毎日雑学

身近なのに意外と知らない身の回りのモノの名前の由来や驚きの事実。オフィスで、家庭でちょっと自慢したくなる、知っておくだけでトクする雑学を、毎日1本お届けします!

今回は「水泳の自由形をクロールで泳ぐ理由」ということで、水泳にまつわる雑学を紹介します。

水泳の種目は「自由形」「背泳ぎ」「平泳ぎ」「バタフライ」の四種目に分かれており、クロールが存在しませんよね。

その代わりに「自由形」を全員がクロールで泳ぎますが、なぜ自由形をクロールで泳ぐのかをご存じですか?

実はクロールよりも速い泳ぎ方が存在するため、単純に速いからという理由ではないのです。

水泳の自由形をクロールで泳ぐ理由

それではさっそく自由形をクロールで泳ぐ理由についてですが、冒頭でも解説したように「速い」だけが理由ではありません。

そもそも、水泳の自由形といえば最初は「平泳ぎ」が定番であり、クロールが登場したのはもっと後の時代になってからでした。

最初は自由形でも平泳ぎしていた

水泳の歴史は長く、1896年に開催された第一回アテネオリンピックから正式種目に採用されていました。

当時から水泳には「自由形」という種目が存在していましたが、その頃はなんと全員が「平泳ぎ」で参加していたそうです。

そもそも当時の水泳には「息継ぎ」という概念がなかったことから、顔を水につけないで泳ぐ「平泳ぎ」が主流だったんですね。

そして、泳法も確立していなかった時代であったことから、種目も「自由形」しか存在していませんでした。

背泳ぎの登場

その後、息継ぎをしないでより速く泳ぐ方法として「背泳ぎ」が誕生しました。

当然ながら平泳ぎよりも背泳ぎの方が速いことから、水泳の「自由形」に背泳ぎで出場する選手が続出しました。

しかし、背泳ぎは腕を大きく振り回して水しぶきを立てて泳ぐことから、オリンピック委員に「美しくない」「紳士的ではない」などの批判を浴びました。

そして、このままでは大会で伝統ある平泳ぎを選ぶ選手がいなくなってしまうことを懸念したのです。

そのため、第二回パリオリンピックでは背泳ぎを独立種目として「自由形」「背泳ぎ」の二種目で大会が開催されました。

こうして、パリオリンピックの「自由形」についても、全員が平泳ぎで参加することになったのです。

クロールの登場

その後、水泳に「息継ぎ」の概念が登場したことから「クロール」が誕生します。

「クロール」が誕生したことから、「自由形」に「クロール」で参加する選手が相次ぎ、結局は背泳ぎの時と同じ現象が起こりました。

しかし、新たな泳法が確立されるたびに、その泳ぎ方を独立種目にしていてはキリがありません。

そのため、伝統ある平泳ぎを守るために、1904年セントルイスオリンピックでは「平泳ぎ」を独立種目として誕生させたんですね。

それから「自由形」はルール違反をしない限りはどんな泳ぎ方をしても良く、最速を競い合う競技となったのでした。

その後、100年近くは「クロール」が最速の泳法として君臨し続けることとなりました。

その当時の日本では

実は日本にクロールという泳ぎ方が伝わったのはかなり後のことでした。

当時の日本の最速の泳ぎ方は「横泳ぎ」であり、日本人が始めてオリンピックの水泳の「自由形」に参加した時も横泳ぎで挑んだんですね。

しかし、当然ながらクロールよりスピードが出なかったため、初のオリンピックは惨敗に終わってしまいました。

そして、初めてクロールという泳ぎ方を目にした選手が、日本へと「クロール」という泳ぎ方を持ち帰ったのです。

クロールより速い泳ぎ方


「クロール」こそが最速の泳ぎ方として考えられていましたが、遂にその常識が破られる時が来ました。

クロールよりも速い泳ぎ方として「ドルフィンクロール」というものが誕生したのです。

ドルフィンクロールとは?

実はクロールより速い泳法もあるのに「自由形」の主流がクロールな訳/毎日雑学1

ドルフィンクロールはクロールを進化させた泳ぎ方であり、クロールとバタフライの泳ぎ方を合体させたものなんですね。

簡単に言えば、手はクロールの動きをして、足はバタ足ではなく、バタフライのドルフィンキックの動きをします。

ドルフィンクロールは2000年に開催されたシドニーオリンピックで、オーストラリア代表のマイケル・クリム選手によって実践されました。

男子の100メートルリレーに参加したクリム選手は、決勝戦でドルフィンクロールを披露し、なんと世界記録を更新したのです。

速いが体力の消耗が激しい

しかし、最速のドルフィンクロールが誕生した後も、自由形は「クロール」が主流となっています。

なぜドルフィンクロールを取り入れないのかというと、体力の消耗が激しすぎて最後まで泳ぎ切ることが出来ないからなのです。

実際にオリンピックでドルフィンクロールを取り入れたクリム選手も、ドルフィンクロールで泳いだのは最後の数メートルだけでした。

そのため、自由形でクロールが主流となっているのは単純に速いからではなく、実は持久力と速度の両方を兼ね備えているからだったんですね。

しかし、ドルフィンクロールが最速であることには変わりないため、今後は「自由形」で最後の数メートルを同じように泳ぐ選手が現れるかもしれません。

また、最初にドルフィンクロールをして他の選手を突き放すなど、新たな水泳の駆け引きが見られるようになるかもしれませんね。

ちなみにバタフライは?

バタフライについても、実は伝統の「平泳ぎ」を守るために独立した種目なのです。

クロールが登場したことにより、平泳ぎが独立の種目となりましたが、その後に「バタフライ」という泳ぎ方が登場したのです。

「平泳ぎ」という種目のルールは「うつ伏せで泳ぐこと」「左右の手足の動きが対象であること」となっています。

そして、この条件を満たして平泳ぎよりも更に速く泳ぐ方法として「バラフライ」が考案されたんですね。

そのため、バタフライが考案された直後には、平泳ぎの種目でバタフライで泳ぐ選手が続出することになりました。

その後、また「平泳ぎ」という伝統ある泳ぎ方を守るために、1956年メルボルンオリンピックから「バタフライ」が独立種目となったのでした。

以上が「水泳の自由形をクロールで泳ぐ理由」についてでした。

まとめ

水泳の「自由形」で出場選手全員が「クロール」を選択する理由は「速いから」ではない。

最初は平泳ぎしか種目が無かったが、背泳ぎやクロールが誕生して、100年近く最速の泳法が「クロール」の時代が続いた。

そして、クロールよりも速い泳法として「ドルフィンクロール」が誕生したが、体力の消耗が激しく最後まで泳ぎ切ることが困難であった。

そのため自由形にドルフィンクロールを取り入れる選手が現れず、持久力と速度の両方を兼ね備えている「クロール」が現在も主流となっている。

※提供している情報には諸説ある場合があります。ご了承ください。


文=雑学.com

カテゴリ:スキルUP

※この記事は「雑学.com」から提供を受け作成しています。

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