スキルUP

「変わらない景色の中で、一生を過ごすんだろうなと思ってました」鹿児島のオタク女子が見つけた自由な生き方【前編】

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企業で働きながら、ブロガー、インフルエンサーとしても知られるちはっぴーさん。「ノマドエバンジェリスト」という肩書を持つ彼女は現在、GMOリサーチ株式会社(東京都渋谷区)で “自由な働き方”を自ら実践して広める活動に取り組んでいます。そんなちはっぴーさんに、新しい働き方を実現するまでの道のりを聞きました。

英語ができるエンジニアを目指した中学生時代

――今日はよろしくお願いします。ちはっぴーさんのご出身はどちらですか。

ちはっぴー:
鹿児島県の霧島市というところ出身です。それほど山奥ではないのですが、実家の隣には大きな山が広がっているような地方の小さな街です。

サラリーマン家庭で育ち、小中学校は普通の公立でした。ちなみに、家族は昔からとても仲が良いです。3つ上に姉がいて、私は次女です。

――どんな性格の子だったのですか?

ちはっぴー:
基本的に真面目なので、勉強はそこそこ頑張っていましたし校則などもきっちり守るタイプでした。

でも、ひとたびつまらない授業が始まると頭の中は妄想ばかり。「今教室に悪い軍団が来たら私が倒す……」とか「悪の軍団(リーダーがイケメン)に突然さらわれたりしないかなぁ」とか、そんなことばかり考えてましたね(笑)。

今でもそうなんですけど、昔から本当に中二病で。“特別な存在”への憧れが強い子だったと思います。

――そこから、普通高校ではなく鹿児島高専(高等専門学校)に進学したのには、どんなきっかけがあったのですか?

ちはっぴー:
もともとは、「高専」というものも知らなかったんです。

姉についていた家庭教師の先生に、私も毎週30分だけ勉強を教わっていて。その先生の旦那さんが高専の教授をされている方だったんです。

中2くらいの時だったかな、私が進路に迷っていたら「エンジニアは、英語が得意な人が多くないから、高専に行って英語ができるエンジニアになったら、とても需要があると思うよ」と教えてもらって。

それで進学校に行くか、高専に行くかですっごく迷いました。当時の私は、中学生ながら英検2級を持っていたので、それなりに英語には得意意識を持っていたんです。逆に理数系はどちらかというと不得意。

でも、だからこそ「高専に行って理数ができるようになって、英語のできるエンジニアになったら完璧な人材になれるかもしれない……!」と感じました。中学生らしい、短絡的な考え方だと思われるかもしれませんね(笑)。結局、その考えのまま高専の情報工学科への進学を決めました。

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狭い世界から飛び出したくて海外留学へ

――高専に進学後は、どんな生活を送りましたか?

ちはっぴー:
高1から1年間だけ寮生活をしていました。

聞いていた通り、高専には英語ができる人はあまり多くはなくて。ただ、残念ながら私のほうも高専の授業についていくのが精一杯。本当に理数系が得意な子たちとは比べ物にならない感じだったので、最低限の勉強しかしなくなっていきました。

正直今まで割と勉強が得意だった分、高専で全く歯が立たない人たちに出会って挫折を覚えましたね。

その後、3年生や4年生になってくると、だんだんと将来のイメージが見えてくるようになりました。「このまま変わらない景色の中で、一生を過ごすんだろうな」と、狭い世界に閉じ込められたような感覚で、なんとなく今の状況に焦燥感を覚え始めて。

そんな時「このままじゃだめだ!」と状況を変えようとして取り組んだのが、シンガポールへの語学留学でした。ちょうど校内で全国の高専から留学希望者を集めるプログラムの募集があり、思い切って応募してみたんです。それが17歳、高3の夏のことです。

プログラムに集まったのは、全国の高専2年生から専攻科の2年生まで、7歳ほどの年齢幅がありました。朝から夕方まで学校に通い、グループで英語の勉強に取り組みました。

実はその時のシンガポールが人生初の海外だったので、何もかもが新鮮で、毎日が本当に楽しかったです。その時から「私はやっぱり海外で生活してみたい」とうっすら考えるようになりました。

――留学後、4年生、5年生になった時にどういう変化があったのでしょうか?

ちはっぴー:
シンガポールにこそ行きましたが、「鹿児島の高専生」だった私はまだまだ色んな情報を手に入れる手段を知らなくて。

企業インターンについての知識も乏しいし、自分が就職する職種に対してもあまりイメージがわきません。そんな現実から目を背けて、“それなり”の日々を過ごしていました。

それでも「このまま卒業するのはなんとなく嫌だ」と感じたので、高専を卒業する前、5年生(19歳)の夏休みにロンドン留学を決意。東京にいると留学経験者なんてごまんといますが、その当時の私にとっては一大決心でした……!

「留学は学生時代にしかチャンスがない。この機会を逃したら一生できない」と思いこみ、焦っていたんです。

ところが、いざロンドンに行ってみると、大学生どころか、20代後半の人も多くいる。今はそれが当たり前だと分かっているのですが、当時は「学生じゃなくても、一度就職していても留学していいんだ」と驚きました。

高専卒業後、電機メーカーへ就職

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――帰国後、5年生の夏には就職活動をしたのですか?

ちはっぴー:
就活はありましたが、運良くあまり苦労しませんでした。高専の就職は一般的に推薦なので、面接や試験もあるにはあるのですが、ちゃんとやっていれば就職はそこまで難しくないんです。

ですが、私は割と意識が高い方だったこともあり、県外開催の合同説明会に自ら足を運んだりしました。やりたいことが全然分からなかったので、がむしゃらだったと思います。

就活を進める中で目に留まったのが、某大手電機メーカーでした。憧れの女性の先輩が働いていたこともあり、そこに決めました。

――社会人になったのは何歳ですか?

ちはっぴー:
21歳になる歳の6月に配属が決まりました。同期のほとんどは院卒だったので、4歳も年上でした。

海外プロジェクトに飛び込んだ新入社員時代

――社会人1年目の毎日はどうでしたか?

ちはっぴー:
就職後は、品質管理を担当することになりました。

情報系の学科を出ていたので、全然関係のない電機製品の品質管理の仕事を覚えるのは難しかったです。社会人生活1年目は「まぁ、社会人ってたぶん、こんなもんだよね……」と可もなく不可もない日々が淡々と過ぎていった感じ。

ブラック企業でもないし、周りの人たちも優しかったし、楽しいといえば楽しい。しかし、積極的にやりたいことを見つけるタイプということもあり、少しずつ不満が溜まっていました。

そんな時、海外工場の品質管理のプロジェクト担当者の募集があったんです。

先輩たちが断る中、これは海外で働くチャンスだと思ったので「私が行ってもいいですか?」と立候補しました。まだまだ経験は少なかったのですが、上司たちばかりのプロジェクトの中に一人だけ若手として参画させてもらって。おかげで、工場長の前でプレゼンする機会など、若いうちから結構色々な経験をさせてもらえました。

結局、このプロジェクトの関係でタイに1年間で4回くらい行きました。それが1年目の終わりから2年目の時です。

背中を押したのは、英語が得意だというのもあったけど、1年目の新入社員だったということが大きいですね。1年目だから、甘えられるし、一生懸命やっていたら困った時は教えてくれるだろうと。我ながら、めちゃくちゃちゃっかり者だと思います(笑)。

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◇ ◇ ◇

後編では、社会人のレールを歩みはじめたちはっぴーさんが、もう一度自分の働き方と向き合うまでをご紹介します。


取材・文・撮影=早野 龍輝、撮影協力=GMOリサーチ株式会社

カテゴリ:スキルUP

【プロフィール】ちはっぴー
国内外をフラフラ旅する23歳。大手電機メーカーを退職後、フリーランスのWebエンジニアとして活動。現在はGMOリサーチにノマド正社員として勤務している。
外国人と友達になりたくて、英語の勉強を始めて13年。シンガポール、ロンドン、セブに短期留学の経験あり。
Twitterで「#はぴログ」というハッシュタグで英会話動画の発信を始めた結果、50名以上が様々な言語で動画を発信するコミュニティに発展。恥ずかしがらずに英語を話すことをモットーにしている。
■Blog:ちゃりろぐ
■Twitter:@charlielog_ggg

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