スキルUP

「安泰」は自分で作る! 好きなものと生きていく重要性/パッションの見つけ方(7)

「パッション」さえあれば、あなたの人生は一変する。全米・日本各地で講演活動をするライフコーチ、ボーク重子氏著『「パッション」の見つけ方 「人生100年ずっと幸せ」の最強ルール』より、「パッション」の見つけ方をご紹介します(最終回)。

「安泰」は自分で作る

では、仕事を選ぶ際に、まず何をするべきなのか。

もっとも大事なことは「自問」です。

コーチングでも仕事や就職に悩む方をたくさん見てきましたが、そんなときには、こうしたことを自分自身の心によく聞いてみるといいでしょう。


・自分にとって、「働く」とは、どんな意味があるのか
・もしも、生活に困らないとしたら、働くのをやめるのか
・「どんなふうに働きたいか」よりも、「どう生きたいか」


9時から5時まではとりあえず生活費のために働き、自分の本当の人生は5時から始まるのだという考え方もあるでしょう。でも、もしも一日のうち全部の時間が自分にとって楽しく喜びの時間になるなら、より素晴らしいとは思いませんか?

さらに、もしも私自身が今、就職活動をするとしたら、「どこの会社に入りたいか」ではなく、「何をしたいか」を考えます。

欧米では多くの人が自分の専門分野を決め、転職しながらキャリアアップしていきます。一生を通して一つの会社に居続けようとするのではなく、転職を念頭に置いて最初の会社を選ぶのです。スペシャリストとして専門性を身に付けていった結果、組織に属さずに個人として仕事をする人もいます。

日本では、かつては会社という「箱」に自分を合わせてアピールすることが求められていたかもしれませんが、AIが台頭してくる時代には、「会社員」ではなく「スペシャリスト」が求められることになるでしょう。

会社に入ることだけにパッションを燃やしていたら、その後の長い人生をどう過ごせばいいのでしょうか。知人の中には、せっかく第一志望の希望の会社に入社したのに、その後は「何のために仕事をするのか」という視点がなくなり、年を追うごとにやる気を失っていったという方もいました。

「どの会社に入るか」よりも、「その会社で何を学び、何を身に付けられるか」が大切なのではないでしょうか。自分の「天職」を見つけ、育てていくという考え方です。

そうしたスペシャリストになるために、やはり大切なのは、自分の「好き」を見つけること。自分はどんなことがやりたいのか。常にそれを念頭に置いて考えることです。

どんなに給料が良くても、好きでないことは続きません。どんなにお金を稼いでも「この仕事が嫌」という気持ちに苛まれる日々に幸せはないのです。それに、仕事を始めては辞めるという繰り返しになれば、自己肯定感は下がり、自信もなくなっていきます。

お金は、利便性や快適さ、贅沢、満足感など、いろいろなものを私たちに与えてくれます。でも、その短期的な幸せのために、私たちは本当の自分の幸せを見失ってしまうこともあるのです。

以前、東京・恵比寿からタクシーに乗ったときの話です。私はよく運転手さんと話をするのですが、このときの女性運転手さんの話には共感することばかりでした。

この運転手さんはもともと車が大好きで、運転することも大好きだったそうです。でも、20代の頃は車両関係の会社の事務の仕事をしていたとのこと。

その理由は、職業の選択肢を広げるため。免許があればいつでもできる大好きな運転の仕事より、20代には事務職の経験を積んでおいたほうが、その後に有利になるのではないかと彼女は考えたから。

でも実際に働いてみると、人付き合いが苦手な彼女にとって、事務の仕事は辛いものでしかありませんでした。それでも我慢して3年ほど勤めましたが、やはり向いていない。徐々に自信も失い、精神的にも辛くなってきた矢先にお母さんが体調を悪くされ、彼女がその介護をすることになりました。

不幸中の幸いというのでしょうか、それは彼女にとってはいいタイミングでした。勤務時間が柔軟な仕事が必要になり、彼女はもともと好きだった運転手に転向したのです。

そして今、彼女は毎日幸せを感じながら仕事をしているそうです。タクシー運転手の仕事は、想像していた通り自分の性格にも向いており、何より運転するのが楽しいと言います。やはり、どんなときにも行き着く先は好きなこと。つまり、パッションなのです。

2008年のリーマン・ショック以降、世界経済は深刻な景気後退に陥っています。日本でも依然厳しい状況は続いており、メガバンクですら支店や従業員を大幅に削減するようになりました。

10年後、いや1年後だって、どうなるかわからない時代です。

こんな時代の「安泰」は、もはや自分で作るしかありません。

それは、「好きなことを見つけて、それとともに生きていく」という選択です。

やりたいこと、好きなことがあり、さらにそれが誰かの役に立つことがあれば、細々とでもいいから続けていこうという前向きな気持ちにつながっていきます。

また、たとえ今の仕事が生活のために稼がざるを得ない仕事であっても、パッションがあれば、そのためにがんばろうという意欲につながります。仕事は単に「辛く、つまらない苦役」ではなくなり、働く意味や意義が出てくるのです。


著=ボーク 重子

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】ボーク 重子(ぼーく・しげこ)
作家、ICF会員ライフコーチ。子育てと並行して自身のキャリアも積み上げ、2006年、ワシントニアン誌上で「ワシントンの美しい25人」のひとりとして紹介される。現在は全米・日本各地で、子育て・キャリア構築・ワークライフバランスについて講演会やワークショップを展開中。

あなたへのオススメ記事

  • 価値観は変わるから、古い時代に手本を求めるのはNG/パッションの見つけ方(6)
  • お金と人生の意義、どっち?「何のため」を明確に選択!/パッションの見つけ方(5)
  • 1つに限らなくてOK! 人生にはパッションの芽がたくさんある/パッションの見つけ方(4)
  • 大切にしたいから、あえてパッションで稼がないという選択も/パッションの見つけ方(3)
  • 知っていたら自慢せずにはいられない! マニアックすぎる雑学クイズ

    知っていたら自慢せずにはいられない! マニアックすぎる雑学クイズ

  • 食通だったら全問正解!? 日本ならではの「食べもの」クイズ

    食通だったら全問正解!? 日本ならではの「食べもの」クイズ

  • その言い方、大丈夫? 上司&取引先への言葉遣いのマナー

    その言い方、大丈夫? 上司&取引先への言葉遣いのマナー

  • 知られざるエピソードにびっくり! ネーミングの秘密がわかるクイズ

    知られざるエピソードにびっくり! ネーミングの秘密がわかるクイズ

  • 喪服が黒なのはなぜ? 日本文化を深掘りするクイズ

    喪服が黒なのはなぜ? 日本文化を深掘りするクイズ

  • 観戦がもっと楽しくなる!? スポーツの英語雑学クイズ

    観戦がもっと楽しくなる!? スポーツの英語雑学クイズ

スキルUPの人気記事ランキング

  • 「10日以降」「10日以後」では10日を含む? 含まない?/毎日雑学

  • 一白水星の2020年は大転換の年。1月は口論に注意、麺類が吉/展望と開運2020(1)

  • 五黄土星の2020年は久々の高運期! 1月は心身ケアを忘れずに/展望と開運2020(5)

  • うさぎは寂しいと死ぬって本当?なぜそう言われるようになったの?/毎日雑学

  • 知ってる? ミーハーの意味と語源。実は英語じゃなく「みいはあ」だった!/毎日雑学

資格・スクール情報

  • 中小企業診断士とは? 試験&仕事内容を解説

    中小企業診断士の仕事内容は? 養成課程って何? 中小企業診断士について知っておきたいことを詳しく解説します。

    中小企業診断士とは? 試験&仕事内容を解説
  • 行政書士とは? 試験&仕事内容を詳しく解説

    行政書士って何? どんな仕事をするの? 試験の難易度は? 行政書士に関する素朴な疑問を解決します。

    行政書士とは? 試験&仕事内容を詳しく解説
ページトップに戻る