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世のアイデアの大半はパクリ! だからひらめきもセンスも必要なし!/東大アイデア(1)

「天才的なひらめき」や「センス」は必要なし!「仕事」や「勉強」に役立つ東大式「使えるアイデア」の生み出し方を、『「発想力」と「想像力」を磨く 東大アイデア』(西岡壱誠著)よりご紹介します(第1回)。

歴史が教えてくれる、「アイデア」=「パクリ」の真理

今からちょっと暴言を吐きます。

この世に存在するアイデアのほとんどはパクリです。多くの人は、0からアイデアを考え出すことなんて不可能です。

だから、「自分でアイデアを作れるようになりたい」とか考えている人はここで諦めてください!


……なんて言ったら、みなさんはどう思うでしょうか?

「いや、そんなわけないじゃん!」と思う人が大半だと思います。

もちろん、ストレートにそのままアイデアを「パクる」というのは絶対にやってはいけないことですし、犯罪行為に該当することすらあります。

ですが、だからといって「パクリ」に対してアレルギーを持ってしまうのは、非常にもったいない!

なぜなら、世の中の大半のアイデアというのは「もともと存在した何か」に手を加えたり、改良したりすることで生まれているものだからです。歴史をひもといていくと、それがわかります。

歴史上最も多くのアイデアを作り出したとされる偉大なる発明王トーマス・エジソンも、そのほとんどの発明は彼の独自のものではなかったとされています。

彼の発明のほとんどは、今まで作られていた既存の発明を、より一般大衆に普及する形で再構築したものでした。

白熱電球も映画も、彼が0から作ったものではなく、他の人が作ったものを「改良して」販売したのです(だから「発明王」というあだ名以外に、彼には「訴訟王」というあだ名もあります。「俺の権利を勝手に使いやがって!」と訴訟する人が多かったのです)。

これと同じように、歴史において「誰か別の人が作った大本のアイデアを、もっと一般にウケるように変えたことで評価されたアイデア」というのはたくさん存在します。


イギリスで歴史上初めての産業革命を起こしたのは「蒸気機関」という技術で、蒸気によって人の手を使わずに機械が勝手に働いてくれるというものでした。

この技術や構想自体は、トーマス・ニューコメンという発明家が作り上げたものでしたが、当時この機械はそこまで大きな評価をされていませんでした。

「この機械デカ過ぎ!」「効率も悪いし、あんまりいい機械じゃないね」と。

このままだったら、「産業革命」は起こっていなかったかもしれません。でも、これを改良して、実用レベルまで持っていった人がいます。ジェームズ・ワットという発明家です。

「これ、もうちょっと小さくて効率のいいものにしたら、めっちゃウケるんじゃね?」ということで、ワットも蒸気機関を作りました。ワットの蒸気機関は、大きさはニューコメンのものよりも小さく、また効率もいいので実用的なものでした。

このワットのアイデアによって、イギリスの資本家たちは「すごくいいじゃん、これ!」

「どんどん導入しよう!」と買いまくり、そして産業革命がスタートしたのです。


これは現代においてもまったく同じです。

たとえば、今世界で一番売れている機械であるスマートフォンは、どこの会社(誰)が作ったものか知っていますか?

「アップル!」「スティーブ・ジョブズ!」と答える人が多いと思いますが、違います。

実は、スマホは「ノキア」という会社が、どこよりも早く1996年に開発していました。ジョブズは、そのノキアが作ったアイデアを「改良した」に過ぎないのです。

今あるアイデアを元にして、改良を重ねてより良いアイデアを作る……。

これは、有史以来ずっと続いてきた人間のアイデア作りの基本形なのです。

新しいアイデアなんて存在しない!?

だいたい、もうこの世の中には「今までまったく存在し得なかったような概念」というのはほぼありません。

2000年も3000年も人間がなにかを考え続けてきているわけですから、歴史をひもとけば同じようなことを考えた人というのは必ずと言っていいほど存在します。

たとえば、古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスは『詩学』という本を書いています。ここに書いてある内容というのは現在発表されている「演劇」や「物語の作り方」の概念とほぼ一緒です。

極論を言ってしまえば、物語の作り方は2000年以上あまり進歩していないのです。


これは、演劇や物語に限ったことではありません。エンターテインメントも、事業企画も、この世界にあるありとあらゆるアイデアはおそらく、いつかの時代にどこかの誰かが考えているものだったりします。

現在のSNSだってモールス信号が作られた時代から構想されていたものですし、AIだってずっと昔からSF(サイエンスフィクション)の世界では「絶対、こういうの開発されるよね!」と言われ続けていたものでした。

どんなに斬新なアイデアを作ったとしても、もうそれに類似するアイデアや参考になる考え方というのは、歴史の中に存在する可能性が高いのです。

そういった「先行事例」に対して、きちんと敬意を払いながらも、うまく自分のアイデアの中に取り入れる―。

これができると、アイデア作りというのは非常にうまくいきやすいのです。

本連載は、それを【調査】するというものです。

みなさんのアイデアのタネになるような、今までの歴史上のアイデアの蓄積の中から、参考になるアイデアを探す。

そして、それを改良して、改造して、他のものとつなげたりしながら、自分なりのアイデアを作っていくのです。

Great idea/健康食品

「このサプリで痩せられる!」「コレステロールが気になるあなたに!」のように、ユーザーの悩みに対して「それが解消できますよ!」と効果(ベネフィット)を明確にして販売するものが健康食品です。変化前の状態を意識してもらい、変化後とのギャップを見せることで売るわけです。


著=西岡 壱誠

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】西岡 壱誠(にしおか・いっせい)
歴代東大合格者ゼロの無名校のビリ(元偏差値35)だったが、東大受験を決意。東大の試験で問われる「発想力」や「思考力」を高めるノウハウを編み出し、実践、合格。現在は家庭教師として教え子にそれをレクチャーする傍ら、1973年創刊の学内書評誌「ひろば」の編集長も務める。

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