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「ToDoリスト」の先送りを防ぐコツ~「タスク管理」入門②:/岡野純

ToDoリストの項目がいつまでも減らないのは、それぞれの項目について「どうすべきか」がイマイチ決まっていないから。タスク管理についての著書もある岡野純さんに、タスク処理のコツについて教えてもらいました。

前回は、「気になっていることすべてが1ヶ所に集まったリスト」を作りました。しかしこの膨大なリストを常に目にしながら仕事をしていくのは現実的ではありませんので、今回はこのリストにもう少し手を加えていきましょう。

「どうすべきか決まっていないもの」をゼロにする

せっかくToDoリストを作っても、多くの項目がいつも先送りされてばかりで、結局リストの中に居座り続けてしまう。そんな経験はありませんか? その理由は、それぞれの項目について「どうすべきか」がイマイチ決まっていないからです。

すぐに行動すべきなのか? あとでもいいのか?行動するとしたら、具体的に何をすればいいのか? そもそも行動が必要なのか?とりあえず覚えておけばいいものなのでは? こうした様々な性質のリストが混在していては、漠然と気になるばかりで手が動きにくくなるのは当然ですよね。

ではどうしたらよいかというと、「どうすべきか決まっていないもの」をゼロにすればいいのです。つまり、すべての項目について「どうすべきか」を決めてしまう。そうすれば少なくとも「漠然と気になること」は消えて、ムダな不安やストレスを抱えずに済みます。

「どうすべきか」を決める手順

それでは具体的に、「どうすべきか」を決める手順に考えてみましょう。

【①「アクション(行動)が不要な項目」を省く】
あまり多くはないと思いますが、リストの中には特に行動を起こす必要がない項目が入っていることがあります。たとえばもうすでに時期を過ぎてしまっていて、やる必要がなさそうなこと。また、いつかはやりたいと思っているけど今はやれないことなども現時点ではアクション不要です。そのようなものは別途管理するとして、「やることリスト」の中からは省いてしまいましょう。

【②「2分以内にできるもの」を省く】
この時点でリストには「アクションが必要なもの」だけが残っているわけですが、実はここからまだまだ省けるものがあります。次に省くのは「2分以内にできるもの」です。これはつまり「2分くらいですぐに終わるものは今すぐ行動して、さっさとリストから消してしまおう」ということです。たとえば机の上の片付けや簡単なメール返信などは、おそらく2分もあれば終わります。

【③「誰かに任せられるもの」を省く】
なんとなく「自分でやらなきゃ」と思って抱えてしまっている仕事も、よくよく考えてみたら必ずしも自分でやる必要がないもの、というのも実は多くあります。例えば慣例的に自分がやってしまっている仕事を本来の担当者に頼んでみたり、自分でやると時間がかかってしまう仕事をもっと得意な人にお願いしてみたりしましょう。

【④「やる日が決まっているもの」を省く】
最後に省くものは、「やる日が決まっているもの」です。たとえば日時が決定済みのアポイントや定例会議などのいわゆる「予定」については、カレンダーなどで管理するようにしてリストからは省いてしまいましょう。

「複雑な項目」への対処

ここまでくればリストの項目はだいぶ減ってきたと思いますが、実はもうひとつ、残りの項目を見て考えたいことがあります。それは「複数のアクションを必要とする項目はないだろうか?」ということです。

たとえば「○○さんにTEL」などという項目はひとつのアクションと言えそうですが、「A社へのプレゼン準備」などは各関係者との日程調整、資料作成など多くのアクションを含む「複雑な項目」です。

複数のアクションを含んでいるにもかかわらずあたかもひとつのタスクのように書かれているので、手を付けにくくいつまでもリストの中に居座り続けてしまいます。ToDoリストをうまく使えていない人は、実はこうした「複雑な項目」が原因であることが多いようです。

複雑な項目は分解する

そこでおすすめしたいのは、「複雑な項目を分解すること」です。たとえば「A社へのプレゼン準備」であれば、「A社にメールして日程調整」「資料作成」「会議室予約」などのタスクに分解できます。そうすることで「どうすればこの複雑なタスクが片付くか」が分かりやすくなり、行動に移しやすくなります。

また、タスクを分解したことでその中からまた「2分以内でできるもの」「誰かに任せられるもの」「やる日が決まっているもの」が初めて見つかるということもあるでしょう。

本当に自分がやるべきタスクリストの完成

このような整理を経て最終的に残ったものが、本当に自分がやるべきタスクのリストということになります。あれほど多く存在していた「どうすべきか決まっていないもの」がゼロになり、すべての項目について「どうすべきか」が明確になりました。

しかし数が絞られたとはいえ、日々の忙しさの中でこれらのタスクを実行していくのは簡単ではありません。次回は、限られた時間の中でいかにこれらのタスクを実行していけば良いのかを考えてみましょう。


岡野 純

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】岡野純(おかの・じゅん)
世の中のモノ・コトをマンガで「わかる化」する「わかる化漫画家」。会社員と個人漫画家のパラレルワーカー。2児の父。子供の頃に漫画家を志すも諦めていたが、30を過ぎてから「あたらしい漫画家の形」に気づき、現在のワークスタイルに至る。Amazon年間ベストセラーの『マンガでわかる!幼稚園児でもできた!!タスク管理超入門』『やる気クエスト』など10冊以上の書籍を出版し、累計部数は12万部を超える。

■ブログ:「純コミックス」

【書籍紹介】
『マンガでわかる!?幼稚園児でもできた! !?タスク管理超入門』
『やる気クエスト』(1)

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