スキルUP

使える! 相手の心を掴む企画書やプレゼンの伝え方/谷洋二郎

相手の心を掴むプレゼンテーションに必要なのは、ずばり導入部分。プレゼンの「輪郭」を端的に伝え、聴衆(参加者・決裁者)のモチベーションを高める方法について、谷洋二郎さんが伝授します。

同じビジネスのアイデアや提案でも、伝える人によって、そのアイデアや提案が通るか、通らないかは大きく変わってきます。

自分が丹精を込めて練り上げた企画やプレゼンの「ミソ」を、相手に堪能してもらうために最も大事なのが「導入」です。「終わり良ければすべてよし」という言葉がありますが、プレゼンや企画においては「導入こそがすべて」と言っても過言ではありません。

相手の心を掴むプレゼンや企画のための導入、それはプレゼンの「輪郭」を端的に伝え、聴衆(参加者・決裁者)のモチベーションを高めることです。

「流れ」を作らず本題に入るな

導入部分をないがしろにしているケースでよく見受けられるのが「今日はよろしくお願いします。それでは、まず資料の1ページ目をご覧下さい」といったように、「流れを作らないで本題に入ること」です。

聴き手は、あなたの企画やプレゼンをそもそも聴く気がないかもしれません。昨日の仕事、直前の会議ですでに思考力を浪費しているかもしれません。聴き手は常に聴き手として不完全な状態である、という意識が非常に大切です。

プレゼンや企画の「導入」は、不完全な聴き手の心理や調子や気分をリセットさせ、プレゼンの味わい方を刷り込み、プレゼンに集中することに対してモチベーションを高める時間。だから、最重要工程と言っても過言ではないわけです。

企画やプレゼンの本題に自信があるなら、なおさら、導入で取りこぼすのはもったいないですよね。「イケるはずなのに、イケない」というミスを、格段に下げる役割を導入が担っているわけです。

「悩ましい状態」から「描きたい状況」を描く導入こそが、相手の心を打つプレゼンや企画を作る

商品でもサービスでも、はたまた人間関係でも、あらゆる成約(コンバージョン)は、ターゲットの「悩ましい状態」から「描きたい状況」への変容をイメージさせることが重要と言われています。

これは、プレゼンや企画でも同様です。導入で、今から深く掘り下げる本題が、相手の求めている「悩ましい状態」から「描きたい状況」へ変わっていくと期待できれば、相手は以後の話を真剣に聞いてくれるようになります。同じ内容でも、伝わる深度が変わって、心理的影響力も変わってくるのです。

プレゼン導入例

それでは、「悩ましい状態」から「描きたい状況」をイメージさせるプレゼンの導入例をお伝えしたいと思います。

ーーー

(1)概要の伝達:
「今回は<現代社会人のための新メディア>というコンペということで、私がリサーチを通して全世代で圧倒的に悩みの声が多かった<世代間コミュニケーション>に特化したメディアを提案したいと思います。」

(2)悩みやニーズの掘り起こし:
「例えば、上司の方であれば「部下や新入社員が何であんな対応をするんだろう?」とか、若い方であれば、「上司はなんであの状況であんな態度を取るのだろう?」と思った経験はないでしょうか? パワハラ、行き違い、指示が通らない、飲みニケーションがはずまない、チームとして機能しない、何かしら世代間コミュニケーションに対する悩みがあるかと思います」

(3)プレゼンと関連付けたイメージ付け:
「そんな皆さんの抱えている悩みがぱっと解決できるメディアがあったら皆さんどうですか? 想像してみてください。コミュニケーションに困ったとき、『そうだ!アレがある!』とメディアを開いて、情報を咀嚼し、取り入れたら、関係がスッと向上! もうこのメディアの情報リピートしちゃいそうじゃないですか? 再訪問してファンになったり、虎の巻にしたり、それが20代、40代、50代、60代と全世代的に情報が網羅されたら、最高ですよね」

(4)これから語るプレゼンの強み:
「それが、なんとメディアだからこそ、できるんです! というのも、コミュニケーション問題の解決は、多くの視点を多くの見地から用意することことで、当事者同士のコアなケースに寄り添うことができるからです」

(5)再度プレゼンの概要:
「今回はそんな皆さんの世代間コミュニケーションの不安が拭え、会社での悩みが減り、むしろ、楽しさすら覚えてしまうような、現代社会人のためになるメディアの内容や戦略をお伝えしていきます」

(6)本題に入ることへの宣言:
「ぜひ、自身の会社の上の世代や下の世代とのコミュニケーションをイメージしながら、プレゼンを聞いて頂ければと思います。それでは、本題に入っていきます!」

ーーー

コツは、導入でプレゼンを小さく簡潔させるということです。導入でデータやエビデンスを用いると効果的にもなりますが、導入が間延びしたり、本題で重複したりする可能性があります。

基本的には、サクっと概要を伝え、感覚的な悩みやニーズを掘り起こし、それが解消しうるプレゼンや企画だと植え付け、ワクワク感を煽りながら「プレゼンを聴く姿勢」を育てる意識をもってみてください。

導入をないがしろにしていた方は、ぜひ、導入に気を付け、導入を何度もロールプレイングしてみてください。


谷 洋二郎

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】谷 洋二郎(たに・ようじろう)
クリエイター。ヒアリング、カウンセリング、コーチング、コンサルティング、ディレクション、インタビューなど、あらゆる形態のコミュニケーションに長け、企業や個人向けにデザイン、ライティング、マーケティングの3つの能力でサービスを提供。自ら制作したLINEスタンプ「爆笑ピクト」は、クリエイターズスタンプ全国2位、10万ダウンロードを突破。運営サイト「超モテ男術」は月間約30万PV、自身やメンバーが研究した恋愛ノウハウをメディア化、教材や雑誌にも展開。最近は、経営者向けにクローズドで開始した「一日して欲しいことをひたすらする」という「経営者相棒サービス」が好評。不安定で多様な場所へ繰り出すクリエイターという職業を通じ、日々、様々なコミュニケーションに向き合い、ノウハウ化に努めている。

【書籍紹介】『好かれてしまうトークの極意ー仕事相手や恋愛対象を意識して 〈自己開示〉させたことがない方へ』
自己開示は、相手からの好意を得る最もパワフルな方法だ。自己開示は、人生最強のライフハックである。自分は確実に人に好かれるという絶対的自信が土台にある人生は、見える景色がまるで異なってくる。自己開示と供に人生を歩むことができれば、どんな人も、バラ色に彩られた世界を手に入れることができるだろう。

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