スキルUP

サイボウズで働く私が「複業」の目的を達成するために実践してきたこと/明石悠佳

複業の目的を整理したら、次は具体的な手段と方法について考えていくことが必要です。株式会社サイボウズに勤務しながら複業をおこなう明石悠佳さんに、複業への取り組み方を教えてもらいました。

前回は、複業を始めるときはまず「なぜ複業をしたいのか?」という、複業の「目的」を考えることが大切なのではないか、という話を書いた。

今回は、その「目的」から見えてきた具体的な手段と方法についてのお話。実際に私が実践してきたことを、詳しく書いてみようと思う。

目的から「すべきこと」への落とし込みをする

私の複業の目的は、「サイボウズ以外の、自分が”いいな”と思ったものを適切に伝えられるようになる」ことだった。

そのために、具体的にどのような行動をしたらいいのだろうか? そう考えたとき、下記のようなことが必要だと思った。

①自分が「いいな」と思うものは何かを具体的に考える
②それらのことについて、周囲からも「あかしさんは●●が好きなんだな」と理解してもらえる状況を作る
③「伝える力」を磨く
④「伝えられる場所」との接点を作る

順番に、説明していこうと思う。

①自分が「いいな」と思うものは何かを具体的に考える

まずは何より、自分のことを知ることが大切だな、と思った。自分がいいなと思うものを伝えるーーつまり、「自分の感性」を売りにするわけだから、その「自分の感性」ときちんと向き合うことが必要だ、と。

そこで、noteというブログサービスを使って、自分が日々感じていること、いいなと思うことについて発信することを始めた。これは「誰か」に伝えるためではなく、自分のことを知るための行動。noteの更新は、今でもずっと続けている。

②周囲から理解してもらえる状況を作る

ただ、自分のために文章を書いてみたところで、誰かが見つけてくれるはずもない。だからTwitterとの合わせ技で、「私はこんなことが好きだ」と理解してもらえるように心がけた。

小説やエッセイ、映画が好きだから、自分が読んだ本や見た映画の感想を投稿したり、作家さんの文章やブログを引用してツイートしてみたり。あとは、誰かと飲みにいくのが好きだから、そのことについても書いてみたりもした。

自分が思っているよりも、他人は自分に興味がない。これは私がことあるごとに何度も自分に言い聞かせる言葉なのだけれど、とにかく、何度も発信することは大事だと思って発信を続けた(し、今も続けている)。

③「伝える力」を磨く

さあ、そうやって伝えたいことが見つかって、周囲の人に理解してもらえたとしても、肝心の「伝える力」がないと、誰かに伝えることはできやしない。

私の場合だと、伝える手段はなんでもいいわけではなくて、「文章で伝えたい」という思いがあったので、文章の作り方、書き方について学び・実践する場を用意した。

ひとつは、株式会社ほぼ日が開催されている「ほぼ日の塾」。これは、ほぼ日の読み物をつくっている社員の方から、インタビュー記事の編集、エッセイ執筆など、実践を中心にコンテンツづくりを学べる講座だった。

もうひとつは、株式会社マスメディアンが開催している「編集・ライター養成講座」。こちらは「ほぼ日の塾」とは違って、座学が中心となっていた。第一線で活躍されている編集者や作家、ライターの方々から知識を教えてもらえるのが魅力的だった。

このふたつの講座に通い、自分にとって「伝える」とは何か、「伝わる」文章を作るためにはどうしたらいいのかの考えを深め、実践していった。

④「伝えられる場所」との接点を作る

最後は「伝えられる場所」との接点を作ることを心がけた。「伝える」スキルがついてきたとしても、伝えられる場所ーーつまりメディア媒体によって、伝わり方は全然違う。

自分が好きなものたちを伝えられそうなメディアの人、そして自分と感性が合いそうな人たちが集まる場所には、積極的に出かけていった。それだけで、月に20日も予定が埋まる月もあった。

でもこれは無理やりやっていたわけではなく、「人と会うのが好き」という自分の性格もあったのだと思う。

無理せず、自分のできる範囲で接点を作っていくのがいいな、と思う。

かけた時間と、これからのこと

ざっと①〜④まで書いたけれど、実際にこれらにかけた時間は約1年半だ。1年半が経ったころ、第1回目のコラムでも書いたとおり、TwitterのDMをもらって複業をはじめ、そこからお仕事が少しずつ増えていき、今がある。

これが早いのか遅いのかわからないし、人には人それぞれのペースがあるのだ、と思う。ただ私は、いきなり「複業するぞ!」と思ってできるほどのスキルも人脈も積極性もなく、少しずつ地道に行動するのが向いていた。

何度も繰り返しにはなるけれど、人によって複業の形はまったく違う。それぞれの目的があっていいし、そして、それぞれの目的に対する行動がある。

もし、私の複業に対するあれやこれやが、誰かの参考になっていれば、それほど嬉しいことはない。


明石 悠佳

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】明石悠佳(あかし・ゆか)
1992年生まれ、 京都出身。 2015年に新卒でサイボウズに入社し、 1年半製品プロモーションの経験を経たのちコーポレートブランディング部へ異動。 現在は「サイボウズ式」の企画編集や、 企業ブランディングのためのコンテンツ制作を担当している。 2018年1月から複業でフリーランスの編集者/ライターとしても活動を行っている。Webコンテンツの編集ライティングに加え、今年は書籍の企画編集にも挑戦中。

■Twitter:@akyska

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