スキルUP

残業を前提に仕事をすることは、会社にとってコストでしかない/仕事が速い人の段取りの仕方①

「残業続きで毎日しんどい」「何から手をつけていいのかわからない」。その原因は、本人の努力や能力が足りないからではありません。『仕事の速い人が絶対やらない段取りの仕方』(伊庭正康著)より、残業せずに結果を出し続けるための「段取り」のコツをご紹介します(第1回)。

残業することを前提にしない

効率良く結果を出す人の中には、残業に対して「罪悪感」を感じる人もいます。新規事業の追い込みでもない限り、残業は会社(雇い主)から見れば、コストでしかありません。あなたは自分の存在を「コスト」の視点で考えたことはありますか? プロといわれる人は、この感覚を持っています


【残業することに「罪悪感」を持つ】

無自覚に残業をすることは、「罪」だと、私は思っています。

私が新人だった頃の話を紹介します。当然のように残業をし、時間は19時30分。

すると当時の上司から、「新人が残業しているのはコストでしかない。残業する意味を考えなさい」と言われたのです。冷静に考えると確かにそうです。


・残業手当は基本給の25%増しだけど、だからといって成果は25%増しにならない
・そもそも、会社に残っているだけで光熱費がかかる
・もし、残業でムリをして体調を崩したら、他の社員に迷惑がかかる


もちろん、残業するのが仕方ない日もありました。新製品をリリースするときなどはそれこそ戦場です。残業せざるを得ないのは普通です。でも、日常はまったく別。残業にはコストがかかっており、無自覚なのは恥だと感じるようになりました。デスクでコンビニの夕食を食べ、談笑しながら残業していた自分を恥ずかしく思えてきたのです。

残業をしている人に、無料で食事を配る会社がニュースになったことがあります。確かに、話題になる試みですが、その会社の営業利益率を調べてみるとたったの1.6%でした。同業で同規模の会社の4分の1程度です。利益がすべてとは思いませんが、「さっさと早く帰ったらいいのに」と感じたものです。


ホワイト企業の考え方はやはり違います。「残業なんかしてしまったら、かえってコストが高くなる。やるだけムダだ」と言ったのは、残業ゼロの高収益企業、未来工業の創業者である山田昭男氏です。段取り良く結果を出したいのであれば、あえて職場の誰よりも「残業はコスト」と考えてみてはいかがでしょうか?


【残業することに「キャリアのリスク」を感じているか?】

それだけではありません。残業はキャリアにも悪影響をもたらします。スキルアップの機会を残業で失っているからです。「ムダに残業すると、自分の賞味期限を短くする」と考えるといいでしょう。

仕事後に、できること、やるべきことはたくさんあります。本を読む、学校に通う、人と会う、映画を観る、ジムでメタボを予防する……など、いわば、心・技・体を高める投資の時間なのです。

残業をすることが、評価される時代は完全に終わりました。残業を無自覚でやるのは、「黄信号」が灯っていると考えて間違いありません。あなたは、平日、自己投資の時間を確保しているでしょうか?

◇ ◇ ◇

残業で仕事を乗り切っていませんか?

×【NG】残業を「努力の証」と思い込む
「結果を出すためなら、残業をするのは仕方がない」それが「努力の証」だと思うのはおごりです。

○【OK】残業を「コスト」と考える
残業をすれば、それだけで25%増しのコストがかかります。「もし、自分以外の人が段取り良くやったらどうなるのだろうか?」と問いかけ、改善案を考えるのがプロなのです。

伊庭 正康

【著者紹介】伊庭 正康(いば・まさやす)
株式会社らしさラボ代表取締役。1991年リクルートグループ入社。リクルートフロムエー、リクルートにて法人営業職として従事。プレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰4回を受賞。累計40回以上の社内表彰を受け、営業部長、(株)フロムエーキャリアの代表取締役を歴任。2011年、研修会社(株)らしさラボを設立。リーディングカンパニーを中心に年間200回を超えるセッション(営業研修、営業リーダー研修、コーチング、講演)を行っている。実践的なプログラムが好評で、リピート率は9割を超え、その活動は『日本経済新聞』『日経ビジネス』『The21』など多数のメディアで紹介されている。『残業ゼロの人の段取りのキホン』『仕事が速い人の手帳・メモのキホン』(以上、すばる舎)、『強いチームをつくる!リーダーの心得』『営業の一流、二流、三流』(以上、明日香出版社)など、著書多数。

【書籍紹介】『仕事の速い人が絶対やらない段取りの仕方』 (日本実業出版社)
「当たり前」を少し変えれば、クオリティの高い仕事を短時間でこなせるようになる!段取りを少し見直すだけで、劇的に効率がアップする可能性があります。本書では、資料作成、会議・打ち合わせ、メールのやり取りなど、仕事上のさまざまなシーンにおいて段取り上手になるポイントを○×の具体的な事例を挙げて紹介していきます。
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