スキルUP

覚えておきたい「1:5の法則」と「5:25の法則」/すごいお店の秘密③

なぜ、繁盛する店と、繁盛しない店があるのでしょうか? いい商品や、美味しい料理を提供しさえすれば店は繁盛するはず……。はたして、それは本当でしょうか?『8割のお客様をリピーターに変える「すごいお店」の秘密』(高井洋子著)から、儲かるお店の最強メソッドをご紹介します(第3回)。

お客様がリピートしなければ意味がない

「新規! 新規!」と新規の集客に余念がない店や会社、これ、はたして戦略的に正しいのでしょうか?


「えっ? だって新規の集客をしなければお客様が来ないでしょ? 大事な戦略だと思いますけど……」


それは一般的な考えですね。

では質問です。

あなたのお店や会社では新規集客の費用をどれくらいかけていますか?


「うちですか? 毎月20万円くらいでしょうか?」


で、何人のお客様を獲得できていますか?


「え〜と、20人は来てくれていると思います」


では、1人のお客様の獲得単価は1万円ですね。


「は、はい。これまで、そんなこと考えてもみなかったけど……」


で、そのお客様の購入単価はいくらですか?

「5000円です……。あれ? 1万円で獲得したのに、売上は5000円って。あれ、あれ、あれ?」


この会話に「レベルが低い」と思ったみなさん!

では、質問です。

あなたの会社のすべての社員さんはコレを意識してお客様の対応をしていますか?

答えは、残念ながら「ノー」だと思います。

たとえ社長や店長が理解していても、お客様に対応している社員がわかっていなければ元も子もないのです!


先ほどの例でいうのであれば、1件の獲得単価が1万円で、初回の来店では5000円しか購入してもらわなくても、継続購入に結びつけられれば問題はありません。

つまり、お客様がリピートしなければ意味がないのです。

売上よりも大事なのは粗利

もう一度質問します。あなたや店長さん・会社の社員さんは、お客様に再度購入もしくは、再来店してもらおうとしていますか?


「……」


社長や店長は、お客様に再来店してもらうために必死に戦略を考えていることでしょう。でも、理解していないスタッフは、今月の個人目標を達成するのに必死かもしれません。


ここで、大事な法則をお伝えしておきます。

それは、「1:5の法則」と「5:25の法則」です。

1:5の法則とは、新規客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかるという法則です。

また5:25の法則とは、顧客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善されるという法則なのです。


この法則を単純に組み合わせて考えると、同じコストをかけるのであれば、既存顧客の維持にかけた方が、利益はアップすることになります。

もちろん新規客の集客も大事ですが、自社の失客率を抑えれば、毎月何人の新規客を集客すればいいのかがおのずとわかるはずです。


そもそも売上よりも大事なのは粗利です。

下の図を見てください。

A社は売上5億円B社は売上1億5000万円です。

一見、A社の方が優秀な会社に見えると思います。

ですが、よ〜く見てみてください、利益のところを。


どうですか?

なんとB社の方が、A社より3000万円も多く利益を残しています。

そして、粗利は両社とも同じく1億2500万円なのです。


A社は、原価率(売上に対する原価の率/この場合売上5億円に対し原価が3億7500万円かかっていますから、5億円÷3億7500万円=0.75×100)が75%ありますから、建築業が予想されます。また優秀な営業マンを雇用する費用がかかっているのかもしれません。人件費を含む販管費が年間1億2000万円もかかっています。


B社は、逆にほぼ原価がかかっていません。コンサルティング業などノウハウを販売していることが予想されます。社員数も多くないのでしょう。

社長の給料ももしかしたら、A社よりもB社の方が多くとっているかもしれませんが、販管費は年間9000万円にとどまり、同じ粗利でもB社の方が利益を残しています。


おわかりですか?


売上よりも大事なのは、粗利。そしてもっとも大事なのは、利益なんです。


ですから、新規客に集中するのではなく、利益を確保するためには、既存顧客にいかに継続してもらうかが重要なカギになるわけです。

◇ ◇ ◇

新規客に販売するコストは
既存顧客に販売するコストの5倍かかる



高井 洋子

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】高井 洋子(たかい・ようこ)
株式会社Carity最高顧問。経営者として任された家具の販売会社を3年で事業拡大し、立ち上げから3年でグループ年商70億円を達成。その後、2012年に優秀なブレーンと共に経営コンサルタント会社「Carity」を設立、代表取締役社長に就任。 全国の中小企業の経営者を対象にした「ビジネスモデル塾」は約6年ですでに54期を開催、全国から800社以上の経営者・経営幹部・独立希望者が集う講座となっている。 活動を日本だけに留まらず世界に広げるため、2017年に株式会社Carityの代表取締役を辞任。自らもシンガポールにてビジネス展開を図っている。世の中のビジネスモデルを分析し、どのように儲けているかを検証するのが趣味。著書に『400円のマグカップで4000万円のモノを売る方法』『すぐに1億円 小さな会社のビジネスモデル超入門』(共にダイヤモンド社)がある。

【書籍紹介】『8割のお客様をリピーターに変える「すごいお店」の秘密』(KADOKAWA)
3年でゼロから年商70億円の著者が教える儲かる店の最強メソッド! 「顧客成長」の仕組みがわかれば、お客様があなたの店を儲かる店にしてくれる! 誰をターゲットにするかで、店(会社)のウリは変わります。つまりターゲットとする人のどんな感情を満たすかがカギとなるのです。そのカギさえつかめば、ほとんどのお客様をがっちりリピーターにとり込んで離さない繁盛店=「すごい店」を誰でもつくれます。カギのつかみ方・使い方をお教えします!

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