スキルUP

禁止されてもやってしまうことが本当にやりたいこと/ストロング本能⑦

「人間関係で疲れてしまう」「不安やストレスに負けないメンタルがほしい」。一発勝負の世界で結果を出し続けてきた格闘家・青木真也氏による、本能を呼び覚まし「行動と成果を最大化させる」超実践的メソッドを『ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」』(青木真也著)からご紹介します(第7回)。

やりたいことは暗闇のなかで見つかる

「好きなことをやろう」「夢中になれることをしよう」といった主旨の主張が、いろいろなところで言われている。いまはその風潮が強い気がします。

僕もその考えには賛成なのですが、そうした主張をするやつにかぎって、肝心な好きなことや夢中になれることを、どうすれば見つけることができるかについては教えてくれません。

僕の意見は、次の言葉に集約されます。

「好きなことや夢中になれることは、なかなか見つかるものではない」


まずは、この事実を受け止めてください。そして、簡単に見つかる人のことを「天才」と呼ぶんだと思います。それらをふまえたうえで僕の意見を伝えさせていただくと、夢中になれるものは、実は苦しんでいるときに見つかります。

やりたくないことをしているときほど、好きなことは見つかるのです。僕は警察に勤めていたときに、「やっぱり格闘技をやりたい」という純粋な気持ちに気づきました。そのような気持ちが出てきたら勝ちです。

よく「やりたいことを探そう」と言われますが、ただただ探そうとしても、なかなか見つかりません。やりたいことは、暗闇のなかで、もがいているときにこそ発見できるのです。


やりたいことを探そうとするよりも、逆に「やりたくないことを捨てる」という考え方をすればいい。ストレスを感じるやりたくないことがあれば、それを辞めるためにどうすべきかを考えましょう。そこで、本当に欲しいもの、やりたいことが見えたら、人は勝手に次に進みます。

そうなると、たとえ人から「やるな」と言われても勝手にやります。人から「やるな」と禁止されても、やりたくなってしまうことが、あなたのやりたいことです。

おそらく、そうしたときに多くの人が悩むのが、お金の問題だと思います。ただ、いまの世の中、贅沢しないで生きていくだけなら何とかなります。世間体や恥を捨ててしまえば、あとは意外とどうとでもなると思っています。


警察に勤めていた当時の僕は公務員だったから、ジレンマはつねにありました。

雇われる側なので、上から「役割」を命じられます。

それを悩んでやりつつも、自分のなかで「トレード」できて、消化できているうちはいい。「あまりやりたくないことだけれど、そのぶんお給料がいいから大丈夫」などと、意に沿わないことでもトレードできていればいいわけです。

しかし、そのトレードに無理が生じてメンタルが破綻をきたすようになったら、さっさとその組織から抜けるべきです。

我慢を続けていても、破綻をきたすときは絶対に来ます。モヤモヤしていても、お金や役職などで、納得できる落としどころを見つけられるうちはいい。その落としどころを見つけられなくなったときは、さっさと辞めたほうがいいのです。

極論、ちょっとでも疑問を感じるようであれば、その事柄は向いていないように思います。

「我慢」は誰かに強制されるものではない

「やりたいことはまだ明確じゃないけれど、とにかく会社を辞めたい」

そんな人も、とりあえず辞めてしまえばいいと思います。理由は明確で、我慢し続けると、「やりたくないことをやっていく行為」に慣れてしまうからです。

僕ももし警察官を続けていたら、慣れていた気がします。慣れて、まわりの価値観に染まってしまっていたかもしれない。

「馴(な)れ合い」は人生にとって、もっとも危険な行為のうちのひとつ。ずっとその環境にいると、慣れて心地よくなってしまうのが人間ですから。

そのため、「とにかく辞めてみる」という決断は有効だとお伝えしたいのです。


ただし一方で、感情的になりすぎてはいけません。相手の思うツボです。

1度冷静になって生活費などを計算して「半年くらい生きていけるから辞める」など、ある程度の計画性がないと、その先がつらくなってしまうでしょう。そこは、生き抜くための知恵も必要です。生活費は半年から1年ぶんあれば何とかなるでしょう。

そのうち、やりたいことも見つかってくるし、ただ遊ぶのも飽きてくるはずです。


警察も会社も、日本やアメリカなど国家単位の組織レベルに比べれば、どれも小さなものです。それでも1度組織のなかに入ってしまうと、「ここを辞めたらもうダメなんじゃないか」という焦燥感にさいなまれます。「会社を辞めたら、すごいダメな人間なんじゃないか」と。

しかし、安心してください。

そんなことはまったくありません。

会社を辞めた人も、離婚した人も、ネットで炎上した人も、世の中にはいっぱいいます。あなたが思っているほど、それらは特別なことじゃないし、あなたが思っているほど、みんなあなたに注目していない。好きに生きていいのです。


会社のビルのなかにずっといると、ついついそれが「世界のすべて」だと勘違いしてしまうのです。ツイッターで見ている風景にも、同じことが言えるかもしれません。

見ているのは自分のフォロワーだけの世界であって、それが世界のすべてではないのです。


新しいことに挑戦する未来へのアクションは、「世界はここだけじゃない」ということを知るだけでも、大きな進歩になるのです。



青木 真也

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】青木 真也(あおき・しんや)
1983年5月9日生まれ。静岡県出身。小学生の頃から柔道を始め、2002年に全日本ジュニア強化選手に選抜される。早稲田大学在学中に、柔道から総合格闘技に転身。「修斗」ミドル級世界王座を獲得。大学卒業後、静岡県警に就職するも、2カ月で退職して再び総合格闘家の道へ。そして「DREAM」「ONE FC」で世界ライト級チャンピオンに輝く。著書に『空気を読んではいけない』(幻冬舎)がある。
■twitter:青木真也公式twitter
■note:青木真也note

【書籍紹介】『ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」』(KADOKAWA)
「不安に強くなるメンタル」と「疲れない身体」が同時に手に入る! 人間関係、健康、仕事、お金、自己実現、目標達成など、すべてが思い通りに! 日本を代表する孤高の格闘家・青木真也が、本能を呼び覚まし「行動」と「成果」を最大化させる超実践的メソッドを初公開!

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