スキルUP

「絶対」よりも納得できる現実的なキーワード/プレゼンの語彙力⑧

いつもの言い回しを少し変えるだけで、プレゼンの成果は劇的に変わる! 「YES」を引き出し続けるトップコンサルタント・下地寛也著『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』から、最強フレーズをご紹介します(第8回)。

もちろん完璧な方法はありません。そうなら全員成功してます

うまくいくかは状況によるのですが……

もちろん完璧はありません。あれば全員成功します

◇ ◇ ◇

新しいやり方を提案したときに、「その方法で本当にうまくいくの?」と指摘されることもあるでしょう。「大丈夫です」と答えても聞き手は安心してくれるとは限りません。

そもそも、何事も絶対うまくいくということはないでしょう。そういった状況で「できる、できない」という議論になってしまうとプレゼンの内容に集中できなくなってしまいます。


なので、こちらの方から「絶対はない」と先に言ってしまいましょう。

たとえば「この営業システムで基本的には売上は向上します。もちろん全員完璧にということは難しいかもしれませんが」という感じです。


そして例外がどのようなときに起こるのかを説明します。

「たとえば、そもそも営業システムを面倒くさがって、情報を入れない人もたまにいますので、そういった場合はやはりうまくいきません」と言えば聞き手も「たしかにそれならしかたないね」と思ってくれるでしょう。

[使用例]
絶対とは言い切れませんが、こちらの方がうまくいくでしょう

タブレットPCを使えば全員とは言えませんが成績UPします

イラスト:たかだべあ
イラスト:たかだべあ


成功確率は70%ほどですが……

この改善方法でうまくいくケースもそこそこあります

この改善方法の成功確率は70%ほどです

◇ ◇ ◇

前項で「絶対はない」という話をしましたが、具体的にどの程度の成功確率なのだろうと思うこともあるでしょう。

そういった場合のために成功確率を伝えることも納得感を出す上で効果的です。


聞き手は成功確率が90%以上を期待するかもしれません。ただ無理に高めの数字を伝えるより、少し低くめに提示した方がリアリティーを感じてくれるものです。


「正確に調べていませんが成功確率は70%ほどでしょうか」とあえて微妙なパーセンテージを示してみましょう。

聞き手は、「たしかに妥当な数字のような気がする」と思いつつ、判断に迷うでしょう。


そこで追加のアドバイスをします。「失敗する人は機能を半分も使わず効果が得られません。機能を覚えて使いこなしている人だけの成功確率は95%以上です」。まず低めに見積って、ある条件をクリアすれば高くなると言えば納得感は高まります。

[使用例]
成功確率は70%ですが、3週間続けた人は97%です

フリーアドレスは失敗事例も多く成功は65%くらいです

イラスト:たかだべあ
イラスト:たかだべあ


ベストな方法がないときでも、ベターな方法を試すべきです

どの案も一長一短でベストと言える方法はないのですが……

ベストな方法がなくてもベターを試すべきです

◇ ◇ ◇

仕事で悩む人は、「あれでもない、これでもない」と意思決定ができずにいつまでもグジグジしています。そもそも欠点のないパーフェクトな打ち手など存在する方が稀まれでしょう。


なので、「これは行ける!」というベストな案がない場合でも、現実の中で考えうる最良の案を提示することは大切です。

ただし、その案をそのまま提案した場合、「それは、ここが問題だ」「こういったリスクがあるんじゃないの」とケチをつけられかねません。


そこで言ってほしいのが「ベストがないときにも、現段階の最善策を試すべきです」という言い方です。

続いて、「考えうる選択肢はA案、B案、C案の3つありますが、この中ではA案が完璧ではないにしても、コストと効果のバランス面から最善です」と理由をつけて言ってみましょう。


何も決めずに動きを止めるより、なんらかの打ち手を試す方が良いということを相手もわかってくれるでしょう。

[使用例]
ベストな解答はありません。しかしこれは効果があります

既存の計画が頓挫した今、プランBに切り替えるべきです

イラスト:たかだべあ
イラスト:たかだべあ




下地 寛也

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】下地 寛也(しもじ・かんや)
コクヨ株式会社ワークスタイルコンサルタント。デザイナー志望でコクヨに入社。コクヨがフリーアドレスを導入したことをきっかけに「働き方とオフィスのあり方」を提案する業務に従事し、ワークスタイルを調査、研究する面白さに取りつかれる。以来、顧客向けサービス企画、組織改革の推進などを数多く手がけ、2008年から[コクヨの研修]スキルパークを主宰。未来の働き方を研究するワークスタイル研究所の所長、ファニチャー事業部の企画・販促・提案を統括する提案マーケティング部の部長などを経て、現在は経営管理本部にて、コクヨグループの働き方改革や風土改革に取り組んでいる。著書に『コクヨの1分間プレゼンテーション』(KADOKAWA)、『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ』(三笠書房)、『困ったら、「分け方」を変えてみる。』(サンマーク出版)などがある。

【書籍紹介】『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』(KADOKAWA)
大人気「けたたましく動くクマ」が全身で解説するプレゼンのコツ100! コクヨ株式会社のトップコンサルタントと、大人気キャラクター「けたクマ」のコラボによる異例のビジネス書が誕生! 本当に使えるプレゼンの言い回しのノウハウ(コンサルタント担当)が、イヤでも覚えらえられる(けたクマ担当)画期的な1冊。

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