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読書には“あのアイテム”が必要だ! 『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』【中編】

『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(東洋経済新報社)は、東大生が実践しているという「本の読み方」を解説した本。本のエッセンスを余さず搾り取る読書法は、忙しい時間を縫ってでも読書したい社会人にとって、参考になるでしょう。

「ふせん」を持って、読書の森へ探検にでかけよう

本の内容を理解するには、まず「文章の外からヒントを得ておくことが必要」と説いている本書。前編では、表紙や帯などの「装丁」から、本を読み進める上のヒントを得る方法を学んでみました。

では、そうして得たヒントを有効活用するにはどうしたらいいのでしょうか。

―本を読むという行為は、暗い森のなかに足を踏み入れることに似ています。―

結末を知らぬまま、未知の情報に触れつつ進んでいく読書を、このように例える本書。暗い森を踏破するための頼りとする「ふせん」は、さしずめRPG(ロールプレイングゲーム)の“基本アイテム”といったところ。

ふせんを読書の際に使うこと自体は別に珍しくありませんが、読んでいて気になった部分、大事に感じた部分に挿む「しおり」として使う程度にとどめている場合が多いもの。

しかし、もっと前のめりに、ふせんをガンガン使い倒すのが東大流の読書なのです。

まず、前編で紹介したように、表紙カバーや帯といった「装丁」から本の情報を引き出したら、1枚のふせんに1つの情報を書いていきます。同様に、巻末にある著者プロフィールや、著者の名前を検索してわかった情報も、ふせんに書き出しましょう。

この情報が、読書という暗い森の中でつまづいたとき、足元を照らす=理解を助け、読み進めるためのヒントであり「ライト」になるのだと著者は説明しています。

ふせんは、装備しなくちゃ意味がないぞ!

この情報を書き込んだふせんは、正しい位置に「そうび」しておくことで有効に活用できるようになっています。

その正しい場所とは、表紙をめくったところにある(普通は)何も書いていない「見返し」と呼ばれる部分。まさに今から読もうとしている本の一部であることがポイントで、どこにあるか探す手間がかからず、読んでいてつっかえたとき、わからない部分ができたときに、すぐ見返すことができるのです。

なお、著者の西岡氏によれば、得た情報をふせんに残しておくということは、単に後で見返せるというメリット以上のものがあるそうで、実際に手を動かして書き出すことによって、記憶に定着しやすくなるのだとか。

「いちいちふせんに書き出さず、頭の片隅にでも置いておけばいいんじゃない?」「そんな手間をかけるくらいなら、とっとと本文を読み始めた方が効率的な気が……」。

そんな疑念に効いてくるのが「東大」というパワーワードですね。なんたって現役東大生が「読解力、記憶の定着に必要だ」と言っているのですから、「それでも無用」と言い切れる人はあまりいないと思いますが……(笑)。

準備の仕上げ「仮説づくり」

装丁から情報を読み取り、本を読解する(部分的な)ヒントを作る。これを、読書の森を探索する「ライト」に例えた本書では、ほかにも一冊を読解するための「地図」となる「仮説づくり」が必要と説いています。

そして、ここでも必要になってくるのがふせんなのです。その手順は以下のとおり。

① なぜ自分がその本を読もうとするのか、どうしてその本を選んだのか、何を得ようとしたのか。これを目的・目標(ゴール)としてふせんに書き出し、見返しに貼る。

② 目次を見ながら①で抜き出した「目的」を、どのように(その本を使って)実現するのか。これを「目標までの道筋」とします。

具体的には「○○を理解すること」といった達成条件をふせんに書き出して、①の下に貼る。

③ 今の自分が①の目的や②の達成条件に対してどのような立場にいるのか、これを「スタート地点」とし、やはりふせんに書き出して②の下に貼る。

ここまでの作業によって、ゴール、道筋、スタートの「仮説」が立てられます。これが、本書でいうところの読書のための「地図」。あとは読書中の区切りごと、読んでつっかえた都度に確認しましょう。

実際に読み進めれば、読み終わる前に目的を達成してしまうことや、目的自体が変わってしまうこともあるはず。

しかし、準備したのはあくまで「仮説」なので問題はありません。その都度、修正していくことにこそ意味があり、この手順を踏むことで本の全体像を理解しながら読解することができる、という仕組みです。

これ、スタートでなく目的・目標というゴールを先に設定するのが「東大流」なんですね。

普通は、現状(スタート)から先に考えて、次に目標を設定してしまうところですが、それでは現状から鑑みた実現できる範囲を目標に設定してしまいがち。

大事なのは現状、限界を意識せずに目標を高く持ち、そこからスタートを逆算することが、東大流読書のポイントとなっています。

のび@びた

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【書籍紹介】『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(西岡壱誠・著/東洋経済新報社)
速く読める。論理の流れを追える。一言で説明できる。多面的に解釈できる。ずっと忘れない――東大生だけが知っている、究極の読書術を大公開!

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