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ストレスを味方につけるために知っておきたい「ストレス反応」3つ/メンタリストDaiGo

ストレスと上手に付き合えば自分の武器に変えられる!『ストレスを操るメンタル強化術』で、無理なく強いメンタルを手に入れましょう。今回は第1回目です。

「絆」を強めるのもストレスの働き

ストレスを味方に付けるためには、ストレスを受けたときの「ストレス反応」について知識を持っておくことも有効です。人がストレスを受けたときの反応は、大きく分けて次の3つがあります。


【① 闘争・逃走反応】

ストレスを感じたときに交感神経系が活性化し、心拍数と呼吸速度がアップして筋肉が緊張する反応です。闘争・逃走反応は、1915年に生理学者のウォルター・キャノンによって報告されました。「ファイト・オア・フライト(fight or flight)」を日本語に訳した「闘争・逃走反応」という名前からもわかるように、プレッシャーやストレスを受けたときに、戦うか逃げるかの反応が起きるのです。

たとえば、古代のアフリカ大陸、セレンゲティの草原に暮らしている人が、ライオンに出合って一目散に逃げる。あるいは、どう見ても逃げ場がないので、腹をくくって槍を握ってライオンと戦う。こうした場面で、いつでも戦うかまたは逃走できるように準備するのが闘争・逃走反応です。


【② チャレンジ反応】

ストレスがかかっていても、差し迫った危険がない状態では、闘争・逃走反応からこのチャレンジ反応に切り替わります。自信が強まって、行動力が高まり、最終的に経験からたくさん学ぼうとするようになるのです。わかりやすく言うと、チャレンジ反応が起きている状態というのは、人がワクワク、ドキドキしているときです。確かにストレスに直面してはいるのですが、困難を乗り越えることを楽しんでいる。一流のアスリートが、絶好調で優勝のかかった試合に臨むときなどは、そのいい例でしょう。

また、難しい仕事に取り組んでいるが、不安や恐怖は感じず、むしろその仕事に夢中で没頭している、いわゆるフロー状態に入っているときなども、チャレンジ反応が起きている例です。また、チャレンジ反応には血管を拡大させる効果があり、頻繁にチャレンジ反応を起こしている人は老化が非常に緩やかになる、メタボリック症候群になりにくい、生涯にわたって脳の容積も大きい、といった傾向があることもわかっています。


【③ 思いやり・絆反応】

ストレスを感じたときに、人とのつながりを求める気持ちが強くなり、社会的な結び付きが強くなるという反応です。災害時には平常時とは比べものにならないくらい被災者同士の助け合いが活発になります。ストレスがかかると、人とのつながりを求めるのも、自然な反応の1つだということは体感的に理解しやすいのではないでしょうか。

この思いやり・絆反応では、オキシトシンというホルモンが脳の下垂体から分泌されます。別名「抱擁ホルモン」とも呼ばれるように、誰かを抱きしめたり、犬や猫をなでたときなどに分泌されるオキシトシンには、心臓を強くする効果もあると言われています。ストレスが心臓発作を引き起こすことはよく知られていますが、思いやり・絆反応によってオキシトシンが出ると、心臓の健康状態が良好になって心疾患のリスクが低下する、というわけです。

①〜③のストレス反応のうち、これまでの「心身に負担をかけるストレス」として意識されていたのが、①の闘争・逃走反応であることはすぐにわかるでしょう。もちろん、これも生存のために必要な反応には違いないのですが、現代人にとっては、ややミスマッチなストレス反応です。

これに対して、②のチャレンジ反応、③の思いやり・絆反応は、現代人にとってストレスがプラスに働くときの反応です。
つらいこと、大変なことを経験し、ストレスを受けたときには脳の成長があり、心臓の組織をはじめとした心身の回復もあるのです。ちょうど、運動によって筋繊維が切れ、それが回復することによって筋肉が強く、大きくなるように、人間の心もストレスにさらされ、ダメージを受けて回復することで強くなれる、というわけです。



メンタリストDaiGo

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】メンタリストDaiGo(めんたりすと・だいご)
ジェネシスヘルスケア株式会社顧問。新潟リハビリテーション大学特任教授。慶応義塾大学理工学部物理情報工学科卒。人の心を作ることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究。英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとしてTV番組に出演。企業を対象にしたコンサルティングやセミナー、プロダクト開発を手がけ、作家、大学教授としても活動している

【書籍紹介】『ストレスを操るメンタル強化術』(KADOKAWA)

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