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コミュニケーションを取るうえで必要な服装とは?/パブリックスピーキング

一気に6000人を集客し、1時間で2.5億円売り上げる「究極の伝え方」とは?『パブリック・スピーキング 最強の教科書』(小山竜央著)で、最先端のビジネススキルを学びましょう。今回は第9回目です。

コミュニケーションを取るうえで最適な服装とは

もう1つ、コミュニケーションにとって大事なポイントが「ブランディング」です。

あなたがスピーカーとしてやっていくうえで覚えていてほしいのは、相手に与える「印象」というものです。良い印象を与えるために私が初心者にアドバイスするなら、「最初はジャケットを着なさい」ということでしょうか。

講師という存在である限り、一応ジャケットは着たほうがいいと思います。これは、相手から見て自分がどんな立場でいるのか、それを示す1つのブランディングです。

究極的な話をすると、スピーカーとして壇上に立つときにスーツを着る必要はないわけです。ただ、「一応ジャケットを着る」という意味は、お客様に対して講師としてのブランディングを作るためです。ブランディングができていると、コミュニケーションが取りやすくなります。つまり、講師だからスーツを着るというルールではなく、スーツはコミュニケーションのための単なる道具なのです。

「なぜジャケットを着たほうが良いの?」「講師はおしゃれなほうが良い?」「上質なスーツを用意すべきでしょうか?」――こうしたスピーカーの服装や見かけに関する数々の疑問に対して、回答は1つです。すべて、コミュニケーションが取りやすくなるのであれば、そうしてください。

では、コミュニケーションを取るために本当に最適なブランディングとは、どんな服装、スタイルなのでしょうか。考えてみてください。

たとえば、幼稚園児を相手に話す場合と、経営者を相手にセミナーをやる場合、この2つのケースでスーツが適しているのはどちらでしょうか。当然、後者ですね。幼稚園児の心をつかむのに、スーツは適していません。ジャケットすら着る必要はありません。一方で、経営者や大学教授が聞くような場ではスーツ、少なくともジャケットは着たほうがいいという結論になります。

まとめると、セミナーでの服装という点においては、「相手の1つ上のレベルの服を着る」というのが、講師として最適なブランディングと言えるでしょう。

幼稚園児にとってスーツは、1つどころかはるかに上のレベルの服装になります。ジャケットでもレベルが高すぎます。だから、ジャケットも着なくていい。パーカーなどのスタイルで話せばいいのです。

一方、スーツを着たビジネスパーソンばかりが集まる場であれば、あなたは少し上質なスーツを身に着けて登場すべきです。もしスーツが半分くらいでカジュアルな服が半分、もしくは半分以上がカジュアルな服といった会場であれば、ジャケットを着ていれば十分です。

今日はどんな服装のお客様が来るのかわからない、というのであれば、「一応ジャケットを着る」という感覚でちょうどいいでしょう。私たちのビジネスシーンではそれだけで、きちんと相手にブランディングが伝わるはずです。ジャケットを着るかどうかは、そういうコミュニケーションとしての意味だけです。

途中で「ジャケットを脱ぐ」行為でギャップを生み出す

さらにコミュニケーションを取りやすくするためには、ある瞬間からジャケットを脱ぐ、というのもテクニックです。ジャケットを脱いで、ちょっとカジュアルな服装になる。このテクニックは、心理学の用語で「ゲイン・ロス効果」と言います。

ゲイン・ロス効果というのは、最初に抱いたイメージや印象に対してその後のギャップが大きければ大きいほど、相手に大きなインパクトを与えられる、というものです。ジャケットは一般的に、相手に対して一定の威厳をアピールします。それが、ジャケットを脱いでラフな姿になることによって、急にギャップが生まれるのです。

もともとラフな服装でステージに立つことは、かなりインパクトを与えます。皆さんもご存じのように、スティーブ・ジョブズはタートルネックにジーンズ、靴はニューバランスでプレゼンするというスタイルで、非常に強い印象を残しました。今は私もスーツではなく、こういったラフな格好でセミナーをするスタイルにしています。その理由は、聴衆にギャップを生じさせたいからです。

先ほどの「ジャケットを着る」というブランディングに対して、わざとラフな格好でギャップを生じさせるのも、実はブランディングのもう1つの作り方です。ブランドというのは、このように2つの要素からできている、ということを覚えておいてください。

たとえば、ソフトバンクグループの創業者である孫正義さんのような大企業のトップがプレゼンをするときに、なぜかカジュアルな服装だったとしたら? もしくは、きっちりジャケットを着ていた孫さんが途中でそれを脱いでラフな服装になったら? 急に興味をそそられないでしょうか。

これが、どこかのお笑い芸人が最初からラフな格好でステージに立っていても、全然ギャップを感じないでしょう。世間的にネームバリューのある大企業のトップが、スーツではなくカジュアルなスタイルで話すというギャップが、見る人にインパクトを与えるのです。

ギャップがあればあるほど、相手の波動は高まります。「この人はヤバい」と感じ、目が離せなくなります。なぜかというと、大きなギャップがあると、脳は混乱を起こすからです。脳が混乱を起こすことは、実は人間の成長過程に欠かせない現象です。すべての成長には混乱が必要なのです。そして人間は、自分を成長させてくれた人のことをカリスマだと考えます。

言い方を変えると、「カリスマ」というのは、常にギャップを生み出し、相手に混乱を与える存在です。混乱は、人に新しい価値観を生じさせるのです。

今まで自分が学んできたことではなく、まったく新しい考え方、新しい概念がもたらされ、自分が今まで持っていた知識、認識が覆(くつがえ)される。それによって脳に混乱が起きた瞬間に、人は成長します。そうすると、どんどん相手の話にのめり込んでいくようになるのです。

小山 竜央

カテゴリ:スキルUP
【著者紹介】小山 竜央(こやま・たつお)
日本有数のセミナープロデューサーとして、アンソニー・ロビンズの来日セミナーの公式スポンサーを務めたり、ロバート・キヨサキ、スティーブ・ウォズニアック、ランディ・ザッカーバーグなど世界の成功者の来日セミナーを多数プロデュースしている。加えて、後進の指導も行っており、指導した延べ人数は5万人を超え、何千人ものパブリック・スピーカーを日本全国に送り出している。また自身も幕張メッセ、東京ビッグサイトなど、大規模な講演会にて聴衆から絶大な支持を誇る超一流のパブリック・スピーカーとして活躍する。

【書籍紹介】『パブリック・スピーキング 最強の教科書』(KADOKAWA)

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