スキルUP

コンサルタントと起業家の頭の使い方はどう違うのか?/Shin

頭が良さそうなイメージがあるコンサルタントですが、その思考回路はどうなっているのでしょうか。戦略コンサルタントのShinさんが、起業家とコンサルタントの志向アプローチの違いについて紹介します。

読者のみなさま、こんにちは。Shinと申します。ぼくは普段、とある外資系コンサルティングファームで、マネージャとしてサラリーマンをしています。

本日のテーマは、「コンサルタントの頭の使い方」です。

起業家の頭の使い方とは?

「コンサルタントの頭の使い方は?」という問いかけも悪くありませんが、より鮮明にするために「コンサルタントと起業家の頭の使い方はどう違うのか?」という問いにしてみましょう。

まず、起業家の頭の使い方から説明します。

①自分が救いたいのはどういう人か明確にする

②その人たちがどのような不満・要望を持っているか考える

③その不満や要望を満たすためのソリューションを開発・提供する

起業家は「どんな人を救いたいか」というユーザ特定から入ります。

ぼくが運営しているオンラインコミュニティサービスを例にとると、

①昔の自分のように、新卒で会社に入ったもののいまひとつぱっとしない日々を過ごしている人たちを救いたい

②彼らは「仕事さえできるようになれば、毎日楽しいし充実するのに」という不満を持っている。仕事の進め方や頭の使い方、上司とのコミュニケーションの取り方をちゃんと学び、仕事で成果を出せるようになりたい、と考えている

③仕事の進め方や頭の使い方の基礎を動画や文章で学びつつ、コミュニティの中でアウトプットすることで、実際に身につけるソリューションを提供する

こんな感じの思考プロセスです。

コンサルタントの頭の使い方とは?

では、コンサルタントの場合はどうでしょうか。コンサルティングでは、まず「クライアント企業の分析」から入ります。

①クライアントは現状どのような状況にいて、どんな問題を抱えているのか

②その問題を抱えるに至った原因は何か

③その原因をすっぱり取り除き、再度成長軌道に乗せるためにはどうすればいいか

これらの論点について、さまざまな調査やインタビュー、ディスカッションを通じて答えていくのが、通常のコンサルティングプロジェクトです。

インタビューやデータ分析を繰り返して、クライアント企業の現時点の状況をつまびらかにする。そして、全体を俯瞰(ふかん)した後に、問題となっているポイントがどこか特定し、その問題がなぜ起こっているのか原因分析をして、解決すべき課題を見える化する。これがコンサルティングなのです。

新時代のコンサルティングのかたちとは?

とはいえ、徐々にこの風潮は変わってきているとも感じます。

「お客さんの企業の現状を見て、調査を実施し、提言する」というプロセス自体が、徐々に時代遅れになってきています。ビジネスのスピードが非常に早く、3か月前に合意した調査範囲が、意味のないものになってしまうケースがあるのです。

また、お客さんも「自分たちの問題点」を明確に把握することができず、適切にコンサルタントに依頼をすることができないケースも多くなっています。

つまり、従来のような「プロジェクト/レポートデリバリー型コンサルティング」の需要が徐々に減ってきているのです。

その代わりに人気になっているのが、「パートナー型コンサルティング」です。

「パートナー型コンサルティング」では、お客さんが抱えている問題点を代わりに解決するのでありません。お客さんも想像していなかったような未来を描き、そこに達するためには何をすればいいのか、一緒に考えるものです。

「顧客とベンダー」という付き合いではなく、「一緒に考えるパートナー」となるのです。

従来のコンサルティングが、決まっている要件のもとに調査と分析を実行していく静的(スタティック)なものだとしたら、パートナー型コンサルティングは、要件自体も状況に応じて変わります。

そのため、必然的に調査や分析の論点も柔軟に変わっていく動的(ダイナミック)なものだといえます。

そこには、「今後の世の中はどうなっていくのだろうか?」と大きな視点で妄想できる力と、「新しい世の中をベースに、どうやってお客さんはビジネスを実施していくべきだろうか?」と考える事業構想力、これらの力が追加で必要になっていくでしょう。

これらの力は簡単に得られるものではありませんが、コンサルティングファームがより高付加価値ビジネスとなるためには、避けては通れない道です。

コンサルティングと起業、今までのコンサルティングと新時代のコンサルティング、という二つの視点から「コンサルタントの頭の使い方」について話してきました。

どのような頭の使い方に魅力を感じるのか、考えてみても面白いかもしれませんね。


Shin

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】Shin(しん)
戦略コンサルタント。男性。大学卒業後、志望をしていたコンサルティングファームに就職するも、仕事がまったくできず、うつ病寸前まで追い込まれる。退職を考えるも、「凡人」でも効率的にできるオリジナルの仕事術を考え、実践。その結果、1年後には社内の評価を一変させ、他社から引き抜きの声がかかる存在にまで成長。現在は、某外資系コンサルティングファームのマネジャーとして、複数のプロジェクトを管理し、企業の成長戦略業務などに携わっている。また、勤務の傍ら、ビジネスブログ「Outward Matrix」を運営。ほかにも、仕事の悩みを解決するオンラインコミュニティ「Players」の運営、無料メルマガ 仕事で成果を出し続けるための「Shinの公式メールマガジン」も行なう。

【著書紹介】『コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』(ダイヤモンド社)

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