スキルUP

これからの働き方にスーツは「不要」かもしれない/俵谷龍佑

社会人はスーツで仕事、という固定概念が変化しつつあります。フリーライターの俵谷龍佑さんが、スーツを着る理由や現代にスーツが必要かどうかについて、ポイントを挙げながら解説します。

フリーランスでWebライターをしている俵谷龍佑です。

出社する時はスーツ、そういう方は多いと思います。

機能性が高いから、身だしなみを整える必要があるからなど、スーツを着る理由はさまざまありますが、昨今では服装を自由にする企業も増えてきています。

いま一度、スーツを着る理由、これからの時代にスーツははたして必要なのか? ということについて考えてみたいと思います。

なぜスーツを着るようになった?

会社に出社する時はスーツを着る。当たり前のように語られていますが、そもそも、なぜスーツを着るようになったのでしょう?

歴史を紐解いていくと、起源は16世紀のヨーロッパにまでさかのぼります。

日本には幕末・明治にかけて軍服が浸透し、その軍服が形を変え、大正時代にはスーツが一般化します。

その後、高度経済成長時代には、スーツが大量生産され、ビジネスにおけるスタンダードファッションとしての地位を確立しました。

服装が多様化し、スーツを着る必要性が薄れた

しかし、インターネットの普及とともに、ファッションの趣味趣向はより多様化していきます。

また、アメリカのシリコンバレー発のGoogle、Appleといったベンチャー企業、また日本でもITベンチャーブームが起こりました。

その結果、サイバーエージェント、ライブドアといったラフなスタイルで働く社長がメディアに露出する機会が増え、この頃から「私服で働く」というスタイルが定着し始めました。

2015年にマイナビが男女300人に対して行なったアンケートによれば、「スーツで仕事をするべきか?」という回答に対して、「いいえ」が64.3%と、半数を超える結果が出ています(※参考:「スーツで仕事をするべき? ― 6割が否定派」/マイナビニュース)。

このように、スーツで仕事をする必要は決してないという意見が多くなってきていることがみてとれます。

なぜ、企業はスーツにこだわるのか?

しかし依然として、多くの企業ではスーツ着用を義務付け、私服での出社を認めていません。

なぜ、企業はスーツにこだわるのでしょうか?

私の考えでは、以下の3つにまとめられると思います。


【理由1. クライアントとのトラブルを最小限におさえたいから】

スーツを着ることをマナーと考えている方もいらっしゃいます。クライアント企業がゆるくても、担当者ベースでは差異があります。私服を容認してしまうと、そういった方と対峙した時にトラブルになる可能性があります。


【理由2. 社内の規律を高めたいから】

スーツやジャケットなど、同じような服装に画一化することで、職場全体に連帯感が生まれます(良い意味でも悪い意味でも)。


【理由3. 仕事では「身だしなみ」が大切と考えているから】

私服ではファッションセンスが問われますが、スーツならファッションセンス関係なく、誰でもそれなりの身だしなみが手に入ります(もちろん着こなしによって異なりますが)。

「スーツ」で仕事の生産性は上がる?

経営者、管理する側からすれば、服装をスーツに統一してしまうことで非常に効率化を図れるように思えます。

しかし、実際、現場の仕事の生産性は上がるのでしょうか?

私はNOだと思います。それは以下の点からです。


【理由1. 暑い/着心地が悪い】

ワイシャツにジャケットという組み合わせは、春や夏など気温の高い時期は汗もかきやすく、とても心地よく仕事ができるとは言えません。通気性の良いワイシャツやスーツが出ているとはいえ、限度があります。


【理由2. 動きにくく疲れやすい】

外回りの方にとってもオフィスワークをしている方にとっても、スーツは快適に動ける格好では決してありません。長く歩けば足は疲れ、外回りから事務所に帰って事務作業をする頃にはヘトヘトで、作業効率も下がります。

確かに、スーツにすることで仕事モードになれる、オンオフのメリハリをつけられる、ということもあるかもしれません。ただ、全員がそうなるとは限りません。

ここで問題なのは、スーツ一択であるということです。むしろ「私服」の方が生産性が上がるという方にスーツを強いるのは少々違うのではないかと思うのです。

「オン」と「オフ」の境界線はよりあいまいに

働き方改革により、残業規制、リモートワーク、服装自由、複業OKなど、より働き方は多様化しています。

従業員は複数のコミュニティ(企業)を行き来し、オンとオフの境界線はさらにあいまいになっていくでしょう。むしろ、「スーツに着替えて出社する」という行為そのものが、非効率と認識される日もそう遠くないかもしれません。

俵谷 龍佑

カテゴリ:スキルUP
【著者紹介】俵谷 龍佑(たわらや・りゅうすけ)
Webライター、ブロガー、音楽イベンター、ボーカリストなど様々な顔を持つ。「遊びが仕事に。仕事を遊びに。」を信念に、1箇所に囚われず、地方都市や様々な場所で仕事をする神出鬼没なノマドワーカー。働き方、自身のADD(注意欠陥障害)改善の記録、仕事効率化、ITをテーマとしたブログ「おれじなる」を運営。

※参考記事
スーツで仕事をするべき? ― 6割が否定派/マイナビニュース

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