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日本人は「飲みニケーション」を捨てないとヤバい/俵谷龍佑

最近よく耳にするようになった「アルハラ」という言葉。仕事における「飲みニケーション」の必要性についても見直しが始まっています。今回はブロガーの俵谷龍佑さんが、アルハラにまつわる様々な意見を紹介します。

みなさんは、「アルハラ」という言葉をご存知でしょうか?

アルハラとは、一気飲みを強要したり、飲酒に関する嫌がらせ行為のことを指します。

働き方の変化に伴い、これまでまかり通っていたお酒の飲み方や飲み会での交流のあり方にも、変化が生じています。

そこで今回は、「仕事に飲みニケーションは本当に必要?」というテーマで記事を書いていきたいと思います。

「アルハラ」とは?

まず、アルハラという言葉について改めて解説したいと思います。アルハラとは、アルコールハラスメントの略で「飲酒に関連した嫌がらせ・迷惑行為」のことを指します。

特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)によれば、アルハラの具体的行動は以下の5つに定義されています。

①飲酒の強要
②イッキ飲ませ
③意図的な酔いつぶし
④飲めない人への配慮を欠くこと
⑤酔ったうえでの迷惑行為
(※参照:「アルハラの定義5項目」/特定非営利活動法人ASK<アルコール薬物問題全国市民協会>)

20歳未満への飲酒強要はもちろん、20歳以上のお酒が弱い方への強要も死亡事故や事件につながる危険性もあり、社会問題として取り上げられています。

若い世代は「酒離れ」が進んでいる

仕事で上司にお酒をつぐ、誘われたら2次会まで付き合う、昔は飲み会が無礼講ができる、お互い腹を割って話し合える場とされていました。

ただ、若い世代はそもそもお酒を飲まない人が多く、忘年会や仕事の後の打ち上げに参加しないという人も増えているそうです。

厚生労働省「国民健康・栄養調査」によれば、飲酒率は飲酒率ピークの1996年と比べると、年代全体で低下しています。

特に、20〜29歳の飲酒率の低下が顕著で、1996年と比較すると、約35%から10%程度に下落しています。

お酒離れが進んでいる背景には、国民全体の健康意識の増進があげられます。

実際に、「女性フィットネスブーム」「禁煙化の動き」など、健康がある種のトレンドになってきつつあります。

浮き彫りになる「アルハラ問題」

今までも一気飲みによるアルコール中毒で死亡した事件、飲酒運転など、お酒にまつわるトラブル・事件はたびたびメディアでも取り上げられていました。

しかし、日常的な会社の飲み会内で行われる、一気飲み、飲み会の強制参加、お酒の弱い人への嫌味・悪口など、こういったことは表面化しませんでした。

しかし、働き方が変わり、「年功序列」「終身雇用」という社会から「成果主義」「個人主義」「多様化」という社会に変遷をとげる中で、こういった問題が浮き彫りになっています。

このアルハラですが、実は被害者と加害者の考え方に大きなギャップがあることが難しいところです。

良かれと思ってオススメのお酒を薦めたことが嗜好のゴリ押しとなり、「アルハラっぽい」と受け取られる。

また、「乾杯はとりあえずビール」が同調圧力でアルハラっぽいなど、知らず知らずアルハラに加担してしまっている可能性もあるのです。

飲みニケーションと同じ効果が得られる「インプロ」とは?

飲みニケーションはアルコールという力を借り、お互いの素を強制的に引き出して仲良くなるというのが本質ですが、その半面、健康を害する危険性もあり、また金銭面でも大きな負担になります。

飲みニケーションという文化がない海外の事例を紹介すると、即興演劇をベースにした「インプロ」と呼ばれるコミュニケーション術が参考になります。

インプロは、主に企業のチームビルディング研修などで用いられるもので、飲みニケーション同様、無礼講という状態が即興演劇中の演技という形で生まれます。

例えば、上司と部下がセリフの掛け合いをする時に、即興演劇なのでつい本音が出ることもありますが、それは演技中ということで不問になるわけです。

インプロは、飲みニケーションと比べると、お金もかからず、また2日酔いで体調が悪くなる心配することがありません。
(参照:「「飲みニケーション」に頼らない!様々な企業が導入“チームの結束力を高める方法”」/FNN PRIME)

多様性を受け入れる社会に適応する

外国人労働者の受け入れの法律も改正され、今後はより多くの外国人が日本に来ると思われます。そうなった時、いま以上に「多様性」への寛容さが問われます。

飲みニケーションに限って言えば、飲める人、飲めない人、そして飲み会が苦手な人、好きな人。

これらすべての多様性を相互理解し、飲みニケーション以外のコミュニケーションの方法も模索していくことが重要なのではないでしょうか。

俵谷 龍佑

カテゴリ:スキルUP
【著者紹介】俵谷 龍佑(たわらや・りゅうすけ)
Webライター、ブロガー、音楽イベンター、ボーカリストなど様々な顔を持つ。「遊びが仕事に。仕事を遊びに。」を信念に、1箇所に囚われず、地方都市や様々な場所で仕事をする神出鬼没なノマドワーカー。働き方、自身のADD(注意欠陥障害)改善の記録、仕事効率化、ITをテーマとしたブログ「おれじなる」を運営。

※参考記事
アルハラの定義5項目/アルコール薬物問題全国市民協会
「飲みニケーション」に頼らない! 様々な企業が導入“チームの結束力を高める方法”/FNN PRIME

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