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アナログ派? デジタル派? 有用なタスク管理ツールの選び方/倉下忠憲

タスク管理のツールをアナログにするかデジタルにするかで、その人の好みははっきり分かれます。今回はこれらタスク管理ツールの選び方について、ライフハックブログ「R-style」の倉下 忠憲さんが紹介します。

ツール選択の最初のチェックポイント

タスクリストとは、「実際に取れる具体的な行動」を一列に並べたものです。

タスクリストを作るためには、要素を一列に並べて書き留められるツールが必要です。

といっても、大げさなものは必要ありません。そうしたことができるツールは、日常に溢れています。

ここでは、それらをアナログツールとデジタルツールの二つに分けて紹介していきますが、その前に一点注意しておきたいことがあります。

それは「そのツールが、使えるのか?」という点です。

この問いには二つの意味があります。

一つは、自分がそうしたツールを使えるのか、という点。たとえば、手書きするのが嫌いならアナログツールは使えません。

逆に、キーボード入力やマウス操作に不慣れならデジタルツールは扱いが難しいでしょう。

もっと些細なレベルで、「好き嫌い」の問題もあります。

使いにくい(あるいは使いたくない)ツールを無理して用いても、いいことはまったくありません。使用者はどこまでいっても自分なのですから、自分の好みに合わせましょう。

もう一つは、仕事中にそのツールが使えるのか、という点です。

最近では少なくなってきているかもしれませんが、会議中などに自由にスマートフォンやパソコンを使えないという環境もありえます。

タスクリストは仕事中に頻繁に参照することになるので、職場の環境で使いにくいツールを選ぶのは避けましょう。

アナログツールの選び方

上記のことを考えると、ほとんどあらゆる職場環境で使えるのがアナログツールです。

アナログツールは価格も安く、入手も容易いので、導入としては良いかもしれません。

アナログツールであれば、大きく三つの選択肢があります。

・手帳
・ノート
・ノートパッド

手帳は仕事のおともとして使っている人は多いでしょうから、そのまま流用できるでしょう。

ただし、あまりに小さいサイズだと、「実際に取れる具体的な行動」を書き並べるのは、スペース的に難しくなります。バーティカルタイプや一日一ページタイプなど、十分な記入量が確保できるものを使いましょう。

ノートであれば、タスクリスト専用としても使えますし、その他のメモの管理も可能です。

手帳を使っている場合は、二冊のツールを持ち歩くことになりますので、その点が気にならないならノートは良い選択です。

少し変わり種として、ノートパッドを使う手もあります。ノートのように綴じてあるのではなく、一枚一枚がちぎり取れるようになっているものです。切り離せば自由に動かせるので、手帳とページ1枚のようなセットでも運用できます。

ノートパッドの亜種として、リーガルパッドというものがあります。これは用紙が黄色であり、非常に「目立つ」ツールです。タスクの実行を「重要案件」として扱いたければ、こうした色違いのツールを使ってみるのも一手です。

デジタルツールの選び方

パソコンやスマートフォンが使えるなら、デジタルツールの選択も可能できます。非常にたくさんのツールがありますが、大別すれば以下の4種類になるでしょう。

・タスク管理専用ツール
・アウトライナー
・テキストエディタ/ノートツール
・表計算ソフト

それぞれ解説していきます。


【タスク管理専用ツール】

まず、タスクリストを作るための専用ツールがいくつもあります。

ここでは代表的なアプリとして「Todoist」を紹介しておきますが、他にもいろいろあります。

WindowsやMac専用のもの、あるいはWebブラウザから使えるクラウド対応のものなどさまざまです。

主要な機能は似ていても、細かい違いはかなりあり、どれが自分に合うのかは一度使ってみないことにはわかりません。

幸い、無料で使えたり、最初の一週間程度は試用できるものが多いので、いろいろ触ってみるのがよいでしょう。


【アウトライナー】

専用ツールとは違い、もっと汎用的に「リスト」を作れるのがアウトライナーです。ここではクラウド型として有名な「WorkFlowy」と「Dynalist」を紹介しておきます。

タスク管理の専用ツールと違い、タスクを取り回すための機能は少々不足がありますが、その分気楽に使い始めることができますし、自由にアレンジもできます。

また、タスク以外の情報を管理することも得意です。用途が広いツールと言えます。


【テキストエディター】

さらに用途を広げると、普通のテキストエディタやノート用のツールを使うこともできます。

こうしたツールにも「箇条書きリスト」を作る機能があり、それを用いればタスクリストが作れます。

ただし、タスクリストだけの用途であれば、少々余計な機能が多いことは否めません。他の情報管理と合わせたいときなどに有用な選択肢です。


【表計算ソフト】

最後は少々マニアックになりますが、表計算ソフト(ExcelやNumbers、Googleスプレッドシートなど)を使ってタスクリストを作ることもできます。

マクロなどを使い込めば、さまざまなことが可能になりますが、初心者には少し荷が重いかもしれません。逆に、表計算ソフトを使い慣れている人には、その他のツール寄りも扱いやすい可能性があります。

どこから始めればよい?

以上のようにさまざまな選択肢があり、どれが使いやすいのかは、やはり実際に使ってみるしかありません。

とは言え、仕事に慣れていない状態だと、リストを作っても必要な行動が充分に網羅されているとは限りません。抜けがあったり、必要ない行動を載せてしまったりすることもあるでしょう。

それは別に構いません。後から調整すればいいだけです。

重要なのは、最終的な目標の達成(≒プロジェクトの遂行)に向けて、どんな行動が必要なのかをイメージしてみることです。

場当たり的に取りかかるのではなく、想像してみること。そして、それを記録に残していくことです。

これを繰り返していけば、仕事の段取りは徐々にうまくなっていきます。逆に言えば、場当たり的に仕事をしている限り、段取り力は向上しないのです。

行動に取りかかる前にぜひ、タスクリストを作ってみてください。その習慣は、決して損にはなりません。

倉下 忠憲

カテゴリ:スキルUP
【著者紹介】倉下 忠憲(くらした・ただのり)
1980年、京都生まれ。ブログ「R-style」主宰。コンビニ業界で働きながら、マネジメントや時間・タスク管理についての研究を実地的に進める。その後、執筆業に転身。現在は書籍執筆やメルマガ運営を主とする物書き。著書に『「やること地獄」を終わらせるタスク管理「超」入門 』(星海社新書)、『EVERNOTE「超」仕事術』『Scrap box情報整理術』(C&R研究所)、『ハイブリッド発想術』(技術評論社)などがある。自分で出版を行うセルフパブリッシングも意欲的に取り組んでいる。

※参考リンク
「Todoist」
「WorkFlowy」
「Dynalist」

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