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デキる人はなぜデスクがキレイ? 片付けのエキスパートが教える、片付けと仕事の深~い関係

仕事がデキる人のデスクは、なぜかいつもキレイに整理整頓されている。整理収納アドバイザー1級の大村信夫さんが説く、片付けと仕事の密接な関係とは?

整理収納アドバイザー1級の大村信夫さんは、大手家電メーカーに勤務しながら、片付けのやり方や習慣化術を広めるために「片付けパパ®」や「片付け部長®」として、公的機関や社内での講演会やワークショップを開催している。

今年4月に、「片付けパパ」としての大村さんを知る社内有志の要請で開催された自社の講演会では、業務時間外にもかかわらず、社内外から約300人が参加。また5月に同社の別事業所で開催された講演会では、100人の定員が約1時間ほどで埋まってしまったというほど、好評を得ている。

そんな大村さんによると、片付けは仕事に通じ、さらに生活全般、そして人生にまで通じるものだと話す。詳しく聞いてみた。

「片付けパパ®」「片付け部長®」代表の大村 信夫さん
「片付けパパ®」「片付け部長®」代表の大村 信夫さん


デキる人はなぜデスクの整理整頓が上手いのか?

大村さんに「仕事がデキる人のデスクはなぜきまってキレイなのですか?」と尋ねたところ、片付けは仕事を効率的にこなすことと関係が深いと話す。片付けと仕事はどう関係しているのか?

「そもそも、片付けというのは『小さな判断と行動』の積み重ねです。例えばご自宅の郵便受けにダイレクトメールやチラシがたくさん入っていたとします。あなたはどうしますか? “片付けがどちらかというと苦手”という方であれば、その場で“要/不要”を判断せず、とりあえずそのままリビングのダイニングテーブルに置いてしまう。捨てるかどうかは先送りし、それらが積み重なってぐちゃぐちゃになっていく…。よくあるパターンです。

これがもし、“片付けが得意だし好き”という方であれば、『小さな判断と行動』が習慣付いているはずですので、郵便受けから出したらすぐに“要/不要”を判断し、不要なものはすぐに処分するという行動をするでしょう。

このように、『小さな判断と行動』を意識するかしないかということが、仕事のやり方にも関係してくるのだと思います。

現に、仕事がデキる人を観察していると、仕事に関しても先送りすることなく、常にその場で判断して、何かしらの行動しています。やることとやらないことを常に判断して行動する人は、デスクにあるモノに対しても、必要なモノだけに集中して片付け、それ以外の仕掛かり中のモノは一旦保留にして退避するなどして、逐一、判断して行動しているのです。

そして、仕事がひと段落着いたタイミングや、1時間に1回などのタイミングを決めて、仕掛かり中だけの種類に集中して整理するといったことをしているのです」

リアルな体験談! 片付けで人生まで変わった

片付けは「小さな判断と行動」の繰り返しであり、デキる人はそれが習慣化されていることがわかった。

そして大村さんは、片付け習慣を身につけることは仕事のみならず、「生き方」をも変えてしまうと言う。

「片付けの本質は、経営学者ピーター・ドラッカーが提唱した『選択と集中』という概念と同様であると考えています。選択と集中とは、今後の自社の方向性に基づいて選択した“コアとなるビジネス”に対して経営資源を集中的に投入し、それ以外は縮小もしくは売却、外部委託などしてやらない、という経営戦略の一つです。この概念は、仕事はもちろん、生き方にも通じるものだと考えています。

私は片付けを意識するようになってから、自分にとって何が必要で、何が要らないかを選別できるようになりました。そのように、自分と物事との関係性の本質を見極めるということは、自分の『選択基準』を明確に作ることです。この選択基準がはっきりしないから、迷って捨てられず、判断を先送りにしてしまうのです。選択基準がブレなければ、迷わずに捨てられます」

実際、大村さんは自分の「選択基準」に気づいたことで、人生まで変わったそうだ。

「以前の私は、時間を気にせず残業して、その後も同僚と飲みに繰り出すような生活を毎晩のように送っていました。家事・育児への参加意識はありましたが、夜はほとんど何もやっていませんでした。今は『片付けパパ』として活動していますが、当時は片付けパパどころか、いつ家族にNOを突き付けられてもおかしくない、家族にとって『片付けたくなっちゃうパパ』だったのです。

そんなある日、とあるきっかけで整理収納アドバイザーの知人に部屋の片付けを依頼したところ、それ以降は部屋が散らかることが少なくなり、家族全員のストレスが軽減され、前向きな気持ちになれたのです。この経験から片付けに興味を持ち、整理収納アドバイザー1級の資格を取りました。

自分が片付けをするようになり、家の中が片付いたことで、家庭内の会話や笑顔の時間も増え、『自分はもっとここに時間を費やすべきだ』と思うようになりました。つまり、“家族みんなが幸せな状態になること”が、私の『選択基準』になったのです。

その後、何事もその基準で選択するようになり、残業もできるだけ早く片付けると決め、タイムマネジメントを意識するようになり、仕事の仕方も変わりました。そのおかげで、家族の関係性もさらに良くなりました。また片付けの効能をより広めるために会社からも兼業を認められて、新たな気づきや人脈を得ることができました。

こうして、自分にとって必要なことに集中して時間を使うことを意識することで、毎日が本当に充実するようになったのです」

デスクの整理という身近な課題をクリアすることは、人生をも変える可能性もあるということ。身近なデスクの片付け習慣を身につけるところから始めてみよう。


一ノ瀬 聡子

カテゴリ:スキルUP

【取材協力】大村 信夫(おおむら・のぶお)さん
「片付けパパ®」「片付け部長®」代表。整理収納アドバイザー1級、3児のパパ。モノを整理することで心も整理され、日常生活や人間関係など人生全体に好循環が生まれることを伝えるべく、家電メーカーに勤務しながら兼業として講演やワークショップを開催。
■Blog:片付けパパの「7つの片付け習慣術」

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