スキルUP

「旅しながら働く」人は、どんな仕事をしているのか?/俵谷龍佑

政府主導で働き方改革が推進されるなか、新たな働き方として注目される「リモートワーク」や「ワーケーション」の実態はどうなっているのでしょうか。自身もリモートワークを実践するライターの俵谷龍佑さんが解説します。

フリーランスでWebライターをしている俵谷龍佑です。

長時間労働による過労死、育児休暇を取得できない職場環境といった問題が表面化し、政府主導で働き方改革が推進される中で、「リモートワーク」や「ワーケーション」といった新たな働き方を導入する企業が増えてきました。

そこで今回は、ワーケーションを実践している人はどんな仕事をしているケースが多いのか、また今後のリモートワークやワーケーションの動向についてもあわせて解説いたします。

海外と比べて、日本の「リモートワーク」の浸透率は?

まず、リモートワークについて見ていきます。

リモートワークとは、出勤せずに自宅やカフェなどで仕事をするワークスタイルのことを指します。

オフィスの管理費や人材確保のコスト削減や生産性向上を目的に、導入する企業が増えつつあります。

従業員は、上司を気にすることなく、自由に働くことができ、また育児や家庭の時間も作ることができ、ワークライフバランスも重視することができます。

総務省が発表している「平成29年度 情報通信白書」によれば、日本でリモートワークを導入している企業の割合は13.3%にとどまっており、まだまだ増える見込みです。

これに対し、米ギャラップ社が2016年に行なったリモートワークの調査では、「仕事の一部または全部を在宅でする」人が43%と、海外でのリモートワークの普及率が高いことがうかがえます。

旅しながら働く「ワーケーション」

近年は、リモートワークからさらに進んで「ワーケーション」という概念が新たに登場しました。

ワーケーションとは、「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語で、旅しながら働くワークスタイルのことを指します。

近年では、JAL(日本航空)や和歌山県白浜町、三菱地所など、地方自治体や大手企業がワーケーションを導入しています。

このように、地方創生や地方活性の一貫として、地方の行政と大手企業が連携してワーケーションが出来る環境を整備し、地方都市の関係人口を増やすプロジェクトも増えており、これからの働き方の選択肢の一つに加わりそうです。

ワーケーションに適さない職種は?

ワーケーションは、すべての職種に適した働き方ではありません。

以下に書いたような仕事はワーケーションの導入が難しいかもしれません。

例えば、工場の生産ライン管理の仕事、秘密保持の契約にかかわる書類やデータを扱う仕事は現場に出勤する必要がどうしても出てくるので、ワーケーションには適していません。

遠隔操作の技術もいずれ登場するとは思いますが、コストと技術的な部分でまだまだ非現実的でしょう。

他の例でいえば、イベントのファシリテーター、結婚式のプランナーといった空気感の演出や場を作る仕事は、オンラインでなかなか上手くコントロールすることができません。

「旅しながら働く人」の代表的な仕事

旅しながら働く人は、具体的にどのような仕事をしているケースが多いのでしょう。それは、主に以下の4つになります。


【システムエンジニア】

Webサーバーを使うのでWi-Fi環境が整備されていることが条件ですが、他の仕事に比べると、ワーケーションが実践しやすいです。


【ライター】

取材やイベントレポートであれば、現地におもむく必要が出てくることもありますが、最近は電話やオンライン取材が可能なケースも多いため、ワーケーションをされている方も多くいらっしゃいます。


【デザイナー】

デザインの加工処理・編集で必要なマシンスペックにもよって変わりますが、基本的にはパソコン一台で完結しやすい仕事です。


【営業】

営業の担当エリアが広ければ可能になります。極力、営業管理ツールを使い、会議や報告の手間を効率化することでワーケーションも現実的になりそうです。ただし、上の3つに比べれば、まだまだ実現性は低いと言えるでしょう。

当面「ワーケーション」は特定の職種に限られる

上でも書いたように、ワーケーションが導入できる職種は「パソコン一台で成立する仕事」「いろんな場所に行ける仕事」「場所が関係ない仕事」「場所にとらわれない仕事」といった条件があります。それ以外の職種だとどうしてもコストがかさんでしまい、導入には手が進まないのが現状です。

新しい働き方を導入するとなると、目に見える生産性を追い求めてしまいますが、ワーケーションのようにいつも環境が変わることでアイデアが想起される、なんとなく気分が良いという社員のモチベーション向上にもつながることもあります。

数値で測れない価値を見極めることも、今後、新たな働き方を導入する上では重要になってくるでしょう。

俵谷 龍佑

カテゴリ:スキルUP
【著者紹介】俵谷 龍佑(たわらや・りゅうすけ)
Webライター、ブロガー、音楽イベンター、ボーカリストなど様々な顔を持つ。「遊びが仕事に。仕事を遊びに。」を信念に、1箇所に囚われず、地方都市や様々な場所で仕事をする神出鬼没なノマドワーカー。働き方、自身のADD(注意欠陥障害)改善の記録、仕事効率化、ITをテーマとしたブログ「おれじなる」を運営。

※参考リンク
平成29年度 情報通信白書(総務省)

★ビジネスに役立つヒントが満載「スキルUP」記事一覧はこちら

あなたへのオススメ記事

  • 有名人の成功談に潜む「生存者バイアス」という罠/俵谷龍佑
  • “フリーランス”という働き方をおすすめしない5つの理由/俵谷龍佑
  • 睡眠時間を記録して“昼間の睡魔”を未然に防ぐ/俵谷龍佑
  • ブーム到来!? 家を持たない生き方「アドレスホッパー」とは/俵谷龍佑
  • 「電験三種」ってどんな資格? 仕事内容・試験概要・合格率・攻略法を徹底解説!

    「電験三種」ってどんな資格? 仕事内容・試験概要・合格率・攻略法を徹底解説!

  • いざというときもスマートに! 慶事・弔事のビジネスマナー

    いざというときもスマートに! 慶事・弔事のビジネスマナー

  • おいしい英語のトリビア満載! 英語の雑学クイズ

    おいしい英語のトリビア満載! 英語の雑学クイズ

  • 言われてみると…どっちがどっち?? 違いがわかる雑学クイズ

    言われてみると…どっちがどっち?? 違いがわかる雑学クイズ

  • あの英語にそんな意味が! 色・天気の英語雑学クイズ

    あの英語にそんな意味が! 色・天気の英語雑学クイズ

  • オンライン英会話と英会話スクール、比較するとどっちがおすすめ?

    オンライン英会話と英会話スクール、比較するとどっちがおすすめ?

スキルUPの人気記事ランキング

  • なぜ15・30・45じゃないの!? 謎すぎるテニスのスコアの数え方/毎日雑学

  • 遠回しすぎて伝わらない「嫌味」選手権がネットで盛り上がる

  • 【SE女子の日常】意外とアクティブなエンジニアもいる/ぞえ

  • 「駐在所」と「交番」は何が違う?/違いがわかる雑学クイズ(10)

  • 営業1年目の夏。憧れの先輩との出会い/えりたの新人営業マン成長記(1)

{ カテゴリ別ランキングを見る }

資格・スクール情報

  • 行政書士とは? 仕事内容を詳しく解説

    行政書士って何? どんな仕事をするの? 他の法律系資格との違いは? 行政書士に関する素朴な疑問を解決します。

    行政書士とは? 仕事内容を詳しく解説
ページトップに戻る