何をやっても続かない……“三日坊主”人生から脱けだす方法/岡野純

努力できない・頑張れない自分を責める前に、見直すべきポイントがあります。それが「環境」です。古川武士さんの新刊『理想の人生をつくる 習慣化大全』より、自分を乗せる環境を意識的に選ぶ方法を紹介します。

「人生を変える」ということは、「習慣を変える」こと。『理想の人生をつくる 習慣化大全』(古川武士著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)にはそう書かれています。
なぜなら、人はその行動と思考の約80%がすでにパターン化(習慣化)されているものだからだそうです。
つまり、その中の悪癖と思える部分を良い習慣に入れ替えることができれば、人生は理想的なものに近づいていきます。
しかしそうは言っても、習慣を変えるのは簡単ではありません。
ダイエットや営業の勉強などを意気込んで始めてはみたものの、三日坊主で終わってしまったという経験を持つ方は少なくないのではないでしょうか。
もちろん僕にもそのような経験があります。
つい最近も、自分の「マンガを描く習慣」について悩んでいました。
日々もっとマンガを描く時間を増やしたい、マンガ描きを習慣化したいと思っているのに、なかなかそれが自分の生活に根付かないのです。
そして気づいたのは、どうやら自分の「意識」を変えるのは難しそうだということ。
また、意識よりももっと他のものを変えたほうが、結果的に習慣を変えやすいものがある、と気づきました。
それが「環境」でした。
意識ではなく環境を変える
環境を変えると、自分の意志力ややる気を頼らなくてもそれをしやすくなる状態(あるいはそうせざるを得ない状態)を作ることができます。
たとえば、ついついテレビを観てしまうのをやめたいのであれば、テレビを捨ててしまう。
これは少し極端な例ですが、このように環境自体を変えてしまったほうが結果的に自分の意識に左右されることなく、生活習慣を変えることができます。
僕の場合「日々もっとマンガを描く時間を増やしたい」と悩んでいましたが、なんとiPad Proを購入することでこれが解決しました。
iPadでなら、パソコンやペンタブレットを用意するよりもマンガを描くまでの手間や心理的ハードルがぐっと下がりますし、何より持ち運びができます。
このおかげで出勤直前のスキマ時間で「あの1コマだけ描いちゃおう」とサッと描けるようになったり、会社に持っていって昼休みに描いたりもできるようになりました。
「iPad Proのある環境」のおかげで、「マンガを描こう」と意識するよりも簡単にマンガを描けるようになったのです。
自分を変えるために、自分以外の力を借りることは全く悪いことではありません。
僕もそれに気づいた瞬間、すべてを自分のせいにしなくてはいいんだ、と気持ちが楽になりました。
ぜひ、「環境の力」を利用してみてください。
岡野 純
【著者紹介】岡野 純(おかの・じゅん)
世の中のモノ・コトをマンガで「わかる化」する「わかる化漫画家」。会社員と個人漫画家のパラレルワーカー。2児の父。子供の頃に漫画家を志すも諦めていたが、30を過ぎてから「あたらしい漫画家の形」に気づき、現在のワークスタイルに至る。Amazon年間ベストセラーの『マンガでわかる!幼稚園児でもできた!!タスク管理超入門』『やる気クエスト』など10冊以上の書籍を出版し、累計部数は12万部を超える。
■Blog:純コミックス
【書籍紹介】『理想の人生をつくる 習慣化大全』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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