シャンパンに慣れては味わえない? 日本一のキャバ嬢が初心を忘れない訳/億稼ぐ技術(7)

「稼ぐ技術」の秘訣は、誰もができるようでいてできないことにあります。そんな「働き方」「稼ぎ方」「生き方」のコツを、日本一のナンバーワンキャバ嬢・小川えり氏著「日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術」よりご紹介します(第7回)。
「日本一売り上げるといわれても、まだまだ。初心にかえって、勉強しよう」
シャンパンのブラインドテストで不正解。
シャンパンを、売り上げとしか見てなかったことを大反省。
味わって飲むようにしたら、新しい発見がありました。
◇ ◇ ◇
先日、あるお客様が、
「シャンパンのブラインドテストをしよう」
とおっしゃいました。
ドン・ペリニヨン、ドン・ペリニヨンP2、クリュッグの3本を注文していただいて、目隠しをして飲み、名前を当てるテストです。
見事に正解したら、さらに高価なアルマンドブラック(アルマン・ド・ブリニャック ブラン・ド・ノワール)をおろしてくださり、不正解ならシャンパンの直瓶(瓶を口につけて一気飲みするエンリケの得意技です)するという約束になりました。
「毎日、シャンパンを飲んでいるんだから、当てられるはずだね」
とお客様。私も自信満々で臨んだのですが、結果は私の負け。3本のうち1本は正解できたのですが、2本(ドンペリとドンペリP2)を当てることができませんでした。
「毎日飲んでいるのになんでわからないの」
とお客様に怒られるし、アルマンドのオーダーは幻に終わるし、久々の直瓶でフラフラになるしで、その日は散々でした。
それで、思ったのです。
「お客様のおっしゃるように、これだけ毎日シャンパンを飲んでいるのに、味わって飲んでいなかった。シャンパンをただ売り上げとだけしか見てなかった。シャンパンに申し訳ない」
反省しました。
そこで、次の日からシャンパンを味わって飲むことにしました。
「これがドンペリ」
「これがラベイ」
……と飲むうちに味の違いがわかり、「シャンパンっておいしい」と思えました。
キャバ嬢になって初めての体験です。
「次にあのお客様が来てブラインドテストをしたら、絶対に当てる」
という意気込みでがんばりました。
そのお客様がまた来店するかどうかはわかりませんし、来店なさっても「またテストをしよう」とはおっしゃらないかもしれません。
でも、私は負けん気の塊かたまりなのと、これまで味をないがしろにしてきたという反省もあって、味わって飲み続けました。
そして、そのお客様が来店。
「また、ブラインドテストしよう」
とおっしゃいました。
やはり3本並べて飲んで、今度は全部当てられました!
ご褒美の高級シャンパンも無事おりて売り上げも上がりました。
とっても嬉しかったです。
日ごろ飲んでいるから、それに慣れてしまって、シャンパンの味のことはスルーしていました。
日本一売り上げるといわれても、私もまだまだです。いつも初心にかえっていろんなことをたいせつにしていきたいと思いました。

小川 えり
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【著者紹介】小川 えり(おがわ・えり)
通称エンリケ。1987年11月2日生まれ、岐阜県出身、愛知県名古屋市在住。高級キャバクラ「アールズカフェ」に週7日年間360日出勤中の現役キャバ嬢で、2018年のバースデー・イベントでは3日間で2億5000万円以上を売り上げた。インスタライブや時流に乗ったSNS展開が話題。著書に
『日本一売り上げるキャバ嬢の指名され続ける力』(KADOKAWA)がある。
【書籍紹介】『日本一売り上げるキャバ嬢の億稼ぐ技術』(KADOKAWA)