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令和の時代、従業員が企業に求める条件とは?/川尻秀道

時代の変化とともに、従業員が企業に求める要素も変化しています。MBA・大学院留学支援を行う川尻秀道さんが、注目すべきトピックを紹介します。

従業員が企業に求める要素は、時代と共に変化しています。

昭和時代は、大手企業、有名企業に就職することが一つのステータスであり、入社したら一生安泰の「安定」を求められました。

平成時代は、大手企業、有名企業の人気は衰えないものの、転職やベンチャー企業への就職も盛んになり、規模にとらわれず各職場で自分の能力を発揮できる「働きがい」を求められました。

では、これからの令和時代に企業が求められるのはどんなことでしょうか。それは、個々の考え方や生活スタイルを尊重する「柔軟な働き方」ではないでしょうか?

求職者が企業に求めるのは「柔軟な働き方」

5月17日付のアメリカの経済誌『フォーブス日本版』(「『時短』検索数は6年間で10倍以上に。データが示す『働き方改革』への期待」)では、求人検索エンジンのIndeed Japanが実施した求職者の意識調査で興味深い結果を掲載しています。

本調査は、「柔軟な働き方」と関連性の高いキーワードの検索数の推移を、2013年1月から2019年1月まで集計したもので、それらのワード検索数は過去6年間で「182%」も増加していました。

6年間で最も検索数が伸びたキーワード「時短(対13年比941%)」をはじめ、「テレワーク(対13年比723%)」や「副業」などの検索数も、大幅な増加を見せています。

同記事では、

たった6年のうちに人々の働き方に対する意識は著しく変化し、新たな働き方を模索していることが今回明らかになった。日本の伝統的な働き方である終身雇用から転職が盛んになるなど改革の流れも少しずつ見られることから、令和時代では「柔軟な働き方」も企業選びの新たなスタンダードとして捉えられるのではないだろうか。

とまとめています。

公務員もテレワークを実施

東京都の職員も、来年の東京オリンピック・パラリンピックを機に働き方改革を実践しています。

7月6日付の朝日新聞デジタルの記事によると、来年の東京オリンピック・パラリンピック期間において、東京都は本庁勤務の職員約1万人を対象に職員の時差出勤やテレワーク(在宅勤務)に取り組むことを発表しました(「時差・在宅勤務、五輪へ試行 東京都庁職員1万人」)。

テレワーク推進のため、持ち運び可能なノートパソコンを職員に配っており、約2800人が一斉に都庁以外で働く日も設けていくとのことです。

離職率が大幅に低下したサイボウズ

イギリスのBBCニュース「ワークライフ・ジャパン」の特集で、日本の大手ソフトフェア開発企業サイボウズの青野慶久社長へのインタビュー取材を行なっています(「【ワークライフ・ジャパン】育児休暇や副業……IT社長が率先する働き方改革」)。

青野社長は自身の育児休暇の経験から、「育児は商売よりも大事であると認識し、育児によって次の労働力が育っていく」と話しています。

同社は育児休暇だけではなく、フレックスタイムの導入や従業員の副業を認めるなど、日本の企業としては革新的です。

青野社長は、「従業員の柔軟な働き方を認めることによって当初28%だった離職率も現在では5%以下まで下がり、その状態を6年間維持している」と語っています。

「KAITEKI(快適)」を追求する三菱ケミカル

6月24日付のハフポスト日本版の記事では、化学メーカー大手の三菱ケミカルの和賀昌之社長へのインタビューを通じて、同社の「働き方改革の本気度」を紹介しています(「女性活躍だけではもう古い? 河合薫が迫る、ある企業の『働き方改革』の本気度 ―― 三菱ケミカル」)。

三菱ケミカルは、快適をキーワードとした「KAITEKI(快適)健康経営」を実践している会社です。

和賀社長はインタビューで「KAITEKIとは『人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと』を表しています」と話し、原動力である「人」それぞれが能力を発揮して活躍してほしいという思いから、「KAITEKI健康経営」をスタートしたと言います。

同インタビューでは、三菱ケミカルの従業員が快適に働くことができる様々な取り組みを紹介しています。

例えば、

・男性の育児休職または時短勤務の取得率100%を目指す。
・配偶者の転勤に帯同したい社員がいる場合は、その転勤先でグループ会社を含めて働けるように支援する。
・退職や転職した人で、再度同社で働きたいという社員の復職支援。 

などです。

その他、女性、外国人、LGBTの方々が働きやすい職場環境や様々な制度を導入、検討しており、従業員の柔軟な働き方を追求している企業の一つと言えるでしょう。

従業員の柔軟な働き方が求められる

令和新時代に企業が求められる条件は、従業員の「柔軟な働き方」。

今年4月から政府による働き方改革関連法案が順次施行され、私たちはいま正に、働き方の大変化を体感する真っただ中にいます。

この変化に対応できる企業は成長を続け、対応できない企業は淘汰されていくのでないでしょうか。


文=川尻 秀道

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】川尻 秀道(かわじり・ひでみち)
ラウンジグループ株式会社代表取締役兼CEOとしてMBA・大学院留学支援サイト「MBA Lounge」や留学準備とビジネスの会員制コミュニティ「U29 Lounge」、MBAメソッドを導入した起業スクール「MBA起業アカデミー」などの事業を展開。

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