スキルUP

高校生の僕が、たった4時間の東大合格者による即席塾から学んだこと/スゴイ! 学び方(3)

最小のインプットで未来に成果がついてくる! 350万人を魅了してきた著者・山﨑拓巳氏が教える、努力よりも大切な「正しい学び方」を『最高のアウトプットができる スゴイ! 学び方』よりご紹介します(第3回)。

ムダな努力はしない

あなたは、「受験勉強」と聞いたとき、どんな映像を思い浮かべるでしょうか?


たぶん、学習塾で、「必勝」「絶対合格」なんていうハチマキをしながら勉強している生徒たちの姿や、通学電車でせっせと単語帳を開いて英単語を覚えている学生の姿ではないでしょうか?

そのイメージには、日本のいわゆる「詰め込み教育」が反映しているように思います。


しかし、どう考えても、この「詰め込み教育」というやつは、「最小の努力で最大の効果を出す学び方」ではありません。

「詰め込み教育」は、「あさっての方向のムダな努力」を大量に、無理やりやらされているというイメージです(あさっての努力=見当違いの努力)。

ちなみに、僕は家庭の事情や、ずっと陸上競技をやっていたこともあって、「学習塾」というものに通った経験がありません。

高校生のとき、大学受験でも、塾には通っていませんでした。

しかし、唯一、たったの4時間だけ、「塾のようなもの」に通ったことがあります。

オーバーではなく、このたったの4時間のおかげで、僕の成績は飛躍的に伸びました。言い方を変えれば、僕は、この4時間のおかげで、「あさっての努力」を効率のいい努力に変化させることができたのです。


大学受験を前にした高校生の僕は、郷里である三重県の小さな村に住んでいました。

そんな村から、東大の合格者が1人出たのです。

もう、それは村が揺れるほどの大事件(笑)。

で、僕は当時の同級生から、「夏休みに、その人に勉強を習いにいく」という話を聞いたんです。

その話をなにげなく母親に話すと、

「あんたも行きたいか?」

とひと言。やっぱり母親も、来年は受験だというのに塾にも行かせていないことを少し気にしていたのかもしれません。

どうせ学ぶなら、すでに「答えを知っている人に聞く」ことが最短距離だと知っていましたから、僕としても、母に言われるまでもなく興味津々でした。

しかし、その東大生の即席塾、高かったんです……。

夏休みに週1回2時間で1万円。それが全4回で、計4万円。

今から40年も前の4万円ですから、かなりのインパクトですよね。

しかも、僕は当時、部活をやっていましたから、試合と重なったりして、全4回のうち、日程的に2回しか参加できない。

にもかかわらず、ディスカウントはなしで、「2時間が2回で計4時間だけど、料金は4万円ちゃんといただきます」ということでした。


でも、結局、僕は母親の言葉に甘えて、この即席塾に申し込みました。

やはり、「賢者に学ぶこと」はチャンスだと思ったんです。

そして、その僕の選択は間違ってはいませんでした。

その先生、僕が「全4回のうち2回しか参加できない」と知ると、こんなことを言ったんです。

「たった4時間教えても、学力は伸びないでしょう。なので、山﨑君、君の志望校に合わせた勉強の仕方を4時間教えるよ」

勉強ではなく、勉強のやり方を教えるって、スゴイですよね。

これも目からウロコの発想でした。

それで、僕が志望校とその難易度を伝えると、この先生、即答してくれました。


「青チャートの例題と応用問題を解きなさい。赤チャートはもう触らなくていい」


その当時、通称「青チャート」「赤チャート」という、定番の受験参考書があって、この先生曰く、そのうちの「青チャート」の例題と応用問題に特化し、同じパターンの問題が出たら、全部解けるようにしておけばよいと。

そして、「青チャート」よりもレベルが高い「赤チャート」は無視してよいと……。

先生のこの言葉で、僕は知ったんです。

「勉強にはノウハウ(攻略法)があるんだ!」

つまり、「解けなくていい問題、あきらめていい問題があるんだ」ということ。

だいたいテストというのは、「解けない問題(A)」と「解ける問題(C)」と、その中間の「解けたらいい問題(B)」の3層構造になっていて、試験に楽勝で受かる人は、AからCまで、全部解けるんですよね。

落ちる人はABCのCは解けるが、Bが解けないんです。

それで、ボーダーにいる人はCが解けてBがあいまいな人。

そして、確実に受かる人はBとCが解ける人。

つまり、Aができるかどうかは合否に関係ないのです。

ケアレスミスをしなければ、Bのレベルの問題が確実に解けたら、合格できるというのがわかったわけです。

それまでの僕は、出る範囲が決まっている中間テストや期末テストは、短期記憶に頼った一夜漬けで点を取っていました。でも、学んだことが身についていないから模擬テストや実力テストは、からっきしダメという状況でした。

勉強の仕方というものが根本的にわかっていなかったんです。

なにしろ、英単語はスペルの順にAから順に覚えて、途中で挫折していましたから(笑)。

学校は、勉強は教えてくれるけれど、勉強のやり方はあまり教えてくれません。こういうノウハウを教えてくれるのは、塾ですよね。塾は、「このタイプの問題が出たらこう解け」という裏ワザ的なものも教えてくれます。

僕は、塾に行ったことがなかったし、勉強ができない人だったから、全部解けないと試験には受からないと思っていました。だから、受験はものスゴク怖いものと思っていたのです。

それが、この先生の言葉で、やるべきことがグッと絞られ、あさってのムダな努力をしなくて済んだというわけです。


勉強ではなく、勉強の仕方に着眼してみる。

ぜひ、意識してみてください。

【スゴイ! 学び方】

「勉強の仕方」に興味を持ち、それを学ぶ。



山﨑 拓巳

カテゴリ:スキルUP

【著者紹介】山﨑 拓巳(やまざき・たくみ)
1965年三重県生まれ。広島大学教育学部中退。20歳で起業。22歳で「有限会社たく」を設立以来、30年以上も多岐に渡り事業を同時進行に展開中。現在まで40冊以上を上梓し、累計150万部のベストセラー作家。講演も大人気を博しており、コミュニケーション術、メンタルマネジメントなど、多ジャンルにわたりスピーチをしてきた。

【書籍紹介】『最高のアウトプットができる スゴイ! 学び方』(かんき出版)

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