スキルUP

“しくじり”に学ぶ! 勝ち組フリーランサーが語る4つの心得

働き方の多様化で、独立、起業、フリーランスなどの道を選ぶことが身近になった昨今。いざビジネスを始めてみたものの、なかなか思うような結果が得られずに悩んでいる人も多いはず。そんな時は、他人の“しくじり”話に耳を傾けてみては?

ビスタプリントとWeWork Japanは8月6日、「しくじり経営―挫折が教えてくれたもの」と題するセミナーを開催した。その中で、フリーランスのOpportunity Creatorとして活躍する高野一朗さんが、自身の“しくじり”エピソードを披露。失敗を糧に走り続けるヒントを語った。

Opportunity Creatorの高野一朗さん
Opportunity Creatorの高野一朗さん


フリーランスの“しくじり”あるある

ファッション分野を中心に、新規事業支援やコンサルティングのほか、クリエイターのマネージメントなどを手がける高野一朗さん。2015年にフリーランスになって以降、様々な“しくじり”を経験したという。

【目先の利益ばかりを考えて苦境に】

フリーランスとして働いていると、「今日暮らしていけるか?」「今月は大丈夫か?」という不安が常につきまとうもの。高野さんも例外ではなく、「そればかりにとらわれて、結果的に3ヶ月後、半年後に苦しくなる――ということを繰り返していた」と話す。

「組織に属していると、常に目標設定を求められる。会社勤めの頃は面倒に思っていたが、フリーランスになると、それがダイレクトにのしかかってくる」(高野さん)

“その日暮らし”のフリーランスにならないためには、目標設定が重要であると指摘。「3年後、5年後にどうなっていたいのか、そのために今は何をすべきかという意識、準備がとても大切」とアドバイスした。


【自分自身の値付けを相手任せにして死んだ】

自分をいくらで売るのか、自分の「適性価格」を見極めるのは、はじめのうちは難しいもの。

しかし、「それを相手任せにしてしまって“死ぬ”ことはすごく多い」と高野さん。クライアントが提示する報酬額がそもそも自分に合っていないのに、「そう言われてしまったら仕方がない」と受け入れざるを得なかった、苦々しい思い出を口にする。

“自分の値付け”はフリーランスにとっての生命線。経験を積んでいく中で「この仕事内容なら、これぐらいのフィー(報酬)をもらわないとあとが苦しくなる」という自分の「適性価格」をつかみ、仕事を受けること・見切ることの重要性を指摘した。


【目の前のお金をケチって時間をロス】

また、「目の前のお金をケチって、不得意なことまで全部やろうとしていた」と、労力の注ぎ方に関する“しくじり”も……。

「確定申告や日々の経費精算のようなことまで自分でやってしまい、それに時間を取られたことで、本当にやるべきクリエイティブな仕事に時間を費やせない状況に陥った」(高野さん)

「時は金なり」と言うが、時間を軽視している人は少なくない。自分の経験値にならないと判断した業務は積極的にアウトソーシングし、自分が注力したい業務に時間を割くほうが合理的と言えそうだ。


【報酬の大きさに目がくらみ、他の案件に支障をきたす】

フリーランスの場合、複数のクライアントから仕事を請け負い、それらをうまくハンドリングしながら進めていくことが求められる。

「ある時、報酬の良い話にのって痛い目に遭ったことがある」と語る高野さん。その仕事に想像以上にリソースを割かれ、他のクライアントの仕事に悪影響が出てしまったという。

その結果、報酬の高い仕事が終わったタイミングで他の仕事もなくなり、2カ月半も報酬がない時期を過ごすハメになったんだそう。

それにしても、2カ月半も報酬がないというのは恐ろしすぎる……。

あえて報酬額を下げて“しくじり”回避

高野さんはこれらの“しくじり”を経験したことで、自分自身が費やせるリソースをいったん整理し、報酬額を約20%削減して既存の取引先と再交渉したという。

報酬額をダウンさせた理由について、「自分は100%で仕事を受けてしまうと、苦しくなってしまう。80%の心持ちで仕事をすると気楽に働き続けられるから」と説明。100%の報酬をもらうと、どうしても「完璧」を追求してしまい、精神的に追い込まれて、時間もかなり費やさなければならない。

しかし、あえて報酬額を下げることで、自身へのプレッシャーを和らげ、仕事が長続きできる環境を作り上げたというアイデアは、非常に興味深い。「報酬を上げて欲しい」と願う人のほうが圧倒的に多いが、あえて報酬額を下げてみると、違ったキャリア観が見えてくるのかもしれない。

他者の“しくじり”に耳を傾けよう

高野さんは、中国EC最大手 ・アリババ株式のジャック・マー会長が「同じ失敗をしないためではなく、自分が同じ失敗をした時にどのように立ち上がったのかを意識して、人から失敗談を聞くべき」と話していたことに、感銘を受けたという。

どれだけ入念に準備をしても失敗する時は失敗する。であるならば、失敗しない方法論ではなく、「失敗した後にどう立ち上がるのか?」という経験談を聞いたほうが、いざという時にためになる。

成功者の“しくじり”話は、成長の宝庫と言えそうだ。


宮西 瀬名

カテゴリ:スキルUP

【プロフィール】高野 一朗(たかの・いちろう)氏
フリーランス/Opportunity Creator。
大手アパレル会社、株式会社ベイクルーズを経て、2015年3月よりフリーランスとなり、現在はファッションブランドやアパレル企業に向けて、店舗スタッフとCRMの相乗効果を高める視点からプロデュースやコンサルティングを行うほか、ソリューションコーディネーターとしても活動中。業種業態の枠を飛び越えた、あらゆる機会を創るOpportunity Creator。

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