12の質問で今すぐ確認! あなたの働く意欲はどの程度?/ウチっていい会社?(3)

頑張っても給料も上がらない、このまま働き続けていいのかな? そんな悩みを抱えるあなたに、高橋恭介氏の著書『マンガでわかるウチの会社っていい会社? ダメな会社? 新しい働き方と会社の選び方』より、「いい会社」の条件をご紹介します(第3回)。



大事なのは「エンゲージメント」
特に社員のモチベーションは業績に大きく影響します。マンガの中でも出てきましたが、社員がいきいきと働いている会社ほど、業績は上がるという調査結果が出ています。この「いきいきと働いているかどうか」、つまり「会社や仕事に対する自発的な貢献意欲=エンゲージメント」がどの程度かを知ることが、自分にとっての「いい会社」を見極めるためには大切です。
エンゲージメントは、以下の3要素で構成されています。自分のエンゲージメントが高いか、低いかを知るツールとして「Q12(キュー・トゥエルブ)」というものがあります。Q12は1人だけで行うのではなく、チームや部署ごとに行うのがおすすめです。

働く意欲を知るための12の質問 Q12(キュー・トゥエルブ)
Q1:職場で自分が何を期待されているのかを知っている
Q2:仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
Q3:職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている
Q4:この7日間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
Q5:上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれているようだ
Q6:職場の誰かが自分の成長を促してくれる
Q7:職場で自分の意見が尊重されているようだ
Q8:会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
Q9:職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている
Q10:職場に親友がいる
Q11:この6カ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
Q12:この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった
エンゲージメントを高める鍵は人事評価制度
会社と社員のエンゲージメントを高めるための鍵となるのが、人事評価制度です。「人事評価制度は、給与を決めるだけではなく、人材育成のために使うもの」です。成果だけでなく、結果に至るまでのプロセスや行動をしっかりと評価することで、人事評価制度は人材育成のツールになります。
プロセスでは、会社の向かう方向性に沿って個人の行動目標を設け、その目標の達成度から評価を行います。行動目標に取り組むことで、自分の成長や成果を可視化して実感できます。最終的に成果が出せれば、適切な評価がされ給与も上がっていく。こうした仕組みがある会社で働ければ、どんどん成長していけるのです。
また、評価をする立場である管理職の意識も、大きく変化します。明確な評価制度があることで、部下を育成できる管理職へと成長していくことができるのです。


著=高橋 恭介
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【著者紹介】高橋 恭介(たかはし・きょうすけ)
2002年にプリモ・ジャパン株式会社に入社。副社長として人事業務に携わり、ブライダルジュエリー業界シェア1位に押し上げる。2008年に株式会社あしたのチームを設立。1100社を超える中小・ベンチャー企業に人事評価制度の構築・運用を提案し、成長力のある「いい会社」へと導いている。
【書籍紹介】『マンガでわかるウチの会社っていい会社? ダメな会社? 新しい働き方と会社の選び方』(アスコム)