生きるヒント

【忍者の精神】尻込みするより「思い切りのよさ」

【忍者の精神】尻込みするより「思い切りのよさ」
KADOKAWA SEMINAR(C)

  世界的にも注目を集める「忍者」の思想。そこには、現代の私たちの生き方にも役立つ内容がたくさんつまっています。そこで、「忍者」から読み解く“大人のための教訓”を忍者の書物をひもとき、今を生きる大人の教訓にもなる言葉を紹介する連載「忍者の精神」。今回は、忍者の精神を伝える史料『義盛百首』に注目しました。

 忍者の精神を伝える史料『義盛百首』は、忍びの心得が和歌の形式で記された書物。忍者研究の第一人者・三重大学教授の山田雄司先生著『忍者の精神』(KADOKAWA刊)からご紹介します。

忍者の精神を伝える史料『義盛百首』
忍者の精神を伝える史料『義盛百首』KADOKAWA SEMINAR(C)

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<義盛百首>
得たるぞとおもひきりつゝしのびなば
まことはなくとかちはあるべし

ものゝふはあやぶみなきぞよかるべし
まへうたがひはをくびやうのわざ


<訳>
「やってやる」と思い切って忍びをすれば、
誠がなくても勝利することができる

武士たる者、危険だと思わない方がよい。
事を起こす前から心配に思うのは臆病のなすわざである


<読み解き>
忍びも武士の範疇に含まれる存在なので、
もののふ(武士)と書かれているが、
忍びが臆病で恐れてばかりでは何事もできない。

思い切りのよさがあれば
多少のことは突破して成功することができるとする。

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 時には危険をともなう忍びの仕事をまっとうするためには勇気が必要だったことがわかる部分です。

 今の社会でも、何か目標ができたときにやってみる前から心配に思って尻込みするのではなく、思い切りよくチャレンジすることが達成への第一歩といえるのではないでしょうか。次回も勇気に関連する歌をご紹介したいと思います! どうぞ、お楽しみに。

<引用書籍>
『忍者の精神 』
忍術を「道」に高めるために必須な精神とはいったい何だったのか。『万川集海』ほか、貴重な忍術書を具体的に読み解き、誰も知らなかった忍者が忍者たる核心に迫る初めての書。

>>詳細は コチラ

<著者プロフィール>
山田 雄司
1967年静岡県生まれ。
1991年京都大学文学部史学科卒業。亀岡市史編さん室を経て、1998年に筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科史学専攻(日本文化研究学際カリキュラム)修了、「崇徳院怨霊の研究」で学術博士。その後三重大学人文学部で教鞭をとり、2011年より教授。専門は日本古代・中世信仰史。

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