天才投資家が語る！シンプルなのに奥深い“ビジネスと人生の本質に気づく究極のメッセージ”

一流企業を成長させる　～超一流投資家のビジネスマインド

　91年にわたる人生のほとんどを投資に費やし、大きな負けをすることなく、年齢を重ねるごとに評価を高めてきたウォーレン・バフェット。単なる「有名なお金持ち」としてではなく、ビジネス界の有力者としても認知され、政府や金融界、世の人々の尊敬を集め、世界を席巻する一流企業の経営者も師と仰ぐほどの存在になりました。

　グーグルを成長させてきたラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンは、バフェットの言葉を引用したうえで、「短期的な経営状況に気を散らすのは的外れ」と、自分たちの経営のやり方を正当化しています。

　アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスも、会社が困難に直面した時にバフェットの力を借り、「目先の株価に振り回されてはいけない」と全社集会で呼びかけ、これを乗り切っています。

　私たちがネットで気軽に買い物ができるようになったのも、SNSで大勢の人に情報発信ができるようになったのも、もしかしたらバフェットのおかげかのかもしれません。

偉大なる投資家の「頭の中」

　本書を著した桑原晃弥氏は、ウォーレン・バフェットを投資家としての関心からではなく、「グーグルやアマゾンの創業者が頻繁に口にする『ウォーレン・バフェット』とはどんな人物なのか？」という関心から入っており、バフェットの言葉の持つ普遍性や汎用性に強く惹かれ、これを深掘りしていきます。

　本書ではバフェットがこれまでに築き上げた投資哲学・人生哲学8個を取り上げ、それぞれに5つのエピソード、総勢40個を紹介。

・見るべきは株価ではなく、成長性やブランド力
・分散投資はベストなリスク回避策ではない
・最終的に成功するのは、ギャンブラーではなく小さな利益を積み重ねた人

など、大きな損をせず着実に成果を上げ続ける「バフェット流投資哲学」のほか、

・どれだけ裕福になっても、倹約と貯蓄を基本とする
・給料は二の次、自分より優れた人、尊敬する人と一緒に働く
・「あの人がそうしたから」は、自分の行動の理由になり得ない

など、ビジネスにもプライベートにも通用する人生哲学について、バフェット本人の言葉を数多く紹介しながら丁寧に解説していきます。

　また、バフェットが東日本大震災直後に日本を訪れ、企業の設備の見事さや社員の優秀さを称賛し、「日本は大丈夫」と確信したこと、2020年に日本の五大商社（伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅）に過去最大級の投資をしたことなど、日本人を勇気づけるエピソードも紹介。

　冒頭から読み進めるのもよし、気になるところから読み始めてもよし。投資哲学をしっかり読み込んでもいいし、人生哲学を手当たり次第に読んでもいい。お好きなスタイルでバフェットイズムを学べるようになっています。

大人なら知っておきたい「人生の羅針盤」

　「投資をしていても、していなくても、一流投資家の言葉や考え方は人生に大切」
桑原氏はそう語ります。

　「バフェットの発する言葉の多くは、長年にわたる投資活動を通して生まれたものです。では、その言葉は投資を行わない人間にとっては不要のものなのかというと、決してそうではありません。バフェットの言葉や考え方はアマゾンやグーグルの創業者たちにとって、経営を行い、危機を乗り越える大きな支えとなっていますし、若い学生たちにとっては『これからの人生をいかに生きるか』の指針にもなっています。

　バフェットの言葉に触れることで、投資に対する考え方やマネーセンスはもちろん身につきますが、それに加えて『どう生きるべきか』という太い柱も育っていくはずです。金銭的、社会的成功だけでなく、精神的にもより豊かな人生を送る指針を得られるでしょう。」

　11歳から株式投資を始めて80年目を迎えた世界最高の投資家、ウォーレン・バフェット。投資をする人も、しない人も、人生のあらゆる分野に通じるバフェットイズムをぜひ学んでみてください。