「まさか!」の事態もスッキリ解決!身近なトラブルの傾向と対策
東京大学法学部を卒業後、東京地検の検事、法務大臣秘書官、司法研修所教官などを歴任し、現在はNPO法人長寿安心会の代表理事を務めている、弁護士の住田裕子氏。長生きする人の増加に伴い、メディアで大きく取り上げられるようになった「シニア世代ならではのトラブル」を回避・解決して、健やかに生きる秘訣を指南! 法律の専門家であり現役シニア世代でもある著者が、シニアと家族を守ってくれる法律の基本と、いざという時すぐに実行できるトラブル対策をお伝えします。
長生き社会の新しいリスク
2010年、日本は65歳以上の高齢者の割合が23%を超え、本格的な「超高齢社会」に突入しました。
長生きすると、いろんな趣味にトライできる、友人や知人との交流を楽しめる、孫や曾孫(ひまご)に会える可能性が上がる、生涯受け取る年金が増えるなどのメリットがある一方、シニア世代ならではの様々なトラブルに巻き込まれるリスクも高くなってきます。
オレオレ詐欺や介護者からの虐待、財産の“争続”など、シニアが直面するトラブルの他にも、
・シニアが運転する車の事故や「あわや事故」に巻き込まれる
・シニアがお金を払わずにお店の商品を持っていってしまう
・シニアから理不尽で悪質なクレーム、嫌がらせを受ける
など、思いがけない形でトラブルに巻き込まれる可能性がかつてないほどに高まっており、「まさか!」の事態に陥らないために知っておくべきことが格段に増えているのです。
そこで、著者の住田裕子氏が、様々な望みや不安を抱えているシニア世代の一人として、また法律の専門家の立場から、トラブルを避け、トラブルが発生した場合は冷静かつ合理的に対処し、健やかで穏やかな日々を過ごすための“答え”を用意しました。
住田氏はこう述べています。「私たちシニアにとって、『老・病・死』はもはや身近なもの。無駄な抵抗はいたしません。しかしそうはいっても、なるべくなら心地のよいときを長く持ちたい、健康はほそぼそとでも維持したい、トラブルは避けたい…。
そのためにも『老・病・死』に近づくとどんなことが起きるか、そのためにどんな備えをしておくべきかを知ることが大切です」
いざという時役に立つ、社会のルールと“トラブルの処方せん”
皆さんは法律について、どんなイメージを持っていますか?
難しくて理解しづらいもの、でしょうか。違反すると処罰される怖いもの、でしょうか。
法律は制限や禁止などの強制力を伴う一方、いざというときに被害者を守ってくれるものでもあります。
本書はシニア世代ならぜひ知っておきたい、様々な法律のポイントと具体的なトラブル対策を丁寧に解説。住田氏曰く、「いざというときや、思い立ったとき、すぐにでも実行できるように、と使いやすさ、わかりやすさを旨としています。」
例えば、以下のような「シニア世代あるある」のトラブルを取り上げて、対処法や家族の責任、本人を守るための法律、訴訟になった場合に下される(下された)判決などをひとつひとつレクチャーしていきます。
・認知症の親が万引きをした、交通事故で人を傷つけてしまった
・販売員にそそのかされ、モノを大量に購入してしまった
・介護者からパワハラを受けた
・熟年離婚するつもりだが、財産分割でもめている
・遺産を相続させたくない人がいる
・親と同居している兄弟が、親の預金を勝手に引き出して使い込んでいた
本書を読んでいただくことで、トラブルに遭ったときに初めて気づくようなことも対処法がわかり、適切な行動につなげることができます。
家族のためにも知っておきたい、シニアのための法律ガイド
本書はいざというとき、すぐに実行できるようにまとめられたものですが、住田氏は「今ではなくても、いずれきっとお役に立てるはず」とも述べています。つまり、「自分はまだシニアでないからピンとこない」という方も、「シニア世代の家族がいるけれど、心身ともに問題なし」という方も、「転ばぬ先の杖」として、知っておいて損はないということです。
トラブルの傾向と対策を知っておくことは、日々健やかに過ごすため、家族や周囲の人に迷惑をかけないために、とても大切なこと。
愛する人々、日々お世話になっている人々への責任でもあるのです。
本書は、本当に必要なものを絞り込み、パラパラとめくれはフンフンと頷ける、シニアのための「六法全書」。知識のアップデートにとどまらず、実践にも役立つ一冊です。
監修・著 住田 裕子
実は知らない「いざ」というとき便利な法律。変わらず多いオレオレ詐欺、近年増える高齢者による交通事故。認知症ならではのトラブルに、介護にまつわるトラブル……。いざトラブルに巻き込まれたとき、どういう法律があり、それを生かすにはどうすればいいのでしょうか?
<もくじ>
1章 法律の基本と最近の動き
2章 認知症トラブルのあれこれ
3章 資産を守るために
4章 高齢者の医療・介護制度を知る
5章 夫婦に関するもめごと
6章 未来のための相続と遺産
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