社員0人で年商10億！ドイツ生まれのフリーランス王が語る、令和のキャリア論

本気でビジネスに向き合う人がたどり着ける場所

　「稼げないことは恥ずかしいこと」

　やや過激な表現ながら、著者の株本氏はこの考えを強く主張しています。さらに、「自分が儲かるだけで終わってはいけない。『人の役に立って稼ぐ』競争に勝ち抜くことこそが、何よりも難しい。」とも述べています。

　「一生稼ぎ続けるために必要な『ビジネス戦闘力』を高めるためには、『他人を潤わせること』が極めて重要になります。言ってみれば、自分が儲かることは簡単です。それに比べると人を潤わせることは簡単ではないですが、ひとたびできるようになると、むしろ自分が永続的に稼げるようにもなります。だからこそ、ぜひ他人を潤わせることができる人を目指してください。」

　本書は「ビジネス戦闘力」を中心テーマとして、
・やりたいことが特にない人
・「この仕事さえやっていれば幸せ」というほどの気持ちがない人
・「なんとなく」で大手企業を目指す人
・すでに「なんとなく」大手企業に入っている人
・大手は無理そうだから準大手や中堅企業を目指す人
・すでに準大手や中堅企業に入っている人

　そんな人に向けて、
・ビジネス戦闘力とは何か？
・なぜビジネス戦闘力を身につけると稼げるようになるのか？
・具体的に何をすればいいのか？
・それによって、どんな世界が待っているのか？

　その全てを余すことなくお伝えしていきます。

“爆稼ぎ”を実現する「ビジネス戦闘力」の高め方

　本書は以下の5章で構成し、「稼ぐ力の高め方」を系統的に学べるようになっています。

1.思考停止で大手企業を目指すな
2.自分の武器を知り「ビジネス戦闘力」を高める
3.収入を一気に上げるフリーランスの道
4.爆稼ぎのビジネスモデルを盤石にする方法
5.雑魚になるな！王になれ！

　各章の前半では、著者の成功体験と失敗体験をショートストーリー仕立てで紹介。大学生の時に社長を相手に営業をしたこと、自信満々で就活するものの連戦連敗したこと、おざなりな仕事ぶりで年収を減らしたことなど、様々な経験を通じて「稼ぐ力」を高めていくプロセスや、稼ぐことから逃げずに全力で仕事を取りにいく姿勢がリアルに伝わってきます。

　後半では「稼ぐ力を高めるためのノウハウ」をじっくり解説。
・いやいや努力しているうちは、オタクには勝てない
・自分の進路を自分の力で「正解」にする
・「会社員でもフリーでもOK」が一番強い
・「ここまでやればOK」のラインが大きな差を生む
・お金の流れを知れば「相手目線」が見えてくる

　といった、ビジネス戦闘力を高めるスキルとマインドに加えて、

・人材はTwitterで無限に見つかる
・「お金につながるフォロワー」を増やすには
・SNSでの炎上リスクとその対処法

　など、あらゆる業態に適用できる「SNSでビジネスを盤石にするノウハウ」も具体的かつ詳細に記述。本書を読み進めていくと、著者が世の中の“常識”に疑問を抱き、一見非常識ながら、実はとても合理的な判断のもとに行動し、抜きん出た成果をあげているのがよくわかります。

個の力を磨きあげ、稼ぐ力を解放せよ

　本書のタイトルには、著者のこんな思いが込められています。「『稼ぐことから逃げるな』には、『さまざまな制約から逃れて自由になること、つまりは“幸せになること”から逃げるな』という意味と、『自分のポテンシャルを最大限に活かし、世に役立てることから逃げるな』といった意味も込められています。激動の時代でもある今こそ、逃げるのではなく、そこに向き合う時ではないでしょうか。」

　本書は将来の進路に悩んでいる学生や、キャリアプランに悩んでいる若い世代を主な対象にしていますが、今の状況に疑問を持ち、「このままでいいのだろうか？」と感じているミドル世代やシニア世代の方が読んでも、今後のキャリアを見据えるうえで得るものはあるはず。

　収入を上げるヒントやきっかけが欲しい、収入の不安を手放したい。仕事の行き詰まり感を打破したい。そんな時、心強い味方になってくれる一冊です。