パパ、ママ、すごい!って言われる 子どもに話したくなる雑学クイズ⑮(音楽・美術編)『アルプス一万尺』のアルプスはどこのこと?
子どもの疑問で素朴だけど手強いものだらけ。突然の「パパ、どうして?」「ママ、教えて」に向き合えるよう『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』(雑学総研編、KADOKAWA)から、とっておきの雑学ネタを仕込んでおきましょう。
次の質問の答えとして正しいものを選んでください。
幼少の頃、女の子同士がよく歌いながら手遊びしていた『アルプス一万尺』のアルプスってどこのこと?
- ヨーロッパにあるアルプス山脈
- 長野県と岐阜県の県境にある北アルプス
- 南米のアルプスという町にある山脈のこと
【ポイント】
幼少の頃、女の子同士が向かい合ってよく手遊びと一緒に歌っていた『アルプス一万尺』を覚えているだろうか。「アルプス一万尺 こやりの上で アルペン踊りを……」と歌詞が続くが、ここで歌われている「アルプス」は、ヨーロッパにあるアルプス山脈ではない。
歌詞にある「こやり」とは、長野県と岐阜県の県境、北アルプスの槍ヶ岳(3180メートル)の山頂付近に突き出した、高さ約80メートルの岩峰「小槍」のことなのだ。
歌のリズムからはとても日本の山を歌うための曲には聞こえないが、それもそのはず、この曲はもともとアメリカの民謡だった。原題は『ヤンキー・ドゥードゥル(Yankee Doodle)』。嘉永6年(1853)、ペリーが浦賀に来航した時に伝わり、ペリーと一緒に来ていた音楽隊が演奏したため、メロディーだけが広まったという。その後、日本で歌詞がつけられ、昭和35年(1960)前後には『アルプス一万尺』という題名になった。
そもそも、この歌は山とはまったく関係がなかった。それが日本で「山の歌」になったのは、戦前に登山愛好者たちがこのメロディーを使って替え歌を作ったのが始まりだったという。
参照元:『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』(多湖輝監修、KADOKAWA)